住職日記

瀬戸内海の島にある寺の住職の日々の日記です。

海と船のシンポジウム無事円成

2009-02-14 | 日々是好日

 本日はすでにご案内の通り、「海と船のシンポジウム」が大崎上島文化センターホール神峰において開催されました。

 

会場前に展示された櫂伝馬

 

 「瀬戸内海と頼山陽」と題し見延典子さんより基調講演をいただきました。頼山陽については見延さんは中国新聞に連載をされましたので、ご愛読いただいた方も多いと思います。

 

 

 講演前見延さん並びにパネリストの佐田尾さんです。お二人ともそれぞれの著書をご持参いただきました。

 

 

 

 講演に引き続き、木江中学校、東野中学校生徒による「櫂伝馬」についての体験発表をいただきました。

 

 

 パネルディスカッションでは「大崎上島の海と船」と題し、パネリストとして石原義剛氏(海の博物館館長)、森本孝氏(海外漁業コンサルタント)、佐田尾信作氏(中国新聞編集委員)、松島勇雄氏(広島商船高等専門学校教授)、そして谷川正芳氏(広島県交流・定住促進協議会営業部長)をコーディネーターに迎え、上記演題についてそれぞれの立場から貴重な意見をいただきました。

 最後にそれぞれの方から今後のキイワードをいただきましたのでご紹介いたします。

 『我が島の誇り』・・・石原義剛氏

 『古いものが新しい』・・・森本孝氏

 『風の人 地の人』・・・佐田尾信作氏

 『灯台下暗し』・・・松島勇雄氏

 『大崎衆』・・・谷川正芳氏

 今回のシンポジウムの副題は『地域文化の再発掘』と題しています。

 それぞれの方々のキイワードにおいて共通するのは島に生きた先人の『暮らし』を今一度再検証することが大事であるとのことであると感じました。

 また、それぞれのパネリストに共通する人物に『宮本常一氏』の名前が出てまいりました。

 個人的にも宮本常一氏については著書を読んだことがあり、そこから多くの学びがあったことを今日のパネルディスカッションにおいて再確認をいたしました。

 過去、現在の『暮らし』の中から地域力を高めるヒントは多数あります。

 私達の現在の『暮らし』を考えるとき、機能面が重視される傾向がありますが、機能面ばかりにとらわれていると機能を発揮するための構造面がややもすれば軽視しがちになることは否めません。

 特に時系列で構造と機能の両面をみることが今必要な時期にあると思います。

 地域の文化は『暮らし』の中から構築されてきました。

 宮本常一氏は丹念なフィールドワークを積み重ねることにより、失われつつある独自の地域文化について警鐘を唱えてきました。

 地域文化とはまさに地域の個性といっても過言ではありません。

 あるキャッチコピーではありませんが、『きらっと光る個性』と言う言葉があります。

 本日のシンポジウムを通じて今一度地域について丹念なフィールドワークの必要性を強く感じました。

 

 本シンポジウム開催につきましてご来場いただきました皆様、そして運営参画いただきました皆様、ボランティアとしてご協力をいただきました皆様に衷心よりお礼を申し上げます。感謝尽々

 これを契機として新しい動きが始まり共有・協働・共生が今後の事業展開のキイワードとなるこをと深く念じます。

 シンポジウムについての報告は詳細な報告書が作成された後に報告をすることなりますので、本日は所感のみとさせていただきます。

 

 本日のシンポジウム開催についてマネージメント面でご協力をいただきました『ぎょうせい』のスタッフの皆さんです。

 この場を借りて厚くお礼を申し上げます。感謝尽々

 

 夜、理事長を務めていますNPO法人ふりーすのスタッフの新婚夫婦が清風館に頼所しましたので挨拶に伺いました。

 お二人の幸せをお祈りいたします。合掌

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 明日は海と船のシンポジウム | トップ | 継承 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (かみじまの出身者)
2009-03-17 23:42:05
>シンポジウムについての報告は詳細な報告書が作成された後に報告をすることなります

これっていつになるのですか?
ずいぶん時間がたちました。

明確にいつになるのか書いてもらえないですか?
興味があっても、調べる場所がないので大変苦労します。
返信する
ご照会の件 (住職)
2009-03-18 00:28:08
かみじま出身者様

 ご照会の件は協議会事務局に問い合わせてみます。

 

 
返信する
シンポジウム報告書の件 (住職)
2009-03-18 18:05:41
かみじまの出身者さま

 シンポジウム報告書につきまして大崎上島地域づくり協議会に照会しましたところ、テープ起こしをしたものが、3日ほど前に事務局に届いているとのことです。

 最終的な校正作業に入っていますので、3月末には完成するとのことでした。

 なお、報告書については30ページ余りとなるため、入手を希望される方へは下記の要項により事務局に申し出ていただきたいとのことです。

 ①申込先住所

 〒725-0301
 広島県豊田郡大崎上島町中野1751-1

 大崎上島地域活性化協議会 宛

 ②申込の際に必要な事項

1.送付先:郵便番号・住所・お名前を記載したものをお送り下さい。
 
2.送付料:メール便にてお送りしますので送料として80円(切手可)を同封願います。

 以上、宜しくお願い申し上げます。
 
返信する
Unknown (かみじまの出身者)
2009-03-20 09:39:14
ご紹介ありがとうございます。

と書きたいところですが、
住民対象のシンポジュウムならば、情報は開示するのが原則だと思います。

団体によりけりですが、気の利いたところだと、HPに掲載するとこも増えてきています。

エチケットとして今後も入手方法を書いていただけると、参考資料となります。

よろしくお願いいたします。
返信する
お礼 (住職)
2009-03-20 22:04:35
 ご意見並びにご提言ありがとうございました。

 今後とも宜しくお願い申し上げます。
返信する
Unknown (かみじまの出身者)
2009-03-24 21:14:20
違うサイトでこのイベントの趣旨、事実を知りました。
色々な名前の団体があるものですね。

知れば知るほど、その趣旨がわかりました。
風通しがわるいですね。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日々是好日」カテゴリの最新記事