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充電日記     

オフな話で一息を。

『愛のアランフェス』

2020年02月05日 | 
・日曜日、クルマに乗りながら「トーキング・ウィズ・松尾堂」を流していたら、おすすめ本として槇村さとる『愛のアランフェス』が出てきました。

・ん~、なつかしい。もう、40年近く前の少女漫画ですね。妹の買ってくるものをちらちら読んでました。こちらから試し読みができます。たぶん、ほかのサイトでもあるかと思います。

・当時はまだまだフィギュアスケートは、今ほど注目を浴びてなかったように思います。いや、そうでもないのかな。竹宮恵子『ロンド・カプリチオーソ』もそうだったかしら。

・歳をとったということでしょうか、昔関心のあったこと、好きだったことに接すると、何やら癒しになるような気がしています。

刷数の計量は判型ごと?

2020年01月31日 | 
・『新明解国語辞典』、通常版と小型版があります。大きさはさほど変わらないといえば変わらないので、同じような刷り増しペースで、内容の変化も同期するものと、なんとなく思ってました。が、今日気付いたんですが、それぞれ独自にしてるようですね。



・手持ちの3版の4冊だと次のとおり。違いますね。
  通常版(無印)1984年 3月20日 第27刷   1985年 9月20日 第35刷
  小型版   1984年 3月20日 第15刷   1985年10月 1日 第21刷

・「老婆」で比較すると、無印・小型版とも1984年の刷りには「老婆」に語釈がありますが、1985年の刷りには語釈がありません。だったら立項しなきゃいいのに。小見出しに「ー心」(老婆心)があるためのようです、削除しないのは。とともに、「老婆」の平仮名見出し・漢字表記を削ってしまうと、1行詰めなきゃいけなくなることもありそうではあります。大人の事情?


和本の掃除

2019年12月14日 | 
・ちょっと気乗りしないお仕事の合間合間、気分転換に和本のお掃除をしました。

・江戸時代(以前)の本を「和本」といいます。普通の綴じ方だと、本文の紙だけを、紙縒りで上下2箇所結びとめます。さらに表紙を添えて、4~5箇所ほど小穴を空け、糸でかがっていくことになります。

・古い本だと、糸は切れたり無くなったり、さらに手荒く扱われたものや虫食いがあると、紙縒り部分もとれたりします。今回入手したのは、紙縒りまで取れかかったものでした。掃除の最中に、紙縒りがほどけきってしまいました。あわわわ。バラバラになる!



・紙縒りを準備する間もないので後回し。ともかく、応急処置でかがることにしました。手許には、撚りのゆるい糸と、鋭い針しかなく苦戦しましたが、なんとか処置完了。家政講座に行って刺繍針を調達すべきだったかもしれませんが、まあよしよし。にしてもぬいぐるみ用の針が研究室にあるだけでも奇跡か。





・書肆名を板木から削除して、それでも摺りだした本。元禄半ば以前、おそらく貞享ごろのものと思われるので、弊社(笑)基準では、立派に1冊と数えます。調べてみると、国立国会図書館蔵亀田次郎旧蔵書(延宝9(1681)年刊)と同じ板木を使ったものでした。なので、それ以降のものと考えてみます。

・一方、同じ書名ながら、別の板木を使ったものが貞享4(1687)年に出ています。そこで、この書肆名削除本は、天和頃版とでも称しておくことにしました。

みやこめっせで古本市

2019年05月01日 | 
・みやこめっせ(京都市勧業館)で古本市。とにかく規模が大きい。四天王寺の倍はあるように思います。


・明治~昭和初期の教科書が20箱とか出てました。1・2箱はすべてみたんですが、あとは早々にあきらめました。すべて教科書のようだし。もちろん、ちょっと頭を働かせれば、うまく利用できるものもあるようですが、後回し。先に見ておきたいところがあります。

・ここならと頼りにしてる店のブースに行っても、こちら向きのものはない。京都だけに和本の辞書類は出てることは出てるんですが。隣接分野の参考書をいくつか求めていると、やっと『大成無双節用集』というのを見つけましたが、虫食いがやや目立つ。ただ、普通の『大成無双節用集』よりも一回り小さい判型なのを尊重して購入。

・二条通りを西進して、とある喫茶店でお昼。「孤独のグルメ」を気取って、地元指向っぽいところでカツカレー。

・さらに西進。以前から行っているところで、『〔増字百倍〕早引節用集』を得ました。宝暦のものなのでちょっと嬉しい。最近、ここでも買い物がなかったのでほっとします。なにも買わずに出るのは心苦しいとも思うので。

 

・お向かいは京風町家を意識した新築のようですが、一階屋根の左端に鍾馗が乗ってました。京都でも最近は乗せないところが多いんですが、風情をかもすにはよさそう。悪者をはねかえすおまじないみたいなものでしょうけれど。



・ちょっとだけ余裕があったので、ウワサの列車も見てきました



大阪での古本市リレーは、アンカーが期待通りの活躍をする

2015年10月09日 | 
・恒例、同じ日からはじまる、四天王寺と大阪天満宮の古本市。3年前だったか、前者で大ヒットを得ましたが、最近はどうも。天神さんの方が、まぁ、買い物はありました。が、それも金沢からの助っ人店にて。
   

・途中、調査で大阪府公文書館。しかし、どうも、なんとも、うーむ。


・失意のどん底で、アンカー頼りで、地下鉄から阪急へ乗り換え。期待にたがわぬといいますが、期待以上の働きに感謝感激雨霰の『急用間合即坐引』美濃判。しかし、何時間、歩きどおし、立ちっぱなしだったかことか。その甲斐があったと考えましょう。


・気をよくして、新大阪で駅弁。これ、安くて満足感高し。お肉の下は煮たキャベツだ。
 



京都百万遍で古本市

2014年10月30日 | 


・恒例、京都の秋の古本祭り。年をおうごとに、収穫が減ってる気がします。昔は、辞書関係だけでたっぷり買い物がありましたが、いまはもう・・・

   

・3冊500円の端本群から。江戸初期の古活字本を、普通の版木に移したものかと思います。1枚くらい、元の活字版が紛れ込んでいはすまいか。習字のお手本みたいなのは1個1000円の山から。ぼろぼろながら袋付き。そのお蔭で、木製の表紙はほぼ無傷。

   

・京都駅は半年ぶり?





四天王寺で古本市

2014年10月11日 | 
・開始時刻に間にあうよう、2重に仕組んでおいた乗り換え計画をかろやかにスルーし、ほぼ1時間遅れで到着。涙。



・台風のせいで短縮。これは初日しか行かない派の私にはあまり関係がないからいいけれど。和本を主力にする2店舗が参加してないのは痛すぎる。これも台風のせいなのだろうか。



・お昼すぎに「虹の仏」でランチ。雰囲気がちょっとだけ仏してますが、野菜だくさんなのがよく、大体ここで。



・帰りの新幹線から。大嫌いな送電塔ですが、こう写すと味がないこともないか。

和本/図書館/一段落

2013年08月07日 | 
・たまたま持っていた和本を事務の人に見つけられ、「本物ですかぁ」「古そうですね」とか言われて軽く講釈。「探偵団に出るときは、誘ってくださいね」と。こういうやりとりができるのはいいなと思う。

・ただ、「この紙、(多分)岐阜産だよ」というのを言い忘れた。紙(本)の大きさも「美濃判」とか言ったりする。ただ江戸時代の早いころほど大きくA4に近い。途中からB5ほどに落ち着く。半分の大きさなら「(美濃)半切り」、三分の一なら「(美濃)三切り」とかいう。

・他大学から借りた本を附属図書館に返しに行ったら今日から休館。一日見損じ。マンガのような展開に笑ってしまう。受け取ってはもらったが、ついでに橋本進吉著作集12『伝記・典籍研究』を借り出すことは断念。(明日以降は体制が落ち着くので借り出せるかも)。


四天王寺の収穫2点

2013年04月30日 | 
・四天王寺での古本市、いくつか収穫がありましたが、印象的だった2点を紹介します。





・まずは漢字字典の『袖珍倭玉篇』(下の画像はクリックで拡大。表示後、再度クリック)。横幅はB5~A4の短辺くらいはあるから「袖珍」といっても存在感があり、相応の持ち重りがあります。版面の印象から古いと感じました。17世紀末くらいはありそう。すでに『字彙』が日本に紹介され、和刻本もあるんですが、これは古いタイプのままです。それにしても見たことがない。いや、和玉篇はそれほど見てませんから何ともいえないのですが。

・帰ってからいろいろ見ていると、どうやら神原文庫(香川大学)の『頭書増補節用集大全』(元禄6年ごろ刊か)に合冊されているものと同じもののようです。これ、ちょっと面白い。本体の『頭書増補節用集大全』はB5ほどの縦長本です。これに横長の『袖珍倭玉篇』をどう合冊するのか…… じつは、版木を作るときに、横長の本文を3段にならべて彫るんですね。印刷するときもそのまま。で、裁断してやっと1段ごとの横長・最終形になります。だから、神原文庫本のは三つに分断しないまままに綴じ込んでいるのです。

・『頭書増補節用集大全』に『袖珍和玉篇』が合冊されていることは目録から分かっていましたが、こういう変則(というか半製品?)状態だったとは想像もできませんでした。6年前に実地で見て、初めて知りました。びっくりしたことでした。

・で、その完成形の横長本を見てみたいと思ってたのですが、調べ方が悪いのか、所蔵する図書館などは少ないようで未見のまま。それが今回の古本市でばったり出くわしたのでした。残念ながら、巻末部分が欠けているので刊行時期がズバリと分からないのが何ですが、まあよしとします。





・その2は『詩文重宝記』。こちらこそ手のひらサイズ。同時に『増補詩文重宝記』という弟分も得ました(ただし刊記欠)。これも帰ってから調べたのですが、お兄さんの方は「日本古典籍総合データベース」でも「サイニイブックス」でも出てきません。『国書総目録』に元禄一〇年だかの書籍目録に載ってるよと書いてあるばかり。ひょっとすると「天下の孤本」かもしれません(オーバーだな)。

・漢字の意味・用法を説いたものですが、あつかってる字数は弟分の方がはるかに多い。紙面の使い方も密度が高いし、お兄さんは到底太刀打ちできない規模です。そのせいもあるのでしょうね、お兄さんは早くに忘れられ、弟の方はあちこちに所蔵されてるし、長友千代治編『重宝記資料集成』にも収録されました。

・不遇な兄ですが、よく見てみると一字について割いてるスペースが多いため、ゆったり感があります。時間もゆっくり流れてたんだろうなぁと思えます。

大阪で資料収集

2013年04月26日 | 


・東梅田で面白い宣伝(競馬雑誌?)をみかけ、そのまま地下鉄で四天王寺前夕陽ケ丘下車、会場へ。途中、2人づれ(他人)の話を聞くともなく聞きながら歩く。一人が話役。「ここが、桂ざこば(だったと思う)の実家や。通りの向こうが○○の実家やったかな」「荷物預けてから行こか」(ここもそれができたのか)「終わったら、ここ集合」…… 先導役なのですね。



・関西の古本市の初日といえば、何ということなく、とある人がいないかなと気になる。まったくの他人ですが、初日の早い時間帯に居る人。白髪の長髪(ロン毛ではなく)で、近藤正臣を連想させる、二枚目の部類。スラックスかジーンズで、軽いジャンパー様の上着が似合う。もうそれなりのお歳なんだけど、キビキビ動く。顔見知りの店主が多いのか、「先生、先生」と呼ばれる場面もちらほら見かける。私が関西の古本市に顔を出すようになって20年くらいになるけれど、その当初から同じような風体でした。で、今日もいらっしゃいました。

・顔なじみといえば、5年ぶりくらいで挨拶したのが、京都の古本屋さん。覚えていてくれたとはウレシイ。仙台にいたころ、毎月送られてくる古書目録でよく買ってました。が、岐阜にきてからは、実体距離は近いのに、目録の郵送が遅くなり、逃してばかり…… そうか、仙台時代からの付き合いだったんだ。岐阜にきた当初くらいだったか、毎月のように顔を出していたから覚えちゃったのかな。

・和本の均一台で10冊ほど拾う。いま思い返すと、安かったんだから、すでに持ってるものでも重複して買ってもよかったかも。状態は個々別々なのだから、互いに補い合う部分もありそうだし、「同じもの」と思っても、よくよく見たら別の版木からのものかもしれないし。

・ここで粘って物色してると、入れ代わり立ち代わり、いろんな人が来る。いずれも他人ですが、まずは2人組の老人。片方の人が「ほれ八犬伝や。これ買いなはれ」「あんた、人のものはえーから自分のほしいもの探さんか」。今度は初老の二人。学術関係者かも。「んー、もう30年もすれば、和本なんぞなくなるやろ」「そうですか。後継者もおらんかもしれませんしね」。さびしい話をしますね。でも、そういう日はいつか必ずやってくるのだが。おばちゃん3人組みの一人「私らなんぞには分からへんけど、よーけ探してますな」。

・ほかにも大正期の料理本や明治初期の小さな英和辞書(日本語が縦書き)や『捷解新語』の研究書などを買うとそこそこの重量になった。「1箱500円」という格安設定の宅急便で送ってしまう。

・軽く疲れたので立派な無料休憩施設で一休み。多分、冷暖房完備だろう。こういう場所があるところを会場に選ぶのだろうか。助かります。少し元気がもどってまたぞろ同じ場所へ。いかなければ良かったのだけれど、送った本の続き(ツレ)を見つけてしまい、しかたなく買う。



・ついでに境内散策。これは「知恵の輪くぐり」という施設(?)。神社などでやってる「茅の輪くぐり」の真似かな。名前もなんだかねぇ。

・近くのカフェで昼食。和風チキンフライ定食(日替わり)。薄めの衣がパリっとしてたのは嬉しい。肉がジューシーならなお良かった。

・梅田にもどって阪急で岡町へ。十三からだったか、小学3年生くらいの団体さんが乗り込んできた。相応にしつけられているのか、大声をあげる子とてない。ひそひそ声でもないけれど、最低限のマナーは守ろうとしてる感じが好印象。結局、岡町まで一緒だった。それにしても、岡町ってなんだか落ち着く。なんででしょうね。商店街がなんとなく昭和な感じだからかな。少し歩けば床しい雰囲気の家もぱらぱらある。

・岡町では、語彙集の充実した用文章ほかを購入。もう一箇所、たとえば神戸とか、がんばって京都とか行こうかとも思ったが、さすがに疲労を覚える。突然の雷鳴とともに雹も降ってきたし… で、とりあえず撤収。ホテルで一休みしたらデスクワーク。(大フィルのマーラー2もあったみたい。大がかりな曲だから実演を聞くのもよかったかもしれない。が、力尽きそうなので自粛(自滅?)。