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アラジンII(サミー工業、3-1号機)

2012-02-03 00:12:18 | パチスロ3号機

 

アラジンII(サミー工業3-1号機、1991年登場)

★シングルボーナスの集中役「アラジンチャンス」(アラチャン)でヒットした2号機「アラジン」(ニイガタ電子)の後継機(A-Cタイプ)。

馴染みのエリアでは赤パネルが主流だったが、西武新宿駅前の「パチスロムサシ」(後に「マイリバー」⇒閉店)には、青パネルが導入されていた。

(新宿・歌舞伎町「パチスロムサシ」…青アラジン2の他、スーバニも設置。2号機時代には、パイオニア「スーパーセブン」やニイガタ電子「フラッシュ」が置いてあった。)

 

前作の波の荒さは抑えつつも、ロング集中やアラチャン&ボーナス連打による爆裂もあり、各地で設置を大きく伸ばす。裏モノ率の高さは、3号機でもトップクラス。

 

 

★初代と比べると、単チェリーの信頼度が大きくダウン。その代わりに、ボーナス成立時のリールの「スベリ」が、大きな特徴であった。打っていて、違和感タップリにリールが「ズルン」と滑れば、ビッグ、レギュラー、シングルいずれかのボーナスが成立。

慣れると、左リールのスベリで、シングルかBRボーナスかの判別も可能。当時は、成立時にボーナスを揃えることがアラ2打ちの条件と勝手に思っていた。どんなに早く打っていても、左リールにスベリが入ると、反射的にストップボタンを押す手を一旦止める事が出来た(現在も、この「特技?」は健在である)。

 

 

★本機のスペックは、以下の通り。

      BIG  REG アラチャン パンク

設定1 1/492 1/492 1/2183 1/218

設定2 1/492 1/492 1/1638 1/218

設定3 1/492 1/492 1/1190 1/300

設定4 1/422 1/492 1/1170 1/300

設定5 1/422 1/492 1/897  1/300

設定6 1/300 1/492 1/705  1/300

⇒ビッグとアラチャン(とくに後者)に大きな設定差が存在。設定1のスペックは極悪で、ビッグは引けない、アラチャンには入らない、せっかく入ったアラチャンもパンクし易い、という「3重苦」が待っていた。

 

★本機は、新宿南口「グリンピース本店」にみなし機末期まで設置されており(平成18年3月12日撤去)、比較的最近まで(とはいっても、もう6年前だが…)勝負を楽しむことが出来た。個人的には、この店の「アラジン兄弟」とは、1990年の初代アラジン(白パネル・通称ホワイトアラジン)設置以来の付き合いであり、感慨もひとしおであった。

 

(新宿南口「グリンピース」…かつては、白い外壁と「777」のネオンが特徴だった。)

★2000年(平成12年)には、「パチスロ攻略マガジン」誌の取材で、ボス、竜吉、ネギ坊の三氏が、ここグリンピのレトロ台と対戦する企画があった。ボス氏はスーバニ、竜吉氏はコンチ3、ネギ氏はアラジン2をそれぞれ打ち、竜吉氏を除く2名が見事勝利を収めた。特に、アラ2を打ったネギ氏は、約6000枚という爆裂ぶりを見せた。

 

★登場当初から裏モノが出回り、地域やホール毎に様々なVerが蔓延。以下は、無数にあるといわれた「裏アラ2」の一例。

・アラチャン完全カットVer(通称「カラジン2」)…アラチャンに当選しても、当選ゲームで即・消滅する。その分はボーナスの連チャンに回されている。1/273の連チャンフラグを引くと、ボーナス高確率状態となり、連チャンカウンターが0になるまで連チャンは継続。成立ゲームでボーナスを揃えないとBRともフラグ消滅する為、ビッグ成立時に確実に7を揃える事で割が大きくアップした。連チャン中のROMレギュラーには注意(謎)。

・ゲーム性変更可能Ver…A:アラチャンやボーナスを一旦貯金後に放出するモード、B:ビッグボーナスのみ連チャンするモード、C:ノーマルとほぼ同じ挙動を示すモード。これら3つの異なるモードを、店側が任意に設定出来た。同じ店内で、全く違う出方の台を仕込む事が出来る為、打ち手の裏をかく危険な裏モノだった。

・ビッグ&アラチャン貯金Ver…ビッグフラグ、アラチャンフラグ共に一定確率で貯金or放出を抽選し、後で貯金されたボーナスを一気に放出する。ビッグ後1ゲームに1/5で連チャンする「ワンチャンスモード」も搭載。

・アラチャン連チャンVer…アラチャンが500枚未満でパンクした場合、アラチャン確率が1/100にアップ。結果として、アラチャンが連チャンするVer。7パンの場合もアラチャン確率がアップする為、ツボにハマれば結構な爆発力があった。

・その他、シングルボーナス完全カットVer銀河型36段階設定Ver(12段階、16段階Verも存在)、ダイナマイトVer、吸い込みVer、上乗せVerなど、数多くの裏モノが存在した。(シングルカットVerは、1992年のパチンコ必勝ガイドで「SETブラザーズ」が浜北市(現・浜松市浜北区)某店を取材した時にも存在が確認された。)

 

 

★小役抜きやセット打法などの攻略ネタも豊富だった。

・レモン抜き…特定の台のみ通用する。攻略可能な台では、中リールに特定箇所のレモンを狙うと、毎ゲームレモンが落ちる。攻略可能台の判別には、一枚掛け判別の他、製造番号で攻略台を判別できるという噂も流れた。

・ビッグボーナスセット打法…こちらも、「特定の台だけに通用する」という怪しいネタ。やり方はコインを53枚投入⇒精算ボタン押し⇒コインを6枚投入の簡単な手順で、数プレイ後にビッグのフラグが立つというもの。

BAR⇒BIG変換打法…レギュラーボーナスが入ったら、揃えずに暫く外し続ける。すると、BARフラグがビッグのフラグに変わって7が揃うというモノ。これも特定台のみ通用する。

 

★上パネルに描かれたアラビア文字の謎

本機の上パネルには、白頭巾のアラブ男と謎のアラビア文字が描かれている。

この文字、「アッサラーム、アレイクム」というアラビア語で、日本語に訳すと「こんにちは。」(正式訳は「神の平和があなたの上に」)というアラブの挨拶である。このアラビア文字は、初代アラジンの下パネルにも書かれている。