愛犬耳袋

 コーギー犬・アーサーとの生活と喜怒哀楽

ハロウィン

2006年10月31日 | 愛犬の日常
 お散歩仲間で、ブログにもたびたびコメントをお寄せいただいている、レイナ&ベル母さんからメールが入った。
 なんでも今日はハロウィンということで、ご近所の犬仲間さんたちが集まって扮装するとのこと。ほんでもって、
「私は行けないから、写真とって来て~」
 という泣きの内容だった。よし来た! がってん承知(古い)! とカメラ片手に夕方の散歩に出る。





 まず遭遇したのは、ダックスのトトちゃん&ミルクちゃん。飼い主さんはトトママさんのハンドルネームで、度々コメントを頂いている方である。
 向かって右のトトちゃんはてんとう虫、左のミルクちゃんはなんとチャイナドレス!
 スリムな体にチャイナがまた良く似合う。色っぽいなぁ。





 ミルクちゃんは繁殖リタイア犬である。一日一度の食事で何度も子供を産み続け、そのせいか体も華奢で、歯も弱い。人に対して決してわがままを言ったりしない、本当にいじらしいダックスである。
 ちなみに後ろをヌッと歩いているのは、ライオンではなくゴールデンのレックス君。ここいらのボス犬である。ライオンの扮装がよく似合う。



はい、記念写真


 アーサーも何か隠し球の扮装でもさせればよかったのだが、残念ながら普通の服しか持っていない。やむなく新しいパーカーをひっかぶせて連れて行ったのだが、全然目立たない。残念至極。

 スーパーマンの扮装は、10月25日のブログで紹介したアーサーと似た名前のアークちゃん。
 気の優しいラブラドール君で、争いごとは好まない性格。ヤンチャざかりのアーサーにいつもまとわりつかれて困った表情をさせている。いつもゴメン。
 だいたい今日だって、



いきなり乱暴狼藉。


 こんな感じで皆さん、いつもご迷惑をおかけしています。

こんなところで

2006年10月30日 | 愛犬の日常
 朝、目覚ましが鳴るとそれにあわせて、愛犬アーサーも自分の部屋の中で唸り始める。
「起きる時間だぞ。二度寝するな。ここ開けろ。餌だせ」
 こんなとこだろう。
 普段ならアーサーの声も目覚ましの一種にして起きるところだが、今朝はあまりに眠かったため、アーサーを出してやって二度寝してしまった。ダメじゃん、自分。
 その後目をさますと、アーサーもこんなところで二度寝していた。





 椅子の足を枕に隙間に体をフィット。器用なヤツだ。
 最近、変なところで寝るアーサーの姿をしばしば目撃する。
 例えば、家族が着替えたり、カバンをもったりと、外出の準備を始めると、アーサーもソワソワしはじめ、そっと玄関へ移動する。
 以前なら人間の動きに合わせて、逐一右往左往していたところだが、最近は玄関にドカッと腰を下ろし、一緒に出かけるのを待つようになってしまった。
 そのまま待ちくたびれると
「一緒につれていけ、でなければ俺の屍を越えていけ」
 とでも言いたそうな大きな態度で、上がりかまちに顎を乗せてウトウトするのである。
 寝るのは良いが、お腹冷えそうだぞ、アーサー。





 ボールまで持って来て、ウズウズワクワク、待ってるところ申し訳ないが、今日の外出には一緒につれて行けないんだよな。
 というのも、これから携帯を買い替えに行くからだ。
 そう、MNP。ナンバーポータビリティー導入を待って、携帯会社を乗り換えるのである。
 我が家では元・ボーダフォン(現・ソフトバンク)に加入していたのだが、さほど通話料が安く無い上に、電波状態が良く無い。仕事の電話も聞き取れないこともしばしば。そこにもってきて、とうとう携帯カメラが壊れて起動しなくなっていた。我慢も限界だ。
 そこで電波状態が良いauに移ろうとしたのだが、昨日は例のソフトバンクのサーバーダウン騒動でまるで身動きが取れず。月曜日の今日、再び出直しとなった。面倒くさいが仕方が無い。

