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ロックンロール(エーアイ・2-2号機)

2011-11-29 00:03:42 | パチスロ2号機

ロックンロール(エーアイ・2-2号機、1989年)

エーアイの2号機といえば、バッテリー絵柄の「サファリラリー」(1990年10月に保通協を通過した最後の2号機)が有名だが、この「ロックンロール」は、サファリ登場の約1年前に出た先行機種だ。但し、区分ではサファリラリーが2-1号機、ロックンロールは2-2号機と、前後が逆になっている。

実は、エーアイは、幻の2-1号機ともいわれる「シーザー」を最初に登場させる予定だった。しかし、とある事情により、同社はシーザーの保通協申請を自主的に取り下げる。そこで、急遽ユニバーサルの技術協力を得て登場したのがロックンロールである。その翌年に、「お蔵入り」状態だった2-1号機の申請許可がサファリラリーに下りたという訳だ。

本機は、「エーアイの機械」とはいっても、中身はユニバーサルが作った2-2号機(センチュリー21、リバティベル3&4)と、ほぼ変わらない。リール制御、配列、サウンドなど、どこをとってもユニバ臭がプンプンする。ただ、それを補って余りあるのが、独特のプラスチック筐体とユルユルでチープな絵柄であろう。エーアイの存在感がここに集約している。

 

何気にロゴがオシャレな下パネル。

 

上パネルの小役払い出し表。センチュリー21やリバティベルと「ほぼ」同じである。

 

ビッグ絵柄を改めて見ると、センチュリー21とサファリラリーを足して2で割ったような雰囲気だ。

 

レギュラー絵柄は、文字通り「オバケ」。ユニバ系のピエロに対応。但し、ピエロ揃いは単なる7枚役だが、コチラはれっきとしたボーナス絵柄だ。右のオバケは、やはり15枚役の代用絵柄を兼ねる。

 

2種類ある15枚役の一つが「犬」。可愛いような、不細工なような…まさにブサカワイイ絵柄である。

 

もう一つの15枚役が、60年代テイストなポニーテールの女の子。

 

他にも、リーゼント&グラサンの若造やソフトクリームといった「ユル絵柄」が、リールを埋め尽くす。

 

本機のリール配列をセンチュリー21等と比較すると、ピエロ→黒オバケ、プラム→女の子、ベル→犬、リンゴ→若造、オレンジ→ソフトクリームに置き換えれば、ほぼ完全に同一の配列である。但し、中リールのオバケだけは、ユニバ系と違って2箇所存在する(センチュリーのピエロは一箇所)。

 

 

リーチ目も、ユニバ系とほぼ共通。しかし、センチュリーやリバベルを打ち込んでいても、絵柄のあまりの違いに戸惑う事が多かった。

これはセンチュリー21でいえば「プラム付き7の上段テンパイ」(プナテン)からの7揃い。7テンパイの時点でボーナス鉄板である。但し、ビッグ確定ではない。

 

右上がりの7テンパイ…当然鉄板である。ユニバ系に「翻訳」すると、左は「リンゴ・オレンジ・7」だ。

 

中段7テンパイも100%ボーナスが入っている。

 

オバケ絵柄は、基本的にテンパイすればボーナスが確定する(チェリー付きや右上がり目など、一部の例外あり)。ただ、ユニバでいえば、「ピエロ」がテンパイしてリーチ目という感じで、ユニバ好きには相当な違和感があった。

 

(リーチ目まとめ)

プナテンならぬ「オナテン」(オは「女の子」のオである…)

 

右上がり

 

中段

 

実は、こんな目でも入っている。ユニバの左「プラム・リンゴ・7」をイメージすると判り易い。

 

※オバケ絵柄テンパイは基本的にボーナス確定。但しチェリー付きや右上がりの例外アリ。

 

このように、ロックンロールはセンチュリーやリバティベルのユニバ2-2号機3兄弟と、スペック的にもほとんど変わりがなかった。その為、1991年に発覚した「21世紀・世界全滅打法」のセット攻略も、当然のように効いてしまったのである。「シーザー」の件でユニバに製造を依頼した事が、後になって思わぬ大きな被害を生んだ…という訳である。