充電日記     

オフな話で一息を。

役割語じゃないんだからねっ!

2011年06月29日 | 文体・表現
・教養セミナーという、1年生向けの講義。ざっくばらんな雰囲気を作って、様々なことを語っていく。わざと国語学・言語学の話を避けることもある。もちろん、いきがかり上、言わねばならないこともある。

・しばらく各自に相談させておいて、とりまとめる。立ち位置上、男子学生たちが目の前にいたからか、つい、強めの言葉を言ってしまった。
 「はいはい、話やめーっ。次のコーナーに行くぜ!」
 「お、出た。役割語!」
 「かっこいい!」

・「いや、違うんだ。これは、オレの言葉なんだ。小さいころから使ってた言葉なんだ」。分かってくれ。お願いだから、取らないでくれ~。「かっこいい!」の方は素直に受取るけれど。

・誰の随筆だったろうか、地方から東京に出てきて住むようになり、近所の子どもたちの言葉に愕然とした、というのがあった。ラジオで聞くのとまったく同じ話し方だからである。その人は、ラジオという閉鎖空間でだけ許される、「作られた」特別な話し言葉があるものと理解していたらしい。

・この感覚は、かえって鋭いのかもしれない。普通ならラジオの言葉を東京の実在の言葉と捉えそうなものだろうから(ん? その方が普通ではない?)。さて、その本はどこにしまったか…… 日本エッセイスト協会のベスト・エッセイ集だったように思うけれど。

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2 コメント

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Unknown (SKinsui)
2011-06-29 07:44:11
大阪弁はテレビの芸人だけが使うことばだと思っていて、大阪に来たら電車の中でみんな大阪弁をしゃべっていてびっくりした、というような話はよく聞きます(^_^)
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Unknown (satopy)
2011-06-29 17:38:08
そうでした。大阪弁がそうですね。かつて私もそう思ったような……

あとは、ケンミンショウでも採り上げた「乗りツッコミ」を検証したいですね。
学会で、ズバッと切りかかるか、ピストルで撃ちますので、ヨロシク!(笑)
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