 というわけで、やっとこさ携帯が新しくなった。
 カメラ機能にこだわって選んだので、ちょっと古くてデザインもあか抜けないものになっちゃったが、その分安かったので良いとしよう。
 早速、アーサーを写してみる。





 この携帯は、シャッター音の選択肢の中に「ハーイ、注目」「せーの!」などの肉声系のものが入っている。絶対日頃使うことは無いと思ったのだが、試しにアーサーを撮る時に使ってみると、意外にいい仕事をしてくれた。
 小さい機械から人間の声がするのが珍しいのか、アーサーはしきりに頭を傾け、バッチリカメラ目線を投げてくれる。これは便利だ!
 ……と思ったら、3回も「ハーイ、注目」を繰り返すと、もう飽きて耳すら動かさなくなってしまった。奇抜な物は飽きられるのも早いなぁ。

 そんなことより、アーサーは、





 契約のオマケにもらったリスモちゃんのボールペンにご執心だった。
 噛み砕くなよ。

秋の川

2006年10月29日 | 愛犬の日常




 すっかり秋ですな。
 気候もよくなって、散歩の時間も距離もつい、長くなりがち。愛犬アーサーの健全な足腰育成にはもってこいの季節である。
 今日は河川敷をひたすらテクテクと歩いてみる。途中お年寄りの集団と行き会った。皆口々に
「あら、かわいい」
「うちにも犬が」
 などといいながら、気さくにアーサーの頭を撫でてくれる。アーサーも次々伸びる手に嬉しそうだ。
 そんなお年寄りの皆さん。てっきり秋のハイクかなにかだと思っていたところ、なんと邪馬台国の証拠を大阪に探すという、歴史愛好家のご一行様だった。マジかよ。すごいぞご老人パワー。





 さて最近、河川敷を歩くアーサーに、あるお気に入りがある。





 鉄柵の間から顔を出してまで、凝視するもの。それは





 レガッタ。
 土日ともなると、あちこちから学生がこの川に練習にやってくるのである。
 ちょっと距離を歩くと、河川敷にボート倉庫と着水ポイントが見えてくるのだが、その脇まで行って寝そべり、ボートを行き来する様をじーっと見ているのが、アーサーの楽しみのひとつなのである。





 水上を行くレガッタの珍しさもさることながら、屈強な男性が船を倉庫から引き出し、
「イッチ、ニ、イッチ、ニ、イッチ、ニ……」
 とかけ声をかけながら、肩に担いで歩いてくるその様子がたまらないらしい。女性より男性の方が好きなアーサーらしいといえばらしい趣味だ。

 週末ともなれば、練習に馳せ参じる人も増える。レガッタを運ぶ様子や、水に浮かべるところ、かけ声をかけて漕ぎ始めるシーンなどを、アーサーはほっとくと何十分でも寝そべって見続けるのである。
 らちがあかないので、今日は10分ほどでひきたてて帰路についた。

 帰り道、目の前いっぱいに広がる猫じゃらしの海に、ふと思い立って一本折り、アーサーの目の前で振ってみた。



えらいことになってしまいました。


しかも食べちゃったし。



都会のサバイバル

2006年10月28日 | 愛犬の日常




 今日の散歩は、ご近所公園巡りの旅。
 まずは掃除が行き届いていて、広くて、人が良く集う公園に行く。ここは遊具の数も多く手入れもできているせいか、小さい子供がよく遊びにくる。今日もご近所のお散歩仲間のお子さんや、ダックスやシーズーなど小型犬を散歩させている方と会う。
 しばらくキレイな公園を楽しんだあと、通りを挟んだ向こうにある、もう一つの公園へ。
 こちらも結構な広さがあるのだが、まるで手入れがされていない。砂場ですらも草ボーボーで、遊具らしい遊具はサビ、子供が好きなブランコの類いは取り外されている。広さに対して人がほとんどいないという、子供どころかヤンキーすら溜まらない寂れ公園なのだが、この寂れ具合が犬の散歩には刺激が無くていいのか、中年男性の飼い主さんを中心に密かに人気があるようだ。
 今日もこんな光景を目にする。





