入り江の小船

ヒマがあったら書く日記。

学校の怪談は文学になると思う。

2006年11月28日 22時53分14秒 | Weblog

不意にポンキッキでやっていた夏休みシーズンだけ放送する
「学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」の文庫本の中身を
思い出してしまった。ポンキッキでやっていたアニメ版は
簡素な作りであったが内容が面白く、本来、化け物として
恐れられている花子さんがチューリップのアップリケを武器に
小学生の味方となって幽霊を退治するというものであり
それまでの花子さんの概念を覆すという画期的なものであった。
なぜ同胞を退治?と突っ込んでしまいたくなるが、花子さんには
さらに敵対勢力の「やみ子さん」なるロザリオを武器に
戦う同業者がおり、三つ巴になっている。花子さんが和なら
やみ子さんは洋か、ジパングの表現を借りて表現するなら
東洋の覇道と西洋の王道の対決ということになる。
一方、今回の本題である文庫本といえば、本編の花子さんが
登場する話は抜群に面白いのだが、この文庫本は花子さんの
原作者以外の人間も手がけており、なぜか後者の方は面白くない。
ページを埋めるために載せたんじゃないかと疑いたくなるような
作品もある。漫画も2話ほどあるのだが、もちろん花子さんが
登場する内容ではなく、レディコミ調のホラー系のタッチで描かれていて
大抵、結末が体を欠損して死亡したりとバッドエンドで終わる。
この文庫本は花子さんの原作者が手がけたものだけをまとめた方が
本の質としてはよかったんじゃないかと思う。

この「学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」は94~95年の間に
放送していたものだが、約10年の歳月を経て再び花子さんが
混沌とした現世(教育現場)に姿を現すようになった。タイトルも
「新・学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」」とシンプルだが
世相やライフスタイルを現代に合わせているようだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