下の方のブログに書きましたが、神谷バーへ足を運んだ時に一緒にいた、隣のお嬢さんのおはなし。
彼女は、伊豆から若い頃、卒業と共に都会を目指してやってきました。
しかし、彼女に対し都会は厳しかったです。
その話しを聞く度に、彼女のその小さな身体のどこからそんなエネルギーが出てくるのかとても不思議に感じます、と同時に尊敬すら出来ます。
浅草で待ち合わせをした当日は小雨、とても寒い日でした。
「赤塔の下にいるよ」
「今行くね」
私は目が悪いので、そっちから見つけてと言ってありましたので、すぐに見つけてくれました。
しかし寒い・・・
そこから浅草寺へ
雷門をくぐり、本堂へ
ちゃりーん
パンパン
何をお祈りしたのかな?
オイラはまず
「目が治れ~」
今の目の前に憚る大きな壁ですから。
それと「結婚させろー」と小声で(笑)
さて、でも彼女はまだお祈りしています。
都会に出てきて沢山の辛い想い出が有るのでしょう。
そっと後ろから見守ってあげました。
「神様、追加注文聞いてね、彼女の願い、聞いてあげて」
そして私は振り向いて階段を降りました。
煎餅屋さん、おもちゃ屋さん、団子屋さんなど、仲店は相変わらずすごい人です。
「この店に寄っても良い?」
和紙を売っているお店です。
とても有名なのでご存じの方も多いかもしれませんね。
「これどうかな?」
「ちと寒そうじゃないかな?」
「そう、じゃこれは?」
「さっきのより良いな」
一体誰に書く便箋でしょうか?
私にでは無い事だけは確かです(笑)
そこから神谷バーへ
中は煙でモンモン、熱気でムンムンしていました。
我が家の父母もここで若かりし頃、一緒に飲んだと聞いています。
知人も良く来ているようですので会えるかな?
表には、完全に飲まれたおじさんと、若い女性がヘロヘロになっていました。
空きテーブルを探すも、どこも一杯です。
私が以前来たのは20年も前でしょうか?
とくになーんも変わっていませんでしたが、熱気の凄さに圧倒されました。
いっぱいなので断念し、向かいのビルで飲みましょう。
土曜の夕方、まだ人は誰もいません。
隅田川がやさしく流れていました。
「まっ、ビールでも飲むか」
カンパーイ
ビールの泡に、遠い昔のほろ苦さを感じつつ、目の前の女性のほのかな香りに酔ってしまいそうです。
彼女もひょっとしたら、遠い過去とオーバーラップさせて、今私といるのだろうかと、心の内を探りたくなります。
街を歩く酔っぱらいも、楽しそうに歩く家族連れも、そしてカップル達も、一見何も無い平穏に見える光景も、実はそこにたどり着くまでの、長い道のりを乗り越えて生きているのだろうな、きっと、そんな風に思います。
外見や普段の言葉だけでは分からない、人にはとても奥深い部分が隠されています。
彼女もきっとそうなんだろうな、でも今の俺にはまだ見えないや。
時折彼女がとても切なく話しかけます。
でも私には、まだ届きません。
自分の目がもっと悪くなって、もっともっと見えづらくなって、消えそうな空を見上げて
「いつまで青い空、俺に見せてくれるんだい?」
そんな事も言えなくなっちゃったら・・・
多分そんな時に人間は、本当の心を読む力が備わるのかな?
なんて思います。
まだまだ私にはそんな力は備わっていません。
でも、今の自分の心境は
どうすれば良いのでしょうか?
天に向かって叫んでみても、地に耳を当てて聞いても
そこからは雑音と言う返事しか帰ってきません。
あっそうか、その雑音も「言葉」に感じるまで、
もっともっと精進しろと言うことか?
隣の彼女は夢一杯にふくらませて、きっと過去を払拭してくれる何かを探し、迷い込んで、私の所へ迷い込んだのだと思います。
迷いが迷いでは無かったと思えたとき、きっと「夢」が実現する直前なのだと思います。
そこから先は・・・
神のみぞ知るですかね。
私も目の前の大きな壁を避けようと、どこかに迷い込んでいる真っ直中の気がします。
迷い込んだ者同士が浅草でぶつかった、そんな偶然もきっとこの先進むべき道への入り口なのでしょう。
今は逆らわず、迷い込んだ道を避けず、いつか心の目で見られるようになるまで、まだまだ苦難は多いですが、頑張って欲しいと思うのです。
まだまだ先は長いですから。
帰り際、彼女の後ろ姿を見て、いつまでも彼女の手の温もりを感じていたのでした。
とても寒い一日でしたが、ほんの少し、そこだけ暖かいランプが灯っていました。
きっと走馬燈ってこんな時、心に灯るのだろうな。
彼女の心にも灯ったのでしょうか?