 お父さん、公園来るなりいきなり寝てます。土曜の昼下がりだぞお父さん。そんなに家に居場所が無いのか? お父さん。
 それとも、
「おとうさーん、ペロ(仮名)の散歩いってきてよー! 最低でも30分は歩かせてよね!」
 とキツく言われて家を追い出され、時間をつぶしているのだろうか。お父さん。
 その後、やるかたない白犬・ペロ(仮名)は、大人しくその場で伏せ、お父さんに倣って、うとうとしていた。吠えもせず、うなりもせず、涙ぐましいほどの忠犬ぶりであった。

 さてこの公園は、9月26日のブログ「自由猫」で紹介した「チビクロ」と出会った場所でもある。
 あれから時々公園を訪れては、チビクロが居ないか探していたのだが、なかなか出会う事が無かった。折から気温が下がる季節である。寒い夜にはかなくなったか、それとも餌を貰っているであろうご近所の家に入れてもらえるようになったのか、あれこれ思いを馳せていた。
 ところが今日、公園隅にある清掃用具入れの物置の影から顔をのぞかせている、一匹の黒猫と目があった。あのチビクロなのか? チビクロにしては大きいが、体つきはほっそりしてまだ若そうだし、一ヶ月の成長を考えるとこんなものなのか?
 こちらの思惑を他所に、黒猫は清掃用具入れの周囲をグルグル回りはじめた。





 どうやら用具入れの屋根にとまっている、小振りな若い鳩を狙っているようである。
 いくらなんでも、それは無理な獲物だろう。
 それでなくても、都会の猫は餌に恵まれている分、狩りが下手だと聞くし。
 若い猫らしい、ヤンチャなチャレンジを微笑ましく思い、チビクロ(?)の元気な成長を喜びながら立ち去ろうとした。その時である。背後から、バサバサッ! という力強い羽ばたきの音が聞こえた。ふと振り返ると、目に飛び込んで来たのはこんな光景だった。





 えぇぇぇぇ?! 狩っちゃってる! 獲っちゃってる! 都会のグレート・ハンティング。まさにシティー・ハンターである。
 しかも、見事獲物をゲットした黒猫は、一目散に公園を駆け抜け、あの「チビクロ」が餌を貰っていたご近所の家の生け垣の中に飛び込むと、獲物をバリバリ“解体”しはじめた。テリトリーが同じということは、やはりこの黒猫は、あのチビクロだったのだ。
 都会の子猫、ドッコイ生きてるどころの騒ぎではない。人間の想像以上に素早く、ずぶとく、ガッツリ生き抜いて、鳩を為留めるまでに見事に成長していたのである。鳩には可哀想な話ではあるが。
 (しかしあの家の人、後でびっくりするだろうなぁ)
 チビクロが鳩を生で丸齧りするバイバル生活を営んでいる一方で、うちの愛犬アーサーときたら生肉が巧く食べられないときたもんだ。そんな愛犬に合わせて、今日の鶏レバーはサッと表面をあぶってから出してやった。そんな自分も自分だが。

