破李拳竜・日記

ここでは私・破李拳竜が行ってきた仕事やお遊びとかの日記を、つらつらと載せてあります。

格闘技観戦

2006年05月14日 21時04分57秒 | Weblog
  ゴールデンウィーク前から今月中盤までは「K-1」「HEROS」「PRIDE」といった格闘技の試合がひしめき興行されていたので観戦した。

 「K-1」ベガス大会は「チェ・ホンマンVSプレデター」が怪獣映画していた。リングが小さく見えたし、チェ・ホンマンがあんなに苦しめられた姿は初めてだから、プレデターの実力ポテンシャルはかなり高いのだろう。
 ステファン・レコは復帰ならず、更に日本人ファイター全滅!一番盛り上がったのは、剛力グッドリッジの全試合真っ向殴り合いで、最期は壮絶な玉砕!これにはブルース・ウィルスも喜んでましたな!。
 ・・・だがするともう、毎試合ボロボロになる武蔵がかわいそうでしょうがない。
ルールはドンドン「武蔵流」から離れるものになって行き、結局ヘビー級では日本人ファイターは、武蔵の後がモノにならなかったので、いつまでも日本を背負って戦わされている。
 藤本ブンブン丸が唯一ポテンシャルがあるものの、まだ試合で結果を出せていない。武蔵が楽になれる日は来るのか?
                    

  「HEROS」では、我らが轟天号キャプテン・ゴードンことドン・フライが見事、曙を下した!
 曙のようにあれだけの体格差、体重差がある相手と戦う場合は、格闘技シロウト芸能人ボビー・オロゴンがやった戦法のように、離れて打撃を入れていくのが一番安全な戦い方なのだが、我らがゴードン大佐はまさに轟天号のように真正面から突っ込みひたすら殴り合っていった。まさに「前進あるのみ!」と、映画の中でのセリフそのままにやって勝ったのだから凄い! 衝角ドリルで突撃する轟天号の如く、真っ向殴り合いは無謀というか、流石元「プライド男塾塾長」というべきか。解説席には同じ「 ゴジラファイナルウォーズ」仲間の船木誠勝が観戦してたぞ。
 思えば格闘技界には長く、「どんな格闘技も力士の巨体とパワーにはかなわない。」という幻想があった。曙がK-1に出た時も、やった事のないパンチやキックの試合に出てもダメだろうと、総合の試合なら相撲技が出せて本領発揮出来るだろうと思っていた。
 しかしホイス・グレイシーに敗れて相撲最強幻想は崩壊した。考えてみれば相撲技には張り手や投げ以外に相手にダメージを与える決め技が無い。日本最古の格闘技である相撲も元々、野見宿禰VS当麻蹴速の古代相撲対決伝説では、蹴りあったりした打撃ありの総合格闘技であったらしいので、力士が総合の試合に出るには、戦国時代、武士達が行っていた「武者相撲」に立ち返ったほうが良いだろう。
                                                     
 秋山成勲VS永田克彦の試合は両者組み技の選手なのに、互いに打撃戦に終始し、秋山の二度に渡るバックスピンキックでフィニッシュとは、これが総合の試合の特徴だと思うが、彼らの試合は打撃無しのルールでやったほうが純粋にレスリングVS柔道の対決になり、互いの技術を出し合えたんじゃないかと思う。
 ホイス・グレイシー相手に善戦した所英男がブラックマンバに秒殺でやられてしまったのは残念だが。
              
 ・・・しかし山本KID徳郁VS宮田和幸の対決は、誰もが両者苦戦して、判定勝負になるだろうと読んでいたが、山本KIDがまさか試合開始一撃秒殺するとは思わなかった。

 んで、子供の日の「PRIDE」。

 高坂剛VSマーク・ハントは、信じられない程のタフガイさで高坂の健闘に素直に感動。あんなに頑丈でハードパンチャーのハントのパンチを何発も食いながらもあそこまで耐えた高坂のハートは強い!
 「北斗の拳」ヲタクの蒼い瞳のケンシロウ・ジョシュ・バーネットは皇帝ヒョードル弟・エメリヤーエンコ・アレキサンダーに勝って、決めセリフの「オマエハ・モウ、死ンデイル!」が言えて良かったね(笑)
 ミルコ・クロコップ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、吉田秀彦らは安定した勝利。ミルコの相手の美濃輪育久はいつも役に立ってんだかワケのワカラナイ特訓をしているが、今回その成果が回転蹴りくらいしか出せなかったので良いとこ無しという感じだったな。
 吉田の先輩・古賀稔彦は「平成の姿三四郎」と呼ばれたが、今回ヘビーボクサー西島洋介と戦ったり異種格闘技戦を続けている吉田のほうが今じゃ「平成三四郎」じゃないかと思う。
                   
