充電日記     

オフな話で一息を。

覚悟の金額

2011年06月27日 | 
・覗くともなくヤフーのオークションを見ていたら、平安時代書写とするお経と伊勢物語の写本が出ていた。開始価格、ともに1000円。

・ファイルは消えて(消されて)しまうだろうから、メモしておきましょう。平安時代書写とする大般若波羅蜜多経は落札価格564000円、入札回数317。24×820cmというから堂々たる巻物ではないでしょうか。右下に流れ気味な書体はうまくはないが、執念のようなものを感じないでもない。どこかで見たような気にもさせます。用紙は厚手(奉書紙?)のようですが、やや茶色味を帯びています。「紺地金泥」のような美的価値はなく、実用本位な感じです。

伊勢物語写本は落札価格211000円、入札回数162。「古写本和本 全段揃 古裂表紙 綴葉装」とのこと。私の眼には十分美しい筆蹟と見えます。

・私もふらりと入札しようかと思ったのですが、予定した価格は、とても落札できるものではありませんでした。落札できる人とは「覚悟」が違い過ぎるのですね。ただ、入札してみようかと思ったこと自体は、我が眼も満更でもなかったかと小さく満足するのみ。

・いやいや、やはり覚悟というよりも眼の問題か。写真だけ見て、これこれの(金額の)価値があると見抜いて入札する人はいるわけです。それから見ればやはり眼はないと考えるべきでしょう。でも、覚悟があれば高い金額を出せるか。眼がなくてもね。ならば……小さい満足もしない方がいい?

・しかし、これだけのものを出品した人は、どんな人なのか。書誌学の勉強もしているようだし、ただの素人ではない。おそらく業者=古本屋さんではないか。ならばもっと高く売ることもできたのではないか。オークションに出した意図が少し気にはなります。そんなことを考えるのは不粋なんですが。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