 と、今日のブログはここまでにする予定だったのだが、ちょっとだけつけたし。
 若い鳩を見事ゲットしたチビクロが、ご近所のお家に駆け込む途中、お散歩中の老夫婦とすれ違った。
「あれ? なんかもってたわよ」
「なんだろうねえ」
 実にのどかな老夫婦の会話である。その語尾の「ねえ」のところで、同じく黒猫の行き先を見ていた私と、老夫婦のおばあさんと目があった。おばあさんは同意を求めるように笑って声をかけて来た。
「何か良いものもらったのかねえ」
 私もついつられて微笑んで、こう言った。
「鳩ですよ」
 その瞬間、おばあさんの表情が驚愕のそれに切り替わった。
「ええぇ?! は、鳩?! 鳩って……生きてたのか……死んでたのか……」
 言外に『死んでいたのをたまたま猫がGETした』と言って欲しそうである。その気持ちを受け止めた私は、ニッコリ微笑んでこう言った。
「生きてましたよ。つい、さっきまで」
 しかもダメ押しで、
「まだ若い鳩でしたよ」
 とも。
 別に怖がらせて喜ぶつもりではなかったのだが、エキサイティングな場面に遭遇したことで、自分の中にも多少残虐性が出てしまったようである。はたまたチビクロの手柄を、この衝撃を、誰かに伝えたかったのかもしれない。
 おばあさんはびっくりした表情が、すっかり張り付いてしまったようだった。すまない。
 が、すぐに柔和な表情に戻ったかと思うと、側にいた少々耳の遠そうなおじいさんに向かって、
「鳩ですって。ハ、ト。 生きてるのを捕まえたんだってぇ。すごいねええ」
 と、今の内容をかなり大きい声で伝えはじめた。そして、
「この家に入っていった」
「いや、こっちに抜けた」
 などと二人で指を指しながら、また何事も無かったかのように、ゆっくりゆっくり歩いていった。
 さすが年の功。参りました。

犬に肉

2006年10月27日 | 愛犬の日常




 肉が届いた。
 愛犬アーサーの肉である。肉の種類は馬肉切り落とし、鶏心臓、ターキー角切りなど。
 近隣のスーパーでちょっと手に入れるのが難しい種類のものを、アーサーの食事の為に取り寄せているわけだ。
 我ながら甘々の愛犬馬鹿丸出しだとは思うが、これも愛犬の健康の為と言い聞かせて突き進む事にする。

 早くも興味津々で冷凍肉の袋を舐め回すアーサーを牽制しながら、今日の夕食には馬肉スライスをチョイス。今日の食事にはある野望があるのだ。
 普段は犬の食事本などを参考に、火を通した食材をアーサーのゴハンとして提供している。
 しかし最近読んだ記事に、
「犬は元々草食動物を捕まえて、頭からしっぽ、骨から内蔵までバリバリ生で食べていた訳なので、肉も加熱せず生で与える方が良い」
 というものがあった。ネットを見ると生肉を与える人の話も多く、それならば一度試してみようと、届いたばかりの馬肉でやってみる事にしたのである。





 消化を良くするため、おろし大根とおろし人参、マッシュポテトを付け合わせ、生肉を乗せ、風味付けの粉末昆布をまぶして完成。お手軽である。
 さて、食べてくれるだろうか。
 アーサーは今まで火を通した肉類か、ドライフードしか食べたことが無いのである。

 アーサーをいつもの食事スペースであるサークルの中に誘い、皿を置いてやる。
 喜んで口をつけたアーサーだが、いつもなら一気食いするところなのに、しばらくすると動きが止まってしまった。肉をくわえては食べにくそうに持て余し、こちらをしきりに見てくるではないか。



「これ、火、通ってませんよ?」


 上から覗き込むと、





 野菜だけ食べて肉残してる! すっかりいつもと逆じゃないか! ヴァー! そんなに嫌か?! 生肉は?!
 オマエも犬だろ?! 獣の本能を見せてみろ、コンチクショー。

 このままではらちがあかないので、肉だけ火を通してやろうと近寄ると、取られるのが嫌なのか、慌ててズルズルと飲み込み始めた。
 残すほど嫌いというわけでは無いようである。
 しばらく様子をみていると、食事スペースの脇にある、同じくサークル内にある布団スペースに移動してしまった。
 え? もう寝るの?!





