サーラ Notes

見えない世界から伝えられてくる
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子供の背中を押す

2015-05-26 | 子育への提案
通常の掲載は暫く中止の予定でしたが、
子供の背中を押すことの大切さを教えてくれる好例に出会いましたのでご紹介します。

始めて間もないことや、自信がないことを行う時には、子供だけではなく大人でも
心は緊張しやすく前へ進むことに力を要することが多いです。
そんな場合には、誰か信頼する人からの『大丈夫だよ、やれるだけやってごらん』という励ましは力になります。

今回ご紹介するのは、小学校4年生のNちゃんのスイミングの進級テストが行われる日に起こったことです。
次のようなご相談のメールを頂きました。



Nが最近スイミングを嫌がります。
一番上のクラスになったことで、緊張することが一番の理由みたいです。
あとはレッスン内容がキツくなったのもあると思います。
今まで、抱きしめて大丈夫大丈夫と勇気づけて…2週前は思ったより楽しかったそうで良かったのですが、
先週はキツくてヘトヘトで…
今日は進級テストがあるので、行きたくないそうです。
「絶対受からないし~」なんて言います。

今までも…やめたいの?と聞くと、やめたいと言ってみたり、やめないけど…と言ってみたりしています。



Nちゃんは、もっと幼い頃に「ちゃんとできること」を少々強く求められた影響もあり、
自分が出来ないと感じることに強い抵抗を感じる部分を持っている女の子です。
この抵抗を軽減させていってあげることは、人生の選択肢を増やし喜びも増やします。
私からは次のような返信をしました。


今のNちゃんですが、背中を押してあげる時です。
Nちゃんが新しいことや緊張するようなことに対する姿勢を変えていく、一つの機会だと思いましょう。

だから、なるだけ気負わずに試験が受けれるように~
上手くできるかな‥できないな‥と葛藤しながら試験を受けるので、それを気楽に感じられるように~

こんな言葉かけを心がけて下さい。
「テストという名前がついているけど、今できないことは出来ないでいいんだよ。
できないことも、やっていると出来るようになっていくしね~
できないことは、出来なくていいんだよ~
今できる分を見てもらうんだ~と思って受けたらいいよ。
今できることもあるだろうし~
できないこともあるだろうし~」

Nちゃんの気持ちは揺れると思うのですが、お母さんがNちゃんの言葉や様子に一喜一憂しないで、
「あ~揺れているな~」と寄り添い見守りながら、スイミングに行くのがいいです。



すると暫くしてお母さんから次のようなメールを頂きました。


返信ありがとうございます。
さっき、行きたくないと大泣きしました~。
「行きたくない。」
「休みたい。」
の一点張りです(^^;;

背中を撫でたりしながら…話していますが、ヤダヤダ言っています。
気を紛らわしたりしてますが…
このまま、なんとか行かせるつもりです~。

あまりに嫌がり、ヤダヤダ言うと揺れそうになりますが、私は一喜一憂しないようにします。



そしてNちゃんは、スイミングへ行かれました。
車で送って行かれたお母さんが駐車場を見つけておられる間に、お友達とそのお母さんと一緒に中に入られたそうです。


スイミングでは、25mずつバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、クロールと、連続で苦しくて、
合格タイムには遠かったのですが、立たずに泳ぎきったので、本当にすごいと思います。
すごいよ~!と褒めたら嬉しそうでした。

スイミングの後は、安心した笑顔でした。
家で私がお料理をしていると手伝いもしてくれました~。
そして、しばらくすると、
「ママ、今日は励ましてくれてありがとう」と、甘えながら言ってきました。
そして、
「この間、ママに行きたくないと言ったら、
「スイミングやめるの?そんなに嫌なら考えてみたら?」とか
「そんなに嫌ならやめれば?」
と言われたから、また言われたらどうしよう…って思ってた。
でも、励ましてくれたから、良かった(^ ^)」
と言っていました。



お母さんが心を添えてく背中を押してくれたお陰で、Nちゃんは、心が動揺して緊張しても乗り切れることも、
また乗り切った後にはとても大きな満足があることも経験することができました。


もしこれが一ヶ月に一度の進級テストでなかったら、背中を押すように勧めたかどうかは分かりません。
誰でもお休みしたくなることも、またお休みして息抜きすることが必要な時もあります。
でももしこの進級テストをお休みしていたら、Nちゃんは、晴れない気持ちで次のレッスン日を迎えられたでしょう。
また次の進級テストの時には更に強いプレッシャーがかかったかもしれません。




このように『やりたいんだけど、できたら嬉しいんだけど、でも自信がない‥』ということを乗り越えると、
子供は大きな自信を得て逞しくなります。
それには良い結果よりも、
自分なりに力を出し尽くすということがとても重要です。

子育ての間には、今回のNちゃんのような場面に何度も出会うと思います。
そんな時に大切なのは
『この機会をどう経験するのが、今のこの子にとってよりよい経験になるか』と感じてみることです。
その子の性格や個性、またその時の状況などを合わせて感じていくのですが、その時に大切なのは子供の幸せを思う純粋な愛です。

こんな場面でよく見受けられるのは、お母さん自身が動揺に耐え切れずに止めさせられたり、
あるいは、止めるとか休むということをお母さん自身が許せなくて参加を強いておられるというものです。



揺れ動く子供の心は、乗り越えたいけど何とかしたいけど、自分一人では心を支えられないというサインです。
その心に寄り添いながら見守り、そして必要な時には力を添えてくれる誰かがいたら、前に進んでいけるものです。


Nちゃんとお母さんは、この機会を二人で乗り越えられました。
「励ましてくれて、ありがとう」
Nちゃんのお母さんの心にも、Nちゃんと同じように喜びと充実感が広がったことでしょう!







*ここに紹介させて頂いている個人的な内容は、ご本人に了解を得て掲載しています。





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