当社に同時に来られた男性の方が二人いた。二人とも、元は親会社の工場で、派遣社員として働かれていた。しかし当社では一人は正社員として雇用し、もう一人は派遣社員としての雇用だった。
当社に同時に来られた女性の方が二人いた。二人とも、元は親会社の本社で、派遣社員として働かれていた。そしてお二人とも当社では派遣社員としての雇用だった。
半年程経ち、当社に来られた派遣社員の女性のお一人が、正社員として雇用された。
両方の女性の方は、どちらも正社員と同じ仕事をされていた。決して派遣社員のレベルではないと思う。しかし違いがあった。理由の一つは、正社員で雇用された方は、もう一人より若かった。そしてこちらが重要だが、当社と契約された時に、その方は以前の派遣会社とは異なり、当社と契約している派遣会社と初めて契約しての雇用だった。つまりその派遣会社との契約期間は殆どないに等しかった。
派遣会社と長く契約している派遣社員を、正社員として雇用する場合にはその派遣会社に、相応のお金を支払う必要があるが、正社員として雇用された女性は、タダだったとの事。それはそうだろう。派遣会社からみれば、お金を要求する事も出来なかっただろう。
一時的な毎月の収入は、派遣社員の方がどうも良い様だが、やはり長期的な所得と、安定感と言う意味では、正社員の方が上だろう。もちろんご本人が望めばだが・・・。
当社では、上記の様に、正社員と同じ内容とレベルの仕事をされている派遣社員の方は、課題となる障害がない限り、派遣社員からその実績を確認した上で、正社員へと登用している。
そして、最初に述べた派遣社員としての雇用だった男性の方が、ついに今年から無事正社員(最初は試用社員だが)としての雇用となった。この方はどうも今まで正社員としての経験がないようだ(?)。そう何回か話をしたが、今年になってとてもうれしそうだった。今年最初の朝礼で、正社員としての雇用の辞令があり、社員の前で挨拶をされた。とても、前向きな挨拶だった。そして、正社員としての初めての雇用に対して、色々な申請について私に教えてくれと話しされていた。
先日エレベーターの中でも、グループ共通の社章を貰える事を初めての経験らしく、とてもうれしそうだった。自分の名前が入った名札も貰える事や作業服などももらえるのだろうかと同僚と話しているのが本当にうれしそうだった。その方は40歳を超えているが・・・。
親会社での経験から、私が知る限り、派遣社員や契約社員から正社員への雇用の例はない。新入社員や中途社員の採用は、各部門の事業戦略とそれに基づく採用の要求と人事の方針で、人事が採用を決定している。従って短期的、一時的な人的パワー不足を補う為には、各部門は、派遣社員の採用をするしかない。しかしそれはあくまでも一時的な採用であり、会社の事業の結果によって大きく影響される。つまりずっと問題となっている派遣切りは現実問題として、発生する事になる。
しかし、親会社がこの問題で法に触れるかと言うとそうではないと思う。その分現場が3年毎に苦労する事になったと思うが。
さて、当社では、なぜ派遣社員を正社員へと雇用しているのか?しかも3年など経過しなくても。これはひとえに当社の社長の考え方の問題だと思う。この辺は人情派の性格なのではないかと私は思っている。最も上記で述べた用に、正社員と同じ様に、或いはそれ以上に、同じ仕事を責任を持って働かれている場合となるだろうが。その方は会社にとって貴重な人的資源であり、本人が望まない限り、どんどん正社員として頑張って仕事をしてもらいたいと私も考える。
望むべきは上記で述べた、派遣社員のもう一人の女性の方が、正社員として雇用される事なのだが・・・。もちろんご本人が望めばだが・・・。
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