 アーサーは皿周辺に飛び散って残っていた生肉を、一枚ずつつまんで持ち上げると、寛ぎつつ、舌先で舐め転がしながら、ようやく食べ始めた。
 これは、昨日のブログで書いたうれしいオヤツを貰ったときの仕草。
 一応、生肉はお気に召したという事だろうか。
 これで明日、耳をかゆがったりお腹を下したりさえしなければ、万々歳である。

 次は、もうちょっと食べ易いサイズに切っといてやるか(←犬馬鹿)。

犬に骨

2006年10月26日 | 愛犬の日常
 9月28日のブログにも書いたが、アーサーは食べるものによって耳に脂が出易い。脂は耳アカになり、時にかゆみになる。
 食物アレルギーかと思い、最初は牛を疑った。ドッグフードと生食を併用したり、その際肉類を牛、豚、馬、ラム、鳥とローテーションさせて様子を見たり。
 今のところ経過は良好。脂身の量に気をつけているせいか、どの肉でも耳をかゆがったりしない。ドッグフードの脂質が合わなかったのか、一時的な外耳炎という嬉しい可能性も出て来た。

 というわけで、夕べは肉ローテーションの中の、ラムチョップの日。アーサーに食べさせ、そして人間も食べた。
 アーサーは骨ごとゴリゴリいったが、人が食べた分は骨が残る。
 というわけで、今日食べ残しの骨を茹でてしっかり塩抜きしたものを、オヤツとして与えてみた。
 やっぱり犬には骨だ。手に持った瞬間から、もう喜んだの喜ばないの。



まずは「待て」から


 充分待たせたあと「ヨシ」をかけると、アーサーは骨を持ってお気に入りのクッションの上へ走っていった。10月7日にも紹介したが、アーサーはあまりにおいしいオヤツをもらったら、すぐに食べず、まず眺めたり自分で自分に「待て」したりして、存分に楽しんでから食べ始めるのである。
 今日も、



チラ見して、


見ないフリして、


くれた人見て、


落として見たりして、

ようやく


ゴリゴリッ


 随分時間かけてやっとこさ完食。
 その後、よっぽど名残惜しかったのか、ずーっと骨の当たっていたあたりの絨毯を舐めつづけていた。
 
 ちなみに、散歩に出るとアーサーは公園の生け垣などに投げ捨てられている、フライドチキンの骨を探って食べようとするので危険きわまりない。鳥の骨は加熱すると鋭利に裂け、内蔵を損なう可能性があると言うので、必死になって叱って止め、時に口をこじ開けてほじくり出しているのだが、それでも取りきれず、ボリボリいっちゃったこともある。

 初めてアーサーが鳥の骨を食べた時は、まさしくパニックだった。あちこち調べて「骨を消化させるにはサツマイモを食べさせると良い」という民間療法を見つけ、慌てて食べさせたりもした。
 幸い食べた量が少なかったのか、アーサーの消化力が強かったのか、トラブルにはならなかったが、寿命が縮む思いだった。公園でチキンを食べてガラを捨てるのは、マジで辞めて欲しい(特にレジャーシーズン)。
 拾い食いが収まらない犬を飼ってしまった者の、切なる願いである。

凛々しい名前

2006年10月25日 | 愛犬の日常
 オスのコーギーの子犬、後の愛犬アーサーを迎えると決めた時、我が家では既に名前を考えはじめていた。
 飼い方ガイドなどを読むと、犬の名前には

・母音がはっきりしていて
・簡潔で短いもの

 が飼い主も呼び易く、犬も認識し易いとあった。本によっては、

・最近は可愛いイメージの食べ物の名前(ミルク、チョコ、ココア、マロンなど)が流行っている
・おおらかなイメージの名だと犬もおおらかになる

 などの情報もあった。
 流行の名前はかわいいし、呼び易いのだけど、コーギーはバリバリの使役犬だし、しかも子犬時代から巨大になる兆しをもったオスに、スイーツも無いだろうということで、これは却下になった。
 残るエッセンスを総合しつつ、コーギーの原産国であるイギリス、ウェールズにゆかりのある名前ということで、アーサーという名に落ち着いた。呼び易く、聞き易く、おおらかで、王にあやかって凛々しく、健やかに。盛りだくさんの願いを込めて、かの地の伝説の王の名前を頂いたわけである。





