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10月18日、増尾先生の墓参のため、日本伝統文化学科の教職員一同が打ち揃って、先生のふるさと、山梨県笛吹市を訪れました。石和温泉の駅からほどなく、山に続く丘の中ほどに、先生のお墓はありました。昨年七月のご葬儀の折に見た白木のご位牌も、もうすいぶん燻んでいて、時の流れを感じさせます。
山並みの稜線から、おりしも冠雪した富士山の頂上が顔をのぞかせ、墓石の背後には、ちょうど収穫を終えた葡萄畑が広がっていました。悲しいくらいに晴れた空のもと、奥様もお見えになって、しめやかに墓参をいたしました。
石和温泉のお宿でお清め、めいめいが先生のとっておきの思い出を語って、尽きることを知らず。おかしいようですが、こんなに楽しいお墓参りは、これまで経験したことがありませんでした。
棺蓋うて事いまだ定まらず、吉川弘文館に続いて、汲古書院、勉誠出版からも、遺稿集が次々刊行の運びと承りました。先生の御業績の大きさを思えば、残された私どもが微力を尽くさずして何といたしましょう。
さまざまな心の御土産をいただいて、それぞれの思いを胸に帰途につきました。
増尾先生、また、参ります。それまで、しばし。