週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
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立場への覚悟

2011-03-09 01:58:08 | ひとりごと

昨日は、組内の若坊守さんと、お昼をご一緒させていただきました。

実は組内に限らず、坊守さんと個人的に会うというのが初めての私。
どちらかというと、お坊さんとしての活動のほうが多いので、「お寺の若奥さん」という自分の立場を意識する機会が少ないのです。

ご一緒した若坊守さんとは、いつも公的な場で「今度お食事でも」という言葉で別れては、今度が実現する前に、また公的な場で同じ言葉でお別れすることを繰り返すのが慣例のようになっていた現状。
それを打破しなければと、今回は思い切って私からお誘いし、快く受けいていただいて実現したランチでした。

私より2、3歳年下のはずが、そのことを忘れてしまうくらい、知的で理性的。
在家のお家のお生まれのはずが、生まれながらにしてお寺にいたかのように、道理をわきまえた思考と姿勢。
一見、真面目そうな印象を与える雰囲気を持ちながら、ユーモアを交えた会話もしつつ、相手に好感を与える発言と佇まい。

何より、常に周囲を見て、気配りを欠かさない彼女の人柄に、私は【坊守の鑑】の具現を拝見させていただいたような気がしました。

かたや、年上でも落ち着きがなく、、お寺の生まれでも道理を忘れてしまう私。
一見、真面目そうな印象は与えるけれど、話せば口の悪さが顔を出す私。

同じ坊守ではあるけれど、それぞれ違っていいとは言うけれど、どうしてこうも違うのか…。
一番の差異は、坊守となることへの【覚悟】だったのかもしれません。

流れのまま坊守となった私は、恵まれた自分の立場に気づかぬまま、その立場に胡坐をかいていたんだなと、尊敬すべき彼女を前に気づかされた思いがしました。

これから長いお付き合いになります。
それこそ、どちらかがどちらかの葬儀に参列するくらいのお付き合いです。
そして、死で終わるお付き合いではなく、お浄土も共にする、本当に長い長いお付き合いです。

その長いお付き合いをさせていただけることを、心から喜べる出逢いにただただ感謝。
大事なご縁です。
「また、近いうちにお会いしましょう」を、いつもの慣例にしないようにしなければっ!



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