 ここだけの話、犬雑誌をパラパラ見ていたとき、「ランスロット」という名をつけられたコーギーが掲載されていた。ランスロットはアーサー王に仕えた円卓の騎士の一人である。じゃあ、その上をいく“王”にしましょう、と単純に張り合った部分も無くは無い。

 しかしアーサー王伝説によると、ランスロットはかなりの男前で、アーサー王の妃とデキてしまう。そういう意味では「アーサー」は女運の無い名前とも言える。
 実際、今現在の愛犬アーサーはメスに興味が無い。むしろメスよりオスが好きなぐらいだ。女運の無さはすでに似ているかもしれない。



「ニンマリ」


 ところが、王にあやかれた部分はこれっきりといってもいい。後は皆無、伝説の王などとはおこがましく、名乗れない犬になってしまった。
 喜怒哀楽がすぐ顔に出るし、愛嬌がありすぎて凛々しさに乏しい。わがまま気ままも極まれり。食べ物が絡むと理性が飛ぶため、散歩仲間の間でも一二を争うほどの馬鹿と評判だ。
 事実、アーサーが我が家に来てから、何度「アーサー」という名を叱り飛ばしたか分からない。もう、英雄でも王でもない。
 犬の躾上、名前を呼んで叱るのはタブーらしいが、とっさの事態には、カッとなって口にしてしまうものである。

 しかもこれが、意外なところで弊害をもたらしていた。
 お散歩仲間の間にアーク君というレトリバーがいる。彼は大きな体に、とてもとてもやさしい心根の持ち主である。ところが「アーサー」と「アーク」の音が似ているせいで、アーサーを叱り飛ばすと、アーク君をビビらせてしまうのである。
「アーサー!」
 と怒鳴ると、アーク君がびっくりし、飼い主さんの脇や後ろにピッタリ付く。
 ところが当のアーサーは、叱られてもサッパリ堪えない気の強さで、ケロリンパとしているのだ。気の強さというか、鈍さだけは王者級だ。まったく。



黙っていれば多少凛々しいのに。


 これから仔犬の名前をつけるという人には忠告したい。自分がカッコいいと思う名前をつけるのはおやめなさい。最低1年は自分が憧れた名前を罵り、半ば飽きれながら、叱りつづけることになるからである。
 愛犬の名前は、ご近所の犬と似ていないもので、叱り易い名前がいいと、切に思う、今日この頃である。



ファ~ア

激しい愛

2006年10月24日 | 愛犬の日常
 今日はアーサーの好みのタイプについて。
 アーサーは去勢済み、1歳のオスである。そして短足のコーギー。
 そんな彼の好みのタイプは、スラっと足の長い、年上の、ちょとクールなタイプの





 オス犬。
 生後半年で去勢してしまったせいか、性的な部分では非常に奥手なアーサー。ヒート中のメス犬も匂いの意味が分からないし、それよりも凛々しいオス犬の弟分になりたがる。小学生の子供のようである。

 そんなわけで、好みのオス犬に出会うと
「兄貴! 兄貴! 遊んで! 遊んで!」
 と、そりゃもう大変。
 中でも気も狂わんばかりの状態になるのは、オスの匂いを発散させている未去勢の、和犬サイズの雑種。
 そういうタイプと出会うと、お尻を振りながらキュンキュン鳴き、すぐに横になってお腹を見せて服従。そして口元を舐めて甘えかかり、匂いを嗅いでもらおうと耳やお尻を出してウズウズしながら、じっとするのである。
 これを短時間の間に狂ったように繰り返すので、知らない人はたいてい驚く。知っている人は
「アーサー君おかしくなってますよー」
 と教えてくれる。





