愛犬耳袋

 コーギー犬・アーサーとの生活と喜怒哀楽

鼻のホクロ

2006年09月13日 | 仔猫




 兄猫の鼻の頭にホクロが現れた。大方植木鉢かなにかで擦ったヨゴレだろうと思っていたのだが、濡らした脱脂綿で拭いても取れない。
 ブログを見返すと月曜日には無く、昨日あたりうっすら出始めている。昨日の間に何があったのか。
 皮膚の色が変わってきたホクロのようなものなのか、はたまた擦ったりぶつけたりして出来てしまった一時的なものなのか。少々心配。
 なにせ、どんどん高いところに登っていく兄猫である。





 せっかくかわいい顔になってきていたのに、こんな目立つ所に茶色いシミがあるなんて。出来れば一時的な怪我のようなものであればいいのだが、それはそれで保護者失格。もうこの子たちはうちの子では無いのだから、里親さんに申し訳が無い。
 今しばらく様子を見る事に。幸い本人は相変わらず元気に遊び、眠り、よく食べている。

 さて、兄猫の顔写真を撮っていて、つくづくこの子はかわいくなったと思う。
 顔がふっくらして、骨格がしっかりしてきたことも理由にあるだろうが、一番大きい要因はやはり目だろう。人を警戒しなくなった目。
 下の写真は保護した翌日あたりに撮ったものだ。里親募集の記事やチラシ作りに使おうと思ったのだが、あまりにかわいく無いので、お蔵入りにした1枚である。





 これをご覧になると妖怪人間ベロに例えたのもお分かりいただけるだろう。
 人に捨てられ、さらに別の人間によって連れさられ、人を警戒しきっている目である。だがひとりでは生きられない。差し出したフードはたいらげたが、顔の回りや体には食べ汚しがビッシリで、小さすぎて自分ではキレイに出来ない。人が近寄れば近寄るが、ここから出せと鳴き叫ぶばかり。
 それがいつからか、ゴハンをねだる甘えた鳴き声に変わり、膝に乗りたいというゴロゴロ声に変わり。厳しい目も、見る者を吸い込むような丸々としたものになっていた。
 何かを訴える時こちらをまっすぐ見上げる目、安心して愛犬とじゃれ合う姿、そしてお腹を出して寝ている姿。この子たちはすっかり人に飼われる猫になった。

 もし誰にも拾われず、そして万一にも生き延びることが出来ていたとしたら、厳しい目のまま、誰にも依存せず、気高くも短い野良の一生を送っていただろう。
 彼らの運命を私たち人間が変えたことはたしかだ。
 猫にとってどちらが幸せか、それは答えが出ないけれど、人の手で運命を変えられた猫は、人の手で末永く、そして最後まで幸せにする義務があると思っている。