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NPO法人さなぎ達ブログ

横浜市寿地区や近隣地域を中心に社会的生きづらさを抱えている人々を対象としながら活動を行っているNPO法人です。

「さなぎ達」とは

日本三大寄せ場の一つである、横浜市寿地区、寿周辺地区を中心に、路上生活者及び路上生活に至るおそれのある人々が、自ら自立に向かいやすい環境を整える「自立自援」を主な目的とし、メンタルを一番大切にしながら「医・衣・職・食・住」の各方面で活動しているNPO法人です。

忘れていた思い出

2012年05月26日 | モトコ
昨日marugaritaさんが書いていた「あつしさんとの思い出」
で、私も当日の出来事を思い出したので、少しこちらに書きたいと思います。

あれから4年近く…

確か2008年8月、私が入社して間もない頃だったと思います。
その頃様々な事情があり、取材をあまり受けないようにしていました。

「地元にある社会問題とさなぎの食堂の今を取り上げたい」と、
時には泣きながら取り組んでくれたのがMディレクター(女性)でした。
当時何度も二人で打合せをした記憶があります。
Mさんの人柄と、その強い想いに心打たれて取材を受け、完成したのがドキュメンタリー番組「さなぎの食堂 定食日記」でした。(のちに、何かの賞を受賞したそうです)

はじめてMさんが寿地区に訪れ案内した時、真夏の食堂で熱々のカレーをハンブンコして食べたのが、今でもいい思い出です。

そして、その番組を見て手紙とCDを送っていただいたのが、ブログに書いてあるATSUSHIさんでした。

当時「これからどうしていこうか…」と悩んでいた私たちの小さな自信になりました。

あれから4年近く経ち「さなぎの食堂」を卒業して行った人、そして天国に行った従業員も2人います。
お客さんも少しずつ変わってきました。

4年ほど前のこの出来事は良い思い出であり、夢みたいな話でもあり、今でも私たちの励みです。



「さなぎの食堂」は誰もが利用できる安価で温かい食事を提供する食堂です。
10時から14時、15時半から18時まで基本毎日営業しています。



オババと祖母フサコ(KMVPの巻)

2012年04月06日 | モトコ
2、3週間前からKMVP(寿みまもりボランティアプログラム)の看取り訪問で、
通称 オババ(77歳)のところに訪問している。

今日も薬を届けがてら、一時間半程オババと馬鹿話をしていた。

はじめてオババに会った時「フサコ(祖母:83歳)にソックリだ!これは大変だ!!」
と思わず心の中で叫んでしまった。

ちなみに、子供の頃私はフサコのことがコワくて、コワくて仕方なかった。そして思春期の頃は「このクソババァー」とよく大喧嘩をしたものだ。(うちの家系はとにかく我が強い。)

なんでも思ったことを言ってしまうところ、
とにかく口が悪いところ、
声がデカイところ、
自分のことを「俺」って言うところ、
テキパキ一人でこなしちゃうところ、
家事に厳しいところ、
義理堅いところ、
そしてどこか憎めないところ…とにかくフサコにソックリだ。

今日、オババに「わたしのおばあちゃんにソックリだ」と伝えたら、
「今度おばあちゃんに、横浜にソックリなやつがいたと伝えておけ」と大笑いしていた。


オババは、「さなぎの家」の立ち上げ当初の常連さん。
昨日は「さなぎの家」の櫻井と訪問したら、
「お互い年取っちゃったね…来てくれて、嬉しいよ。さびしいからまた遊びに来てくれよ」涙目になりながら喜んでいた。


オババ「5月になったらよ、三吉橋で柏餅を買ってきてくれよ。毎年あそこで買って世話になっている人に食わしてやっているんだ」
私「わかったよ。」

5月か…オババ生きているかな。


オババと馬鹿話をしていると、
今抱えている悩みや課題を忘れさせてくれる。
そして東京にいる祖母フサコのことを思い出させてくれる…


仲良くなればなるほど、別れが辛くなるのがこの活動の定め。
オババとの別れは相当悲しくなるなぁ。
オババとの残された時間、後悔なく楽しく過ごそう。

そして、正月に「おまえ酒飲み過ぎだ!」と怒られて以来会っていないフサコにもそろそろ会いにいこうと思う。




4月に入り、持ち回りでこのブログを更新することになりました。
良くも悪くも様々なことが起こる「さなぎ達」…
ブログを通して、さなぎ達の日常を感じていただけたら幸いです。


カワサキモトコ