 この子は10月18日に触れた、工務店の男前犬モモちゃん。クールな目線とスラリと伸びた足が魅力的。絨毯のきれっぱしの上で寝る、男気あふれる犬である。
 毎日の散歩の時、彼の家の前を通るのだが、アーサーは角を曲がる前からウズウズ。顔を見るともうお尻をふって甘えかかって大変だ。モモちゃんも良い迷惑だよな。ゴメンよ。
 ちなみにモモちゃんは結構目つきが鋭いが、お父さんが帰ってくる時だけ、瞳全開、喜色満面でお出迎えする。そうなるとアーサーなんか眼中になくなる。もともと熱心に相手してもらってないけど。

 ちなみにアーサーは、人間も頼りがいのありそうな、貫禄のある男性が好みである。だから男の飼い主さん+未去勢の雑種オス犬がコンビで歩いてくると、もう大変だ。
 先ほどの犬に対する動きに加え、飼い主さんにも甘えたい、じゃれたいで、お尻を振りながら顔を上下させつつ、二者の間を激しくグルグル回り、キュンキュンと鳴く。
 その奇怪さは、ジャングルの希少生物の求愛ダンス、と言われたら信じそうな程。

 写真の2頭はブチだが、全身茶色の雑種系オス犬君も大好きである。河川敷で一緒になるレオ君や元気君などがこの茶系犬で、アーサーはどちらと出会っても奇怪求愛ダンスをぶちかます。

 そういえば、アーサーがこの家にやってきてから、ずっと一緒に過ごしているクマのぬいぐるみも、全身茶色。





 いろんなオモチャが次々壊れていく中で、このクマだけはなぜか破れもしないで仲良くし続けている。





 結構、激しいふれあいなんだけどなぁ。

レインコート

2006年10月23日 | 愛犬の日常
 今日は午後から雨である。が、愛犬アーサーはそんなことおかまいなしで、ゴソゴソ動き回っている。外を見るとどうやら小雨。散歩に出て出られないことも無い。
 いよいよ使う時がきたのか、アレを!



レインコ~ト~


 この犬用のレインコートはさかのぼる事、今年の梅雨前に購入したものである。オシッコの障りにならないよう、股間だけがくりぬかれている他は、フードからお尻、後ろ足までスッポリフルガード。もちろん水をはじくし、デザインはトレンチコート仕立てである。
 梅雨の時期にバリバリ活躍、と思っていたのだが、いざ着せてみると脱着がなかなか大変だわ、防水フルガードが暑いわ、ムレるわで可哀想になり、結局梅雨から秋までまったく出番が無いままだった。
 だが最近やっと涼しくなり始め、いよいよレインコートを出動させる時が来たようだ。
 いそいそとアーサーに着せてみせる(多少格闘しながらだが)。

 あれ? 前に着せた時より、なんとなく全身がブカブカする。梅雨前といえば、アーサーはまだパピー用のフードを食べさせてて、全身ムチムチポンポン。しかも暑くなる前だったのでまだ毛も抜けずに、モッサリしていた。
 以前はピッタリだったレインコートも、今は多少余裕が出て、その分生地が下に落ちるのだ。裾もちょっと長いように見える。

「でも、サイズ的にはピッタリなんだから」
 とダブつき気味の裾を何度か折り返してやる。さあ、これでオッケーだ。
「アーサー、お散歩いこうか!」
 目を輝かせるアーサーと、嬉々として歩き出したとたん、
 ズズッ、ズゴッ!
 背後で滑る音がしたと思ったら、右前足で裾を踏みつけ、伸びた服の中に左前足をすっぽり入り込ませたアーサーが、服の中でスッ転んでいた。



