本田美奈子さんにありがとう。

　本田美奈子さんが亡くなったと聞いてショックでしばらく立ち直ることが出来なかった。今でも立ち直ってないけれど。ほぼ時期を同じくして癌告知をされ、その告知のされ方も私ととても似ていたように思う。何のためらいもなく・・・かどうかはわからにけど・・・その場で本人にバン！と告知。彼女はただただ訳がわからなくてその場に泣き崩れたと報道されていた。まさに私も。銀座の路上でただただ泣き崩れた。あの瞬間は今でもぞっとするほど、残酷だった。私に関する限りは、もう少し精神的フォローがあってもいいのでは？と思った。告知するのもしないのも、それなりの覚悟でやってもらえる思いやりが欲しかった。
　それでも私は元気になれたからまあいい。本田美奈子さんはそんな残酷な中、壮絶に闘いそして結局亡くなった。あまりにも酷すぎる。
　でも亡くなる直前にその場にいたみんなから歓声があがるほど綺麗に天使のように微笑んだという話を聞いて少しほっとした。
　残酷な告知からスタートした闘病だったけれど、その中で彼女なりの人生を数ヶ月歩んで、そして残念ではあるけれども最期にはきっと達成感みたいな納得を手にすることが出来たのかな？と思う。だったらいいなと、強く信じたい。
　私も、というか人はだれでも、先のことはわからないけれど、その場その場を頑張れば何かを掴むことができることを教えてもらった気がする。そしてそのことは癌再発リスクを抱えた私にとって何よりも貴重な貴重な気づきだ。