 ・・・しかし最大の戦いは、「プライド怪獣大戦争・藤田和之VSジェームス・トンプソン」だった。
 総合の試合では寝技が重要な戦術となるが、テイクダウンしない方法もドンドン編み出されているので、スタンディングの戦いでは打撃戦も重視され、今回紙一重の差で藤田の殴り勝ちといったトコロか。トンプソンの血しぶきがカメラのレンズに当たるところが放送されたなんて初めての事だぞ!
 思えばグレイシー登場の頃は、打撃系の選手は寝技に持ち込まれれば手も足も出なかったが、ストライカー選手のミルコが総合の試合に参加して以来寝技対策も進化し、寝技の攻防戦はせずに脱出方法だけ覚えてスタンディングに持ち込む、あるいはテイクダウンしない方法で立ち技のみに持ち込めば、打撃戦が重要なキーワードになったという事だ。藤田が四つに組んだ時のヒザ蹴りの防御方法は「船木VSヒクソン戦」でヒクソン・グレイシー が編み出した、下半身だけ半身に構えて自分のヒザで相手のヒザ蹴りを防ぐ手法を用いていたな。
 藤田絶対絶命であわやのピンチにこりゃダメか!という危機!だが打撃戦の中での大逆転、とてつもなく熱い殴り合いに燃えたのだった。
             

そして本日の「K-1オランダ大会」
 目玉のボブ・サップ戦が無くなってしまったのはなんか肩透かしでハズされた感じだが、巨大格闘ロボ・大巨神兵セーム・シュルトの絶対王者ぶりや、新・巨人ビヨン・ブレギーなどの活躍を見ると、打撃主体の立ち技では体格の優れた者のほうがリーチ・コンパスの点で有利なので、かつての戦艦の「大艦巨砲主義」の理論が当てはまる。・・・とはいえシュルトに対したロイド・ヴァン・ダムは判定負けしたとはいえ、あれだけの体格差がありながらKOされなかったのはそのテクニックと根性が素晴らしい証であるし、K-1デビュー以来未だにKO負けされていないというのも凄いファイターだと感じた。
 そしてアーネスト・ホーストVSボブ・サップ戦が消えた分期待が高まったのがレミー・ボンヤスキーVSジェロム・レ・バンナ戦だ。
 かつてホーストに主砲である左腕を粉砕されてからのバンナは精彩を欠き、それは対戦相手がバンナの弱点は左腕だと知り、集中攻撃してきた事によるが、今回のバンナはかつての正義のホーストに対して悪のヒーロー、K-1ハカイダーとしての姿が復活し、華麗な体さばきでよけかわすものの逃げるレミーをアグレッシブに追い続け、ひさびさにK-1番長としての暴れっぷりが観られた。
 ・・・だから判定決着になった時は私もバンナの勝ちだと思っただけに、レミー勝利の報は、やはり判定はホームタウンデシジョンでは「地元選手の有利」という逸話そのものと感じたぞ!あの判定で通用するなら、日本の試合では武蔵は逃げ回るだけで勝ててしまう!・・・しかしバンナは始めから倒しにかかっていた所が偉かった。だからこそ一発でもダウンを奪っていたならあんな判定結果は出せなかっただろうに、本当に可哀想である。 やはりKOダウンを狙わなくてはダメだ!
  アーネスト・ホーストVSピーター・アーツ、この二人はK-1初期からの長い付き合いだし、実力も互角なので互い手の内も分かっているから、それだけ切迫した試合だった。・・・ただスタミナ面ではホーストのほうがまだイケてるんじゃないかと感じたな。アーツのほうがさすがに年齢を感じる戦い方だった分、ホーストはまだまだやれそうな感じだった。
 ・・・しかしこのカードが決まった原因を作ったボブ・サップだが、呆れ果てた事に試合直前30分前に前代未聞の「敵前逃亡」によるドタキャンだったそうだ。自らビーストブームに泥を塗って格闘技人生の首を絞めたとは、あのキャラクターは気が弱い自分を隠すものだという事がハッキリしてしまった。
                           

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