ダメだこりゃ。


 結局3歩と歩けず、レインコート終了。

 仕方が無いので家の中でできる運動に切り替える。
 昨日トレーナーさんにレクチャーされた訓練の復讐だ。まずは「とってこい」。
 お気に入りのボールを投げて、くわえて持ち帰りかけたところで「持って来て!」などと声をかける。足元まで保ってくるとご褒美と交換。
 成功率はほどほど。途中で飽きて落としてるのに、自分だけがトコトコ戻って来たりするのも多い。
 ただ、それでも繰り返していると、偉いもので声をかけても首を傾げるばかりだったアーサーが、だんだんこちらの言葉を理解し始める。
 ボールをほっぽり出してひとり戻ってきても、
「ボールは?」「もってきて?」
 などと言うと、指示通りボールを探したり、取りに戻ったりするようになってきた。これだけでも飼い主にしたら大進歩である。

 もっとも集中力が切れてくる頃になると、だんだん行動が横着になる。
「ボールは?」
 と声をかけても、



「これ?」


 と首を傾けるだけ。まったく。

 飽きる前に次の訓練に移る。
 訓練というか、運動に近いのだが、次はロープを使った引っ張りっこ。アーサーが一番好きな遊びでもある。






 アーサーも1歳を迎え、そろそろ体が完成し、筋肉が付き始めるころである。トレーナーさんにアーサーをマッチョにしたいと相談したところ、
「ひっぱりっこが筋肉付きますね。前足で踏ん張るのでこれは上半身です。下半身を鍛えるのは坂道です。階段はコーギーには腰に負担になりますから、坂道を上らせてください」
 と教えて頂いたのだ。

 早速、さほどでも無い腕力に無理矢理モノを言わせて、ロープを引き合う。
 が、アーサーがなかなか踏ん張らない。ロープのコブを、フリスビーをキャッチするごとく飛びついてキャッチしようとするのである。何度も何度も。
 そういえば、真っ向から力比べをしたら、引きで負けそうと、ちょいちょいロープを上に引き上げ、そういう遊び方にもっていったのは、自分だ。
 アーサーマッチョ化計画には、飼い主の筋力が前提なのか。

訪問しつけ(2)

2006年10月22日 | 愛犬の日常
 前回から2週間あけて、アーサーの訪問しつけ教室の日。
 今日はスピーディーに進んだこともあって盛りだくさんの内容。

 ますリーダーウォークの仕上げ。前に出ることは減ったので、急に立ち止まったり、スローに歩いてみたりして、飼い主に合わせるか、飼い主の顔を見るかどうかをチェック。これはまあOKらしく、ひとまず安心する。2週間アーサーのリードを強く握り続けた甲斐があったというものだ。

 その後部屋に戻って、オモチャをもってこさせる訓練。イタズラしている時などに、「ダメ」のコマンドで対象物から離れる訓練などを追加。





 フードを手にもってアーサーの鼻先に突き出す。そのままま食べさせないで、しばし待っているとアーサーが顔を離す。そのタイミングで「ダメ」。そして褒めてフードを食べさせる。
 これをくりかえしくりかえしつづけると、「ダメ」だけで顔を離すようになってくきた。

 アーサーは独占欲が強い性格で、モノや食べ物をムキになって守ろうとする。叱ったぐらいではオモチャを離そうとしないし、イタズラしているものから離れもしない。
 近づいてとりあげようとすると追いかけっこになって、アーサーはそれがまた面白いらしく嬉々として走り回り、悪循環に陥ってしまう。
 声で叱っただけで、悪さをやめ、そこから離れるようになってほしいと、この訓練をお願いした。
「時間はかかるけど、この方法でやっていきましょう」
 とトレーナーさん。





 1時間強の訓練が済み、集中力が切れてグロッキーなアーサー。
 教わった事が多くて、飼い主も頭が混乱気味だ。やる事をメモしておかないと。





 とりあえず頑張ったアーサーの頭を揉んでやる。疲れながらもウインクしてみせる。愛嬌者だなぁ、お前は。揉んで欲しいのはこっちだよ。





 頭を揉まれていたアーサーは、ほどなく倒れるように爆睡。
 しばしば人の側にくっついて寝るので、体を預けられた者はしばらく動けなくなる。窮屈だけど、少々うれしい。