『・・・いや、自分でやってみな』
あの時、父はそう言ってキャブ調整を私にやらせた。
39℃を記録した7月14日。
連休なので福島屋旅館を目指した。
最近はコルトに乗る機会がめっきり減っている。
久しぶりに1人福島屋に行きノンビリ過ごそう。それが私にとって何よりの静養。
コルトを出しに実家に行くと母から
『熱中症が叫ばれている中になんでそんなクルマで行くのよ』
止めてくれるななんとやら。
まあ、この炎天下に正気の沙汰ではないな。
昼過ぎには熱海に着いて温泉に入りビールを呑んでくつろぎます。
途中の信号待ちのバス停で『写真を撮っていいですか?』と
声を掛けてくれた初対面の人を「良かったら乗りません?送って行きますよ」と声を掛ける。
躊躇するその人(そりゃそうだろ)を途中まで送る。
とても喜んでくれたので、こちらもとてもいい気分になる。私もいきなり古いクラウンやセドリック乗りから「乗せてあげませう」と言われたら嬉しい。
今まで熱海やイベントで古い車が好きだという人を乗せたが大喜びをしてもらえた。
こんな事で喜んでくれた事にものすごく幸せを感じる。
しかし、旧車には突然不幸がやってくる。
新湘南バイパスの料金所で停止したららエンジンの警告灯が点灯。
油圧警告灯と充電警告灯だ。
な、なんでこの2つが点灯する?
エンジンが止まっていました。セルを回せば始動する。
とりあえず料金を払い「ハイウエイ」に入る。
アクセルペダルを踏んでいる時は止まらないが戻すとエンストする症状は西熱海ホテル帰りでのトラブルと全く同じ。
でもキャブにゴミでも詰まったか、と思いエンジンをフル回転してめダメ。
平塚で降りたいがあそこは停車スペースが無い。
終点の湘南茅ヶ崎まで走り出た所でボンネットを明けスロットルとアイドルアジャスタを回してみるも変化無し。
ここで調整してダメでバッテリーが上がってしまったら…
充電環境のある実家に戻った方が賢明だ。
ダメでも保険会社のレッカーを呼べばいい。
転回し上り料金所に入ったが慌てていた為かETCの料金所に進入してしまい大迷惑を掛けてしまう(汗)
アクセルを踏んでいれば止まらないがクラッチ、ブレーキ操作をしているとアクセルペダルから離れてしまう。
コルトのペダル配置だとビール&トゥ(笑)が出来ない。なので止まる寸前にチョークを引き回転を上げる。
国道1号沿いのお世話なった事のある修理工場に立ち寄り修理をお願いしようと思ったが
「いや、出来るだけ自分でやってみよう」
恐らく以前と同じ『絞り過ぎ』だろう。
何とか実家に着き試みる。
スロットルアジャスタを逆に廻していたようで(笑)今回はチョークを戻しても止まらない。
にしてもアイドリング高過ぎのような気もするが微調整は今度にしよう。
そして再び熱海を目指した。
大した渋滞もなく夕方に無事、福島屋旅館入りとなりました。
車庫に収まるコルトを見て、あの時父が自分にやらせた時の言葉と情景を思い出していた。
【追伸】
福島屋旅館の赤電話広告が変わりました。
そして残念な事に・・・
玄関の門灯が・・・割れてしまったそうです(涙)
当然スペアはありません・・・