業務&ITコンサルタントのひとり言

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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:6月初旬の日経『車認証不正』の問題点の本質

2024年06月30日 10時06分28秒 | 社会全般
6月初旬の日経に、『車認証不正』の問題に関する記事が在った。車認証の不正は決して許される事では無い。しかし昨今、日欧米の自動車メーカでは不正が後を絶たない。この原因は、ムリな規制や目標設定が原因ではないだろうか?

この記事には、「日本の不祥事と似た不正が欧米からはあまり聞こえてこない」とあるが、これは何を云いたいのだろうか?数年前、ドイツではディーゼル車の燃費テストだったかの不正が見つかった。その時ヨーロッパの自動車メーカは、トヨタのHV車に対抗する手段として、ディーゼル車を推進していたのだが、ドイツのマスメディアが自動車メーカを大叩きした。その為、ドイツの自動車メーカはディーゼル車の推進を止めて、EV車に舵を切っていった。この記事には次の事も書いている。「欧州がEV転換を強く訴えたのは、トヨタの内燃機関技術、例えばハイブリッド技術には、どう努力しても勝てない事がわかっていたからだ。」とあり、このドイツでの不正を知っているハズである。この時、燃費などの目標値が高すぎ、それを実現する事が難しい為に、この様な不正を働いたと聞く。そしてトヨタは彼等のHV車技術にどのメーカも追い付けない事を悟り、技術を公開したハズである。そうしないと、EV車が優先される事を恐れて...。

今回のトヨタ等の不正、そして少し前に発生したダイハツでの不正の原因の一つが、行き過ぎた高い目標設定だったのではないだろうか?技術を分からない文系の人間が、無理難題を押し付けて、それに反論できない技術者が苦労した結果が不正ではなかっただろうか?因みに、この記事にはこうも書かれていた。「衝突試験車両の加工や「安全・環境基準に関わる書類の改ざん」と...。これの実情は分からないが、技術者の問題もあっただろうが、ムリな要求もきっとあったのだろう。そして技術者は正直に、無理なモノはムリと云える様になって欲しい。

何事にもバランス感覚が必要である。社会であれ、人間であれ、同じである。今の日本の社会は、そのバランスが大きく崩れているのではないだろうか。先日、理工系の人材を増やすベキと云う書き込みをしたが、今の2割台の割合から、3割台以上の4割に近い割合にする必要がある。そして、”女性は文系へ”の一般的な概念を捨てて、女性も理工系にもっとチャレンジして欲しい。そうなれば、社会全体のバランスが良くなるであろう。数年前、何処かの知事が、「安全だが安心ではない」と云った発言をしていたが、理系であれば、この様な愚かな発言はしないだろう。
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