日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
まぁ日本映画の泣かせ上手なプロットには感服するにしかくないほど
ほんま泣かせ上手な作品でしたねぇ
原作があるんですね、中條てい氏による同名の連作短編集はこの映画の登場人物たちの連作短編でつづられてるようですね相変わらずの未読ですが、映画見終わってそこいらの知見を得ました、映画「アイミタガイ」はその短編集の登場人物たちの大切な人をなくした喪失感とそこからの再生をなんと見えない糸であたかもぬすばれてるがごとく実にうまく紡いだ見せる群像劇で
その見えない繋がりを上手く一本の映画作品として見事に紡いだ草野監督もいわゆるこの映画に関わった挙句に亡くなられた方々への喪失感からくる再生を見事に成し遂げられと言ってもいいかもしれない
所詮映画も舞台劇もアンサンブルでして、それを紡いで見せてくれるのは俳優さんたちでありましてそういう意味ではナイスキャスティングでしたねぇ
ピンク映画やエロチックOVでお馴染みの吉岡睦雄さんまで皆さんナイス演技
まさかの草笛充子さんまでが戦争に送り出した若者たちへの鎮魂からご自身が再生されるとは・・・
しかし、気になったのはアイミタガイって言葉をこの後世代の人は知らないと言うこと
まぁ漢字で書けばっていうかパソコンでaimitagai って打てば”相身互い“と変換してくれますが
もう死語に近いというか、そういや私自身も現役の時に教室では1度も口にしたことがなかったかも
また私生活でも日常口にしてなかったかも
まぁ時代劇をよく見ていたんでそんなトコで自然と耳に馴染んでるだけだったかも
本当によく練られた脚本でまさかの回想シーンはリアルタイムでのエピかと思わせる演出しといて過去の回想シーンとわからせるなど
そして先にも書きましたが誰かが誰かと知らない関係でありながらも見事に相互扶助ではありませんがなんらかの形で繋がって最後に全部それが見事な輪になってるなんて素敵ですよね
今時電車で文庫本読んでる若者なんてって思ったら、そういう訳だったのね
まぁちょっとそこだけクソリアリズム感ではありましたが・・・
2024年製作、日本映画、「アイミタガイ」製作委員会作品
草野翔吾共同脚本・監督作品
出演:黒木華、中村蒼、藤間爽子、安藤玉恵、近藤華、白鳥玉季、吉岡睦雄、松本利夫、升毅、西岡尚美、田口トモロヲ、風吹ジュン、草笛充子