まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

JACK ジャック パチスロ闇の帝王

2011-09-05 21:14:29 | 懐かしのパチンコ本・攻略誌・漫画

平成初期に竹書房の「漫画パチンコ777」等に連載されていた「JACK ジャック パチスロ闇の帝王」というコミックを紹介する。

(C)西連史朗、山根泰明 竹書房

後に、この漫画を原作としたVシネマも登場。杉本哲太が主演のシブいパチスロ映画である。原作の山根泰明氏は、プロ雀士・土井泰明氏のペンネームである。


かつては、現在のようにパチンコ・パチスロ漫画誌が氾濫する時代ではなかった。パチンコ777(竹書房)、漫画パチンカー(白夜書房)、パチンカーワールド(同)、パチンコクラブ(笠倉出版)、攻略パチスロコミック(同)など、10誌にも満たなかった。

実機のみならず、パチンコ全般に興味があった私は、パチンコ777(後に「スーパー777」という兄弟誌も登場)の最新号が出ると、真っ先に駅の売店やコンビニなどで買っていた。


ほとんどの作品がパチンコをネタにする中で、この「ジャック」はパチスロを題材にした劇画として、当時非常に際立っていた。確か、「ハイエナボーイ」(古沢一誠、峰岸とおる)も、同誌で連載された人気パチスロ漫画だったと思う。


この作品の主人公は、南井彰(みない あきら)という凄腕のプロスロッターである。卓越した目押し力と天性の勝負カンで負け知らずの南井は、まさにホールの「帝王」に君臨していた。


作品では、ホールに巣食うヤクザ・悪党と南井が「パチスロ勝負」を行い、見事に南井が勝利するというお決まりのパターンが展開された。まさにパチスロ版「水戸黄門」みたいな漫画である。


中でも、南井の十八番である「チェリー抜き」は圧巻。絵柄が止まって見えるほどの速さで毎プレイチェリーを出し続け、あっという間にコインタンクを空にしてしまう、という必殺技であった。


しかし、冷静に考えてみれば、4秒/4.1秒ウェイトのある2号機・3号機をどんなに速く回したところで、絵柄が止まるほどの速さで打つことなど出来はしない。文字通り、「漫画」のようなスーパーテクニックであったが、多少パチスロを知る者ならば「なんじゃこりゃ」と突っ込みたくもなる。


他にも、乱数のタイミングを読みきってボーナスや小役を自在に出したりするなどいった、常人では到底出来得ない技が次から次へ登場したので、思わず失笑してしまうことも。


そんなわけで、「パチスロ攻略漫画」という観点から見ればちょっと???な作品ではあったが、ストーリー自体は非常に作り込まれた面白い内容だったので、読んでいて飽きることはなかった。


冒頭の写真は、当方が所持する全4巻の単行本だが、中古市場にもそれほど出回っていない「レア本」である。そのうちプレミアで高値が付く・・・なんてことはおそらく無いだろうが、私個人にとっては貴重な財産として、後生大事にとっておくつもりである。