広島のラジオ局RCCのアナウンサーでありながら
そのマルチタレントぶりを発揮し文筆業から、映画脚本や監督業にまでその才能を発揮されてる横山雄二氏が作られた“広島県のストリップ劇場”を題材にして「浮気なストリッパー」「彼女は夢で踊る」に続く三部作の完結編だそうで
この三作お話としては繋がってはいません。
そこで気付いたんですがこの作品以外に前作二作品のDVDが未見の山にあることに気づきまして
順逆にはなるんですがコレを機会に見ていこうと思っており引っ張り出してきましたので・・・
30年前に伝説の映画を一本だけ撮ったもののそれ以来監督の名前だけで何も作品を撮らずに
今はいわゆる女に食わせてもらってブラブラと名前だけで生きてる完全なる”ヒモ“人生を送ってる大根を食わせてるのはピンサロ嬢のタマコ
演じておられるのは崖っぷちアイドルから一躍梨園のプリンセスの愛人となって玉の輿にのろうとしたものの大女優に梨園のプリンスを横取りされた熊切あさ美さん
毎日ピンサロで男のナニを咥えて大根を支えてきていたが
ある日仁科貴演じる昔の男が客としてやってきて、監督とこじらせてしまい、二人は監督の大学の後輩が館長を務めている、廃業寸前のストリップ小屋広島第一劇場に逃げ込む。
このストリップ劇場の館長に、3部作の企画者であり、本作では監督・脚本までを務めた横山雄二氏が演じている
そこの住み込みストリッパーにも手を出してタマコと館長との関係までをもこじらせてしまうクズ男大根を加藤雅也が好演しており
なんと廃業を決め壊されていく広島第一劇場の姿をリアルタイムでフィルムに刻み込んでいく横山監督のこの劇場への思いが込められている作品とも言える
お話の先は見えてるし、どことなく令和にはそぐわないプロットではあるものの
オチとしてタマコの元カレが大根を刺殺するって言う動機が希薄すぎる
ムリクリオチをつけたって言う感じ
それをさらに大根監督の唯一の処女作をみんなで見るって言う葬儀オチもある意味昭和だった気がする
スタッフとしてもそれなりの才能の片鱗は見られるが
私個人としてはシノプシスがやっぱ昭和から抜け出せないのがなんとも
ただ役者としてはいける人だと・・・
熊切あさ美さんもきっかり女優サンしてやっていけると思えるものの
グラドル的に本来は見せるものの隠し方が実に上手いがそこいらに見切り付けられれば女優としても一皮剥けるような気がする
ストリッパー役の佐々木心音さんが流石の貫禄だった
2022年製作、日本映画、Yokoyama film作品
横山雄二製作・脚本・出演・監督作品
出演:加藤雅也、熊切あさ美、佐々木心音、小原春香、矢沢ようこ、ノッチ、筒井真理子、さいねい龍二、竹内一希、仁科貴、太田光(声のみ)、未唯mie