丹波哲郎ではありません。って、今の若い人には通じないかな?
たびたび取り上げております『いま、会いにゆきます』の予告編に
出てきた言葉です。
(例によってネタバレありですのでご注意ください。)
メディアのレビューには、この「ひとは死んだらどこにゆくの?」が
この映画の重要なテーマだとするものや、子どもにもわかるように
この問いに答えた作品とまで言い切っているものもありました。
でも、よく考えると、そういう見方は外れてるな、と思います。
確かにファンタジーでありながら人の「死」を丁寧に描いている点
は評価できますが、この映画はどこまでもフィクションです。
雨の季節に現れる澪は、本当はアーカイブ星から戻って来たわけ
ではありません。9年前の澪がタイムスリップするのです。だから
死んだ澪がその後どうなったのか、実のところ映画は何も語って
いません。アーカイブ星の物語は、大人の「優しい嘘」なのです。
(原作だと、アーカイブ星は澪ではなく巧の創作になっています)
もちろん、神話のような物語でも、そこに真理が含まれているなら
否定されるものではありませんが、この映画は事実としての「死」
はきちんと描いていますが、哲学が全くありませんから、ただの
「作り話」で終ってしまっているのです。
映画そのものは、とてもいいものですよ。この映画のテーマは、
「いかに生きるか」だと私は思ってますが、その点に関しては
ほんとによくできた作品だと思います。
今回この話題を取り上げたのにはわけがありまして、先月と
つい先日、私の2人の友人が立て続けに伴侶を亡くしたのです。
2人とも、幼い子どももいて、幸せいっぱいだったのに・・・。
「優しい嘘」では現実の「死」の悲しみは覆い隠せません。
「死」の恐ろしさを乗り越えることもできません。
耳障りのいい言葉ではなく、「確かな希望」こそが必要です。
たびたび取り上げております『いま、会いにゆきます』の予告編に
出てきた言葉です。
(例によってネタバレありですのでご注意ください。)
メディアのレビューには、この「ひとは死んだらどこにゆくの?」が
この映画の重要なテーマだとするものや、子どもにもわかるように
この問いに答えた作品とまで言い切っているものもありました。
でも、よく考えると、そういう見方は外れてるな、と思います。
確かにファンタジーでありながら人の「死」を丁寧に描いている点
は評価できますが、この映画はどこまでもフィクションです。
雨の季節に現れる澪は、本当はアーカイブ星から戻って来たわけ
ではありません。9年前の澪がタイムスリップするのです。だから
死んだ澪がその後どうなったのか、実のところ映画は何も語って
いません。アーカイブ星の物語は、大人の「優しい嘘」なのです。
(原作だと、アーカイブ星は澪ではなく巧の創作になっています)
もちろん、神話のような物語でも、そこに真理が含まれているなら
否定されるものではありませんが、この映画は事実としての「死」
はきちんと描いていますが、哲学が全くありませんから、ただの
「作り話」で終ってしまっているのです。
映画そのものは、とてもいいものですよ。この映画のテーマは、
「いかに生きるか」だと私は思ってますが、その点に関しては
ほんとによくできた作品だと思います。
今回この話題を取り上げたのにはわけがありまして、先月と
つい先日、私の2人の友人が立て続けに伴侶を亡くしたのです。
2人とも、幼い子どももいて、幸せいっぱいだったのに・・・。
「優しい嘘」では現実の「死」の悲しみは覆い隠せません。
「死」の恐ろしさを乗り越えることもできません。
耳障りのいい言葉ではなく、「確かな希望」こそが必要です。