まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

我れ先に…新装開店の光景

2012-03-27 15:53:56 | 思い出のパチンコ店

(通路脇の玉貸機も懐かしい…)

「午後6時の新装開店」が当たり前だった、昔のパチンコ店。

「整理券」みたいな気の利いたモノも、まだまだ少なかった頃だ。

何はともあれ、「早く並んだモノ勝ち」の時代である。

開店前の入口前に陣取り、シャッターが開くのを今か今かと待ちわびる。

普段より出玉が良い事が判っているから、期待感もハンパなかった。

もちろん、ボッタクリ店の新装だと、信じられない程の渋釘だったけれど…。

 

そして、一たびシャッターが開けば、全員が猛ダッシュで店に入ってくる。

入口付近の店員は、「いらっしゃいませ」と頭を下げている余裕はない。

怒涛の如く押し寄せる客を避ける事で、精一杯である。

コチラの方だって、間違ってコケたりしたら、後続の奴らに踏まれても、文句は言えない。

 

特に、一発台や新台のシマには、「我れ先に」と皆が殺到した訳で…。

狭いシマ通路に、何人もの客が一気になだれ込むから、混乱振りも凄かった。

レールに置かれたドル箱が、「ガラガラッ」と音を立てて床に落ちる。

ダッシュで席を確保してホッとする者、上皿・下皿にライターを投げ入れる者…。

客同士が台の取り合いで揉めるのも、新装時の風物詩だった。

 

そんな混乱をよそに、店の外ではチンドン屋の軽快なメロディーが通行人を誘う。

色んな意味で「混沌」としていた当時のパチ屋は、実に楽しかった。

「健全な娯楽」…聞こえはいいが、パチの魅力が減ったのも、実は健全化を推し進めた結果ではないか。

 

パチ・スロも、所詮は「博打」である。

多少なりとも不健全で怪しいほうが、却って面白いのかもしれない…。