伊右衛門サロンで朝食を楽しんだあとは、仕事に向かう夫と分かれて三条通をぶらぶらと... 三条駅から京阪、叡山を乗り継いで終点の八瀬比叡山口へ。ここは比叡山のまさに入口で、あたりは鬱蒼とした森が広がり、高野川の急流が涼しげな音を立てています。朝の清々しい空気の中、駅から歩いて5分の瑠璃光院を訪れました。
瑠璃光院はふだんは非公開となっていて、春と秋の特別拝観期間だけ中に入ることのできるお寺です。窓を額縁に見立てた紅葉の風景がすばらしく、観光ポスターなどで何度か見たことがありました。今回たまたま特別拝観の時期に重なり、訪れるのを楽しみにしていました。
朝早く訪れたのですんなりと入れましたが、入口前にはロープが張られ、入場制限する場合もあるようです。入口を入ると中は公園のよう。ゆるやかに上る通路の周りに鬱蒼とした緑の木立と苔が広がり、空気までもが緑色に染まっているようでした。まだ人もなくひっそりとしていて、厳かな気持ちに包まれました。
一般的な寺院とはちょっと違った雰囲気ですが、こちらはもとは叡山電鉄の創業家の別荘で、建物は京数寄屋造りの中村外二が手掛け、自然を借景とした庭園は佐野藤右衛門一統の作と伝えられています。建物に入り、順路に沿って2階に上がると、窓から見える周囲の山々にまずは圧倒されました。
そして書院2階から望むみごとな青もみじです。私の写真ではこの美しさが存分に伝えられないのがもどかしいですが、窓枠に縁取られる青もみじのみずみずしさ、清々しさに心が洗われました。磨きこまれた廊下にも、青もみじが映っています。
大きな漆のテーブルがあり、そこにカメラを置いて撮影していた人が何人もいたので、よくわからないままにまねして撮ってみました。あとから知ったのですが、この机に反射させて撮るのが人気なのだそうです。なるほど、上から下に青もみじが続いているように見えますね。
書院2階から見える「瑠璃の庭」。青もみじの下に一面ふかふかの苔の絨毯が広がっています。優美な曲線を描いて流れるせせらぎが、ひと筋のアクセントとなっていました。
1階に下りると「八瀬のかま風呂」という部屋がありました。この地方に伝わる、1300年もの歴史をもつ日本式サウナで、壬申の乱の時に大海人の皇子(のちの天武天皇)が矢を背に受け、この地でかま風呂の治療を受けたとの言い伝えがあり、八瀬の語源にもなっているそうです。
こちらはもうひとつの「臥竜の庭」。駆け上ろうとする龍を、水の流れと石組みで表現しているそうです。
お庭はどれもすばらしくて見応えがありましたが、窓枠で縁取られることでさらに絵画のような効果を生み出していると感じました。名匠による建物と庭園のみごとなアンサンブルを堪能しました。
静寂がより一層苔むした緑を美しく見せているような気がします。
本当に素晴らしい1枚1枚ですね。
磨き上げた廊下に映る緑だけでも十分美しいのに、漆塗りのテーブルに鮮やかに写る青紅葉は、はやりインスタの情報あったこそなのかな…
良いところに気付かれてラッキーでしたね!
入口から建物までの苔むした緑のお庭は
美しく、スピリチュアルな空間でした。
窓枠を額縁に見立てた、青もみじの風景は
それはそれはすばらしかったです。
???と思いながらまねして写真を撮りましたが
あとで見て、ちゃんとテーブルに青もみじが映っていてよかったです。^^