それは「WATER FRYER (ウォーターフライヤー)」という業務用の揚げ物調理槽で、「‥‥最高品質の揚げ上がり揚げながら水で油を濾過するという画期的なアイデアと技術で、使用油の量を大幅に削減し劣化防止により油を長持ちさせながら、真に美味しい揚げ物を追求した究極のフライヤー」という国際特許製品で、テレビ大阪の深夜放送のビジネス・サテライト・ニュースの名物コーナー「トレンドたまご」で1999年の「ベスト・オブ・トレたま」に選ばれたというものです。東京の中小企業(いわゆる町工場)で造られています。
最近のバイオ・エタノールなどへの穀物利用による食用油脂の急激な高騰を受けて、にわかに注目が集まり環境製品として大きなヒット製品になりつつあるようです。開発から10年近くなってようやく時代のニーズが追いついて来たというところでしょうか。
こういった業務用商品は既成の販売ルートのようなものが根強く残っているもので、どんなに画期的なものであっても例えば油脂自体の消費が減るということはそういう方面から隠然とした圧力が掛かかるなど、普及するには大きな壁があったりするものです。しかし昨今の急激な世界規模的な変化はそうした一国の業界システムも簡単に変化させるだけの影響力を持っているということで、今後こうした類いの新技術の商品がたくさん世の中に出てくる可能性を強く感じました。