愛犬耳袋

 コーギー犬・アーサーとの生活と喜怒哀楽

動物撮影反省会

2006年12月18日 | 
 昨日のネタより、動物撮影の難しさなどを。
 犬&猫撮影ということで、色々と準備はしていたものの、やはり段取り通りにいかず反省しきりである。

◆Dogs
 まず、とてもやりやすかったモデルは



M・ダックスのベルちゃん


 黒い毛並みが潰れて写らないよう気をつけたぐらいで、彼女はソファーにかけた赤いフリースの上に乗せてもジーッとしてくれるし、カメラの方を見てくれるので、本当に撮影し易かった。
 普通黒い犬はそれだけでも暗く、ブレやすいのだが、このモデルっぷりでキレイに撮る事ができた。
 飼い主さん曰く、
「ベルは、ソファから自分で降りられないから」
 そうだったのか……。

 一方、



コーギーのレイナちゃんはというと、


 ベルちゃんと違って、昇降は自由自在。
 この一枚は、後ろで飼い主さんにひと暴れ(?)してもらって、ようやくキャッチしたのだが、ボヤボヤしてると、



ひとりで降りてグデーッとしてたり


テーブルに前足かけて
「何してんの?」
(※レンズ交換中)


 想定撮影エリアから出る出る。

 しかもこの2匹を同時に撮ろうと思ったらもっと大変だ。





 この一枚を撮るのには、はやり後ろで飼い主さんに目線をキープしてもらっていたのだが、せっかく動きを止めてもらっても、明るさ(露出)の設定が問題。
 デジカメはコントラストがきつく写りがちなので、黒犬と白い毛の犬というのを一緒にとると、たいていどちらかがダメダメになる。
 黒い子に明るさを合わせれば、白い子の毛が飛んじゃうし、逆にすれば黒い子が真っ黒に潰れるし。中間にすると色味が冴えなかったり。
 というわけで、実はこの写真、2種類の露出の写真を合成している。厳密な意味での写真としては邪道だが、まあお許しを。
 しかし、そこまでしてもベルちゃんの右顔が潰れてるんだが。一応レフ板代わりのアルミシートを持っていったのだが、アタフタしていてフットワーク軽く活用できなかった。ここも反省。


◆Cat
 猫のトラちゃんの撮影でも誤算続出。



ほおづえ
猫って何やってても思案げで、
絵になるのでありがたい


 まず赤いフリースの上に乗ってくれない。なので撮影角度がワンパターンに。もうちょっと乗り出すとか、ソファに乗るとかすればよかった。
 あと、猫じゃらしにまとわりついたり、床に座ってカメラをスッと見上げていたりという構図も考えていたのだが、トラちゃんの年齢を計算に入れていなかった。
 トラちゃん8歳。
 すでに落ち着いちゃって、何かにじゃれ付いたりすることが無いのである。
 携帯ストラップなどを振ってもらったが見事にスルーされた。
 というわけで強引にこんなこともしてしまったのだが、



すんげえ不自然


 もはや自然な猫写真とはほど遠い一枚。
 でも、カメラを怖がらなかったのはありがたい。どんなにカメラを近づけても、周りでパシャパシャしててもまったく動じず、悠々自適。
 おかげでたくさん撮影できて、楽しゅうございました。
 モデルの皆様&飼い主さん、おつかれさまでした。
(写真、整理したら出来のいいのを近日中にCDに焼きます。)



猫パンチ?



ご近所撮影会

2006年12月17日 | 
 なんと今日は他所様の猫を撮影した日だった。
 メインの被写体は、



トラちゃん・オス・8歳




 愛犬アーサーのお散歩仲間、レイナ&ベル母さんの愛猫である。このお宅には犬2頭、猫2匹がおり、トラちゃんはそのうちの1匹。あともう1匹、黒猫のクロちゃんがいる。
 こんな愉快な仲間たち状態のレイナ&ベル母さんのお宅に、猫を撮らせてもらう為、お邪魔することになった。