幼い頃、枕元に灯っていた光
小さな物語でした。
彼女は、伊豆から若い頃、卒業と共に都会を目指してやってきました。
しかし、彼女に対し都会は厳しかったです。
その話しを聞く度に、彼女のその小さな身体のどこからそんなエネルギーが出てくるのかとても不思議に感じます、と同時に尊敬すら出来ます。
浅草で待ち合わせをした当日は小雨、とても寒い日でした。
「赤塔の下にいるよ」
「今行くね」
私は目が悪いので、そっちから見つけてと言ってありましたので、すぐに見つけてくれました。
しかし寒い・・・
そこから浅草寺へ
雷門をくぐり、本堂へ
ちゃりーん
パンパン
何をお祈りしたのかな?
オイラはまず
「目が治れ~」
今の目の前に憚る大きな壁ですから。
それと「結婚させろー」と小声で(笑)
さて、でも彼女はまだお祈りしています。
都会に出てきて沢山の辛い想い出が有るのでしょう。
そっと後ろから見守ってあげました。
「神様、追加注文聞いてね、彼女の願い、聞いてあげて」
そして私は振り向いて階段を降りました。
煎餅屋さん、おもちゃ屋さん、団子屋さんなど、仲店は相変わらずすごい人です。
「この店に寄っても良い?」
和紙を売っているお店です。
とても有名なのでご存じの方も多いかもしれませんね。
「これどうかな?」
「ちと寒そうじゃないかな?」
「そう、じゃこれは?」
「さっきのより良いな」
一体誰に書く便箋でしょうか?
私にでは無い事だけは確かです(笑)
そこから神谷バーへ
中は煙でモンモン、熱気でムンムンしていました。
我が家の父母もここで若かりし頃、一緒に飲んだと聞いています。
知人も良く来ているようですので会えるかな?
表には、完全に飲まれたおじさんと、若い女性がヘロヘロになっていました。
空きテーブルを探すも、どこも一杯です。
私が以前来たのは20年も前でしょうか?
とくになーんも変わっていませんでしたが、熱気の凄さに圧倒されました。
いっぱいなので断念し、向かいのビルで飲みましょう。
土曜の夕方、まだ人は誰もいません。
隅田川がやさしく流れていました。
「まっ、ビールでも飲むか」
カンパーイ
ビールの泡に、遠い昔のほろ苦さを感じつつ、目の前の女性のほのかな香りに酔ってしまいそうです。
彼女もひょっとしたら、遠い過去とオーバーラップさせて、今私といるのだろうかと、心の内を探りたくなります。
街を歩く酔っぱらいも、楽しそうに歩く家族連れも、そしてカップル達も、一見何も無い平穏に見える光景も、実はそこにたどり着くまでの、長い道のりを乗り越えて生きているのだろうな、きっと、そんな風に思います。
外見や普段の言葉だけでは分からない、人にはとても奥深い部分が隠されています。
彼女もきっとそうなんだろうな、でも今の俺にはまだ見えないや。
時折彼女がとても切なく話しかけます。
でも私には、まだ届きません。
自分の目がもっと悪くなって、もっともっと見えづらくなって、消えそうな空を見上げて
「いつまで青い空、俺に見せてくれるんだい?」
そんな事も言えなくなっちゃったら・・・
多分そんな時に人間は、本当の心を読む力が備わるのかな?
なんて思います。
まだまだ私にはそんな力は備わっていません。
でも、今の自分の心境は
どうすれば良いのでしょうか?
天に向かって叫んでみても、地に耳を当てて聞いても
そこからは雑音と言う返事しか帰ってきません。
あっそうか、その雑音も「言葉」に感じるまで、
もっともっと精進しろと言うことか?
隣の彼女は夢一杯にふくらませて、きっと過去を払拭してくれる何かを探し、迷い込んで、私の所へ迷い込んだのだと思います。
迷いが迷いでは無かったと思えたとき、きっと「夢」が実現する直前なのだと思います。
そこから先は・・・
神のみぞ知るですかね。
私も目の前の大きな壁を避けようと、どこかに迷い込んでいる真っ直中の気がします。
迷い込んだ者同士が浅草でぶつかった、そんな偶然もきっとこの先進むべき道への入り口なのでしょう。
今は逆らわず、迷い込んだ道を避けず、いつか心の目で見られるようになるまで、まだまだ苦難は多いですが、頑張って欲しいと思うのです。
まだまだ先は長いですから。
帰り際、彼女の後ろ姿を見て、いつまでも彼女の手の温もりを感じていたのでした。
とても寒い一日でしたが、ほんの少し、そこだけ暖かいランプが灯っていました。
きっと走馬燈ってこんな時、心に灯るのだろうな。
彼女の心にも灯ったのでしょうか?
幼い頃、枕元に灯っていた光
小さな物語でした。
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