五十年以上の歴史を持つ本八幡「一茶庵」が閉店してしまい、そのあとに入ったお店でのお年越しになりました。
今更ですが、何がすごいと言って、『平安王朝絵巻ぬりえbook』のポテンシャルには驚くばかりです。千葉大学のお装束の授業に使っているわけですが、細長、汗衫なんて滅多に見るものではないのに、探すときっと必ずある。考えてみれば、この本の表紙を見せて、「これは何という装束ですか？」と聞いたなら、国民の九割九分は莞爾として「十二単ですよ」とお答えになると思いますが、これぞ「小袿細長」、裳も唐衣もつけない本当のお姫様の姿であります。もう表紙からブッ飛んでおります。来年春の早稲田の授業では、このぬりえbookを最大限活用したいと思って現在作戦計画中です。
本年の装束納めは千葉大学、「単袴」「壺装束」「白拍子」という軽快系女子装束です。「単袴」とくればもう夕霧の文を奪う雲居雁しかないわけで、実際に「ばいとって」いただきました(笑)。なにしろ、重たい装束ばかりやってきたので、軽くて動きやすいと大変好評でございました。