 私はといえば、猫を撮るのも好きなのだが、撮影はもっぱら野良猫ばかり。しかも大抵アーサーを連れての散歩中なので、警戒してしっぽがブットい猫の写真ばかり量産している。
 久々に人慣れした猫に近づき放題近づいて撮りたいと思っていたところだった。
 一方、レイナ&ベル母さんはというと、年賀状用の猫写真がご入用とのこと。
 というわけで、お招きに預かり、ありったけのレンズ、撮影小道具などを持って訪問した。

 一昨日ご紹介した、赤橙色のフリース生地は、ここで登場する。
 そう、ソファなどにかけて、簡易の撮影ブースにする為、必要なアイテムなのである。



こんな具合に。
(モデル・ベルちゃん/Mダックス)


 まずは何度もお散歩で会って、顔なじみのワンコたちからテスト撮影。



レイナちゃん/W・コーギー


 ところが肝心要のトラちゃんはというと、フリースの真ん中よりソファの上がお好みのご様子。
 意図した部分に降りて来てはくれず、3匹そろっての記念撮影も



こんな構図に。


 昔から、動物と子供は思うようにならないと相場が決まっている。
 仕方が無いので、そのまま撮影続行だ。
(しかし、フリース生地、シワシワ……。これなら床に敷けばよかったかも)





 トラちゃんにリラックスしてもらおうと、頭などを撫でてみる。
 その様子を見た飼い主さん、
「トラは、お尻を叩くと喜ぶねん」
 そう言うなり、トラちゃんのお尻に手をのばし、まさしくベチベチ叩き始めた。
 しかも結構ハイペースで連打。すると、





 お尻を高くあげ、恍惚の表情で顔をすりつけはじめた!
 すごい。本当だ。結構刺激的な嗜好なんスね。トラちゃん。

 さて、このテクでマッタリしたトラちゃん。ソファの上で寛ぐ寛ぐ。









 チャームポイントである、幅広のお尻もデデーンと披露。
 さすが家猫。貫禄が違う、貫禄が。

 さて、このお宅にはもう一匹猫がいる。アニマルズのボス、黒猫のクロちゃんなのだが、こちらはというとトラちゃんとは違い、非常に警戒心が強いと聞いていた。
 今日も、非日常的な成り行きに押し入れの天袋に引きこもって身を固くするばかり。
 何度か飼い主さんがやさしい声をかけたのだが、とうとう押し入れから出てこなかった。
 とりあえず、一枚だけでも撮っておこうと、押し入れの薄暗がりにレンズを向けて撮った一枚がこれ。





 ヒドい猫写真の見本のよう。申し訳ない。
 他に、4歳になるご子息が犬猫まみれになっている、ハートフルな写真なども多数ゲットし、撮影会は終了。

 レイナ&ベル母さんには、お土産にアーサー用のラムボーンと牛のヒヅメを3つも頂く。





「アーサーがどれぐらいの時間で完食するか聞かせて!」
 と言われたが、このサイズのラムボーンなら2~3時間もあれば楽勝である。ほんとに良く喰う犬なんです。
 ヒヅメの方は初体験。この固さに多分アーサーの歯が負けることは無いと思うが、歯を折ったりエナメル質が摩耗する犬もいるらしいので、こちらは少しずつ様子を見ながら、トータル何時間で完食か調べる予定。
 しかし、働き者の飼い主をもって、幸せものだぞ、アーサー。感謝してくれよ。



「布はシワにならないように敷かなきゃダメ!」

犬を飼う決意

2006年10月04日 | 
 アーサーに出会う前、犬を飼おうと決意するまで、結構迷った。きちんと世話が出来るのか、長く愛情をかける自信はあるが、経済的には大丈夫か。万一にも失業しちゃったり、食うや食わずやになってしまったりしないか。
 悩む一方で犬とふれあいたい、犬を愛したいという気持ちはどうにもこうにも収まりがつかなくなり、ひとまず簡単な方法を取ることにした。
 いわゆる“ワンワンふれあいナントカ”というところに行って、客あしらいに慣れたワンコたちに手っ取り早く癒していただこうということだ。
 というわけで今からちょうど1年前、関西では有名な遊園地Hに出かけた。園内に犬や小動物とふれあえる、小さい設備があったからだ。
 入園料にくわえて、いくばくかの施設料を支払い、ふれあいランド入場。
「きっと人懐っこい犬たちが、しっぽを振りながらワンサと寄ってくるぞ!」
 期待に胸膨らませてゲートを押し開けると、そこには小型犬が数匹、期待に反してぐんにゃりと眠っていた。





 遊園地の名誉のために言っておくと、ランドの中は清潔で、犬たちの毛並みも良く、世話が行き届いていた。虐待されていたり、放置されていた訳ではない。
 ただ次々やってくる来客の刺激に、すっかり麻痺しているのだ。近寄っても触っても逃げないし、もちろん吠えたり威嚇したりはしない。ただただ無反応。
「え……こんなもん?」
 例えて言うなら、初めて盛り場に足を踏み入れた、若い兄ちゃんの心境。肌もあらわなキャバクラ嬢がペットリピットリそばについてくれると、ワクワクして入店したら、実は場末感バリバリのぼったくりバーで、人生に疲れたママがくわえ煙草で水割りを突き出してきた。そんな気分だ。

 でも、これはこれで仕方が無い。こちとら今会ったばっかりの垢の他人。いままで餌をやったこともサンポにつれてったことも、ましてや頭一つ撫でたことが無いのだ。クールな反応もやむをえまい。写真を撮らせてくれるだけでも有り難い。





 黙々と犬の寝顔をカメラに収めていく。
 ところがそれを見ていたランドの係員が『これではイカン』と思ったらしく、突如ゲートを開けて入って来た。
 その瞬間、飛び起きる犬、犬、犬! 
 今までグッタリ寝ていたのがウソのように跳ね上がり、飛びつき、そして民族大移動もかくやの大軍団となって、係員の足にまとわりつきはじめた。





 あんなに動じなかったキャバリアも、仏頂面のチワワもこの通り。係員にはメロメロ。
 係員は、多少なりとも犬たちのアクティブ面を引き出し、客を楽しませようとサービスしてくれたようだった。その気持ちは正しい。そして有り難い。有り難かったが、ハッキリいうと逆効果だった!
 犬たちがアクティブになったのは、係員に対してだけだった。
 そしてこの犬たちのメロメロっぷり、豹変ぶりを見て、ジェラシーを抱かぬ客がいようか。
 ボッタクリ・キャバクラで、クールだがかわいい女の子に隣に座られ、それでもまた指名しようと気持ちを盛り上げて店をでたら、その女の子が裏口から彼氏といちゃつきながら出て来た。またしても変なたとえで申し訳ないが、そんな現場を見ちゃった気分。

 やはり我々は客。お金で接客をしてもらう、切ないパートタイム・ラバーでしかないのである。
 犬は人と違って正直だ。毎日顔をあわせ、食事を与え、毛並みを整え、暖かい寝床を用意してくれる人にだけ、最高の笑顔を見せる。
「やっぱり、犬は自分の家でかわいがってこそだ」
 そのことを、係員と犬の間にまざまざと見せつけられ、我々は隣のミニブタふれあいコーナーへ、静かに移動したのだった(ブタはブヒブヒいって人懐っこかったが)。

 それ以来、わんわんパーク系の施設にはいっていない。すぐに犬を飼う決意が固まり、そしてアーサーと出会ったからである。






 と、まあつらつら書いて来たけど、犬を飼いたいが飼える環境にいないという人にとって、ドッグパークの存在は癒しのスポットであろう。
 ただ、今問題になっている「広島ドッグぱーく事件」を見ると、やはりこの日のことをふと思い出す。そして命をビジネスにする痛みと、傲慢な現実を突きつけられる。
 この広島の施設ではないが、自分もふれあいパークの類いで、少なからず生き物たちに癒しをもらって来た。それゆえ見過ごすことは出来ない。ごくごくわずかだが支援に動いたところである。

 そして今、アーサーを迎えてもう一度言いきりたい。やはり犬は共に暮らしてこそ、その醍醐味を味わえるのだと。
 だって、こんなヘンな顔、ドッグパークでは見れないし。



ゴッツンコ!