破李拳竜・日記

ここでは私・破李拳竜が行ってきた仕事やお遊びとかの日記を、つらつらと載せてあります。

ななほとかなで

2006年08月31日 20時31分40秒 | Weblog
   ひさびさにちょいとイラストを投稿。深夜に放送されていたアニメ「極上生徒会」のキャラで、会長のかなでさんと副会長のななほさんです。

  極上生徒会副会長のななほさんは超体育会系で、とても男らしい女の子です。露骨なレズ描写はありませんが、会長のかなでさんに対し、見つめられると「その瞳に、弱いんだ!」と、オトコの心が出てしまう百合入ってるカンジです。それに学校では漢らしく振舞ってますが、自分一人だけのプライベートの時は、ファンシー物に狂ってかなりコワレてます(笑)
   しかも副会長のななほさんは、学校など公式の場ではかなでを「会長」と呼び服従し、敬語で礼儀正しく振る舞っていますが、二人きりになると、「かなで」と呼び捨てタメ口になるところも、二人だけの関係を強調しているようでイイですね!(笑) 
   今回、第10話 「彼女に水着をきせないで」の話を脳内補完・変換して今回のイラストを描きました。
  特殊能力を持つ元・会長、現・理事長が、お家の方々によって、脳だけを残して機械人形化されてしまいました~!ファンシー物好きな漢!会長は、理事長の等身大フィギュアだと思って手に入れてしまいました=みたいなシチュです。

くずう原人まつりと雷撃!

2006年08月28日 00時35分45秒 | Weblog
 数日前の夜、突如落雷に襲われた!昼間は天気良かったのだが、夜になり雷雨が発生。