とはずがたり

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急性脳損傷患者におけるcognitive–motor dissociation

2020-03-13 18:33:22 | 神経科学・脳科学
いわゆる植物状態の患者において従命が入らなくても認知能は残存している可能性があることが知られており、cognitive–motor dissociation(CMD)と呼ばれている(Kondziella et al., J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2016 May;87(5):485-92)。この研究では臨床的に従命の入らない急性脳損傷の患者においてもCMDが存在するかを脳波検査で検討した。結果として15%(16/104)において中央値4日目にCMDが認められた。”At 12 months, 7 of 16 patients (44%) with brain activation and 12 of 84 patients (14%) without brain activation had a GOS-E level of 4 or higher"ということで12カ月後の予後にも関係してそうなので、今後はこのような検査が必須になってくるかもしれません。 
N Engl J Med. 2019 Jun 27;380(26):2497-2505. doi: 10.1056/NEJMoa1812757.
Detection of Brain Activation in Unresponsive Patients with Acute Brain Injury.


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