まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ドラゴンアタックZ(京楽、ハネモノ)

2013-10-13 14:35:08 | ハネモノ

1991年(平成3年)に京楽から登場した新要件ハネモノ「ドラゴンアタックZ」

 

★賞球…7&15

★最高15ラウンド継続(9カウント機)

★ハネ開閉時間…オトシ0.3秒、ヘソ0.5秒×2

★本機の前身機…「ドラゴンアタック3」(1991年、京楽・新要件ハネモノ第1弾)


(本機は、「ドラゴンアタック3」の改良版という位置づけだった。前身機「3」は、役物のドラゴンが緑色で、大当り中の貯留システムも、本機とは若干異なっていた=後述)


(ゲーム性)

役物内では、キャラメルのオマケっぽいプラスチックの赤いドラゴン(寄り目で愛嬌がある)が、左右に平行スライドを繰り返している。スライドの周期は片道3秒、往復6秒。

ドラゴンは、周期的に口を開閉させていて、中央に来るとアングリと大口を開け、中央から離れると口を閉じるようになっていた。

ハネに拾われた玉は、まず透明アクリル製の上段ステージに乗る。上段ステージ中央には溝が一本付いており、また、ステージ奥左右には、玉の落下を防ぐ為の「壁」がある。その為、ステージに乗った玉の多くは、そのまま中央へと向かう。

この時、左右スライドするドラゴンが、タイミング良くヤクモノ中央に来ていると、ドラゴンの口に入賞するチャンス。入賞した玉は、そのままドラゴンの胴体を通って下段ステージに落下、足元から再び外に出る。そして、下段ステージ中央を玉が直進、手前Vゾーンに入れば大当りとなる。

これだけ書くとV入賞は容易に思えるが、実際はそう簡単ではない。口に入らなかった玉はほぼVを逸れるし、ドラゴンの位置が中央から少しズレただけで、口への入賞を逃す。また、ドラゴンは常に左右スライドしているので、足元から出てきた玉が直進せず、左右にブレる事も少なくない。加えて、下段ステージ中央には、ドラゴンの足元とVとを結ぶ「溝」があるが、この溝がギザギザ状になっていて、玉の進路を不安定にさせる。さらに、役物自体の「クセ」も大きく影響する為、ナキが良くてもVを連続で外すことも多い。それでも、当時の大量獲得ハネモノ(サンダードラゴンGP、ニュートキオ、ニューモンロー等)と比べれば、V入賞率は高めだった。

 

大当りになると、ドラゴンは役物中央で停止した状態となる。この時、ドラゴンは口を開けたままになり、同時に足元の出口の前にストッパーが出現する。その為、口に入った玉は、ドラゴンの胴体に貯留されるようになる。

貯留は最大4個だが、大当り中は、通常時と比べて上段ステージ中央への寄りが悪い為、4個貯留は容易ではない。なぜ寄りが悪いかというと、上段奥の左右にある「壁」が、大当り中は「出たり引っ込んだり」の動作を繰り返すようになるから。貯留の代償として、口への入賞をサポートする機能が半減した訳だ。

ともあれ、ドラゴンの胴体に貯留された玉は、ハズレ4カウント若しくはハネ18回開閉後に解除となる。ハズレ4カウント解除の場合、ドラゴンは静止した状態なので、足元から出た玉がそのまま直進して、高確率でV継続となる。この場合、貯留が4個以下でも、Vに入る可能性は高い。一方、ハネ開閉18回解除の場合、ドラゴン再始動⇒貯留解除という動きになる為、貯留解除された玉に「慣性」が働き、左右にブレてしまう事が多い。よって、確実にV継続させるには、なるべく早く多くの玉をドラゴンに貯留させ、その後、早めにハズレ4カウントまで持って行くことが必要となる。寄りの悪い台や、口への入賞率が悪いクセ悪台などは、極力避けなければならない。

「クセ」の例でいえば、本機はV継続すると、ドラゴンが一旦左右に移動した後、再び中央に戻って次ラウンド開始という流れになっていた。この時、端から中央に戻ってきたドラゴンの位置が、微妙に中心からずれる事があったのだ。一方、毎ラウンドキッチリ中心で停止する台もあり、明らかに「クセ」の差が大きかったといえる。ドラゴンの位置がズレると、せっかくの貯留玉も解除時にVを逃すこととなる。こうした「パンク多発台」を避ける事も重要となった。

なお、従来機「ドラゴンアタック3」の場合、大当り途中の8ラウンド&9ラウンド目は貯留機能が一切働かず、V継続が難しくなっていた。一方、本機では全ラウンドでまんべんなく貯留の機会がある。本機と従来機「3」を比べた時、一番の改良点といえば、やはりこの部分であろう。

サンドラやニュートキオなど、「Vは遠いが、大当り時の出玉はガッツリ」というタイプの新基準機に比べると、「そこそこ大当りもして、そこそこパンクもする。しかも出玉もそこそこ」という、「ソコソコ」づくしの本機。旧来の8ラウンド・オール13タイプのハネモノに近い要素が、多分にあったといえる。都内・神奈川ではチラホラ設置されたが、それ程人気が出る事もなく消え去った、「不遇の名機」である。