ねぎやんのしま人のたわごとパ-ト2

視覚障碍者、ねっしーのあれこれ日記・・・

見つけた小さな物語

2005-07-29 22:36:12 | ノンジャンル
今日夜近所のケーキ屋さんへ会社関係の人に送るために買い物にいった。
で、出来上がった詰め合わせをいつも頼むのだけど毎回同じではと今回は夜も遅かったので他にお客さんが居ないことを確認して無理をお願いした。
と言うのも「この箱に入るだけ色々な物を沢山入れてください」と前々からお願いしたかったのです。

セットの物は万人受けはするのでしょうが、やっぱり自分の気に入った物を相手に食べて欲しい訳で。
レイアウトはちょびっとヘンテコになっちまったですが、色とりどりで自分が貰ってもぜーんぶ一つずつ食べたい気分になるほどの豪華さ!
15種類のパウンドケーキを二つずつ入れて貰った。

で、題名の小さな物語って何だ?と思われますよね。
実はそれを頼む為に交渉中に50代後半くらいの一人の男性が入ってきた。
で、紳士的に私が先と言うことで後ろへ廻って待つ様子が伺えたので私が「私はまだ時間掛かりますからお先にどうぞ、お姉さんこちらを先にやってあげてください」と譲った。と言ってもそんなたいそうな事でもなくただ自分が無理言って店員さんを困らして他のお客さんに迷惑掛けてはと思った訳で、だから夜遅くなって人が居なくなったときに行ったのですからね。
で、その男性は頭をちょこんと下げて頼んでいたケーキをもらいに来ましたと告げた。出てきたのはとっても小さなケーキ、4号っていうのですか?とても可愛いんですね。でもその人はもっと大きいのが欲しかったらしく他には無いのと色々と聞いていた。他店にも確認したが全て売り切れてしまったと言う返事に随分と残念そうだった。
しばらく考え込んでいたけど手ぶらでは帰れないようで結局その小さなケーキを頼んだ。
そしてその男性は一言「ローソク立てたいのですが・・・54歳なんです」
私はその一言に「あぁ、この人と長く共にしてきた女房にプレゼントだったのか、良いな。」
普通だったら子供のためとか当たり前なのだけど54歳の言葉にこの男性の愛情を感じ取った。
帰り際、振り返って私に深々と頭を下げて「どうも申し訳ございませんでした。お時間取らせてしまって、大変失礼致しました。有り難うございます。」
その言葉の響きにその男性の優しさと愛情がにじみ出ていました。小さなケーキでも大きな愛情が入っててちょっとその男性の女房をうらやましく思った次第です。
それに比べガチャガチャ量だけは入ってる自分のプレゼントは・・・意志が相手に伝わるのだろうか?とちょっとしょぼくれてしまった。
身なりはどうあれ本物の紳士とは、見えない部分や何気ない仕草に出てくる物ですね、
まだまだ一人前にはほど遠い自分を痛感したのでした。

で、その方に私からのプレゼントを。
昨日足立の花火大会だったのですが、その時デジカメで撮りました。ちっこいですが一応写ってますんで。