まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

日本初の地上波パチンコ専門番組

2012-01-12 21:40:32 | 懐かしのパチンコ・パチスロTV番組
いわゆる「パチンコ番組」と呼ばれるものについて、「ウィキペディア」でチェックしていたところ、気になる箇所を見つけた。少し触れておきたい。
 
 
  
「パチンコは古くから庶民の娯楽として親しまれてきたが、専門のテレビ番組が放送されるようになったのは、パチンコ・パチスロ情報誌同様に1990年代に入り、デジパチやパチスロの普及で複雑なシステムを持つ台が増えてきてからである。
 
1991年10月には日本初のパチンコ専門番組である『パチンコNOW』(現在の『パチンコNOWTV』の前身)が放送を開始。」
 
(転載ここまで)
 
 
まず、前段部分については、全くその通りなので、特にコメントする事はない。
 
 
ただ、後半の「日本初のパチンコ専門番組」である『パチンコNOW』という部分。これが非常に気になった。厳密に言えば、これは事実と異なるからだ。
 
 
実は、ダイコク電機のHPにも同様の記載がある為に、ウィキにもそのまま書き込まれたようだが…。
 
 
 
 
実際は、「パチンコNOW」の放送開始よりも前に、既に「パチンコ専門番組」は存在した。
 
 
「パチンコNOW」の初回放送は1991年10月8日である。しかし、さかのぼる事一年前の1990年11月に、SBS・静岡放送にて、「パチンコ倶楽部」というパチンコ専門番組が、一部地域限定ながら放送を開始している。
 
毎週月曜日、深夜24時40分からの15分番組で、司会は杉山直、アシスタントは車田由美。
 
15分という短時間ではあるが、パチンコメーカー探訪や釘講座、視聴者参加型のパチンコ大会など、ファンを魅了する楽しい内容満載だった。
 
この番組の企画意図について、当時の担当者のコメントを借りると、こういう事であった。
 
「パチンコが、これほど庶民の娯楽になったにも拘らず、正当にレジャーとして取り上げない各局の単発番組に対抗する意味で(番組を)企画しました。この番組を通して、パチンコが真面目な大人のメジャーな遊びとなれば幸いです。」
 
確かに、80年代から90年代初頭にかけて、既にパチンコを扱う地上波番組は多く放送されていた。しかし、いずれも情報番組の1コーナーであったり、、ドキュメントのテーマに取り上げられたりと、いわば「単発的」な放送内容が目立っていた。
 
そういう意味では、番組の初めから終わりまでパチンコ尽くしという、完全に「パチンコ」に特化したレギュラー番組を制作したSBSの功績は、非常に大きかったと思う。
 
先述の通り、ローカル局のマイナーな深夜番組だった為、全国的な知名度はあまりなかったが、SBSの名誉の為に正確な情報を提供したい。
 
 
日本初のパチンコ専門番組は、SBS・静岡放送の「パチンコ倶楽部」である。
 
 
パチンコNOWについては、「日本で初めて広域放送されたパチンコ専門番組」という位置づけになろう。
 
1992年某月の「パチンコ必勝ガイド」では、ボーダー理論で有名な石橋達也プロの「静岡旅打ち」の特集記事が組まれている。記事では、石橋プロが宿泊したホテルで地元のTV番組を見た折、パチンコ倶楽部とパチンコNOWという二つのパチンコ番組を見た事に触れている(番組名は書かれていないが、記事内容から推察できる)。また、パチンコ店のCMが異常に多い事にも言及している。
 
「ウィキに書かれている事が、常に真実とは限らない」という事を、肝に銘じるべきであろう。全てを鵜呑みにすると、自身のブログ記事やコメントで、思わぬ恥をかくことになりかねない。先日、某・元博物館長氏のブログでも、「一発台」に関するウィキ記事の不正確さに対して、厳しい指摘があったばかりだ。
 
こうしたテーマについては、自身の経験のみならず過去の文献に基づいた「歴史の検証作業」が必要であろう。
 
 
正直、2000年以前の情報は、ネット上になかなか乗らないのだが、誰かが情報提供を行わない限り、「パチンコ倶楽部」のような過去の遺産が日の目を見る事もない。
 
微力ながら、今後も過去のパチ・スロに関する「埋もれた情報」を、地道に紹介して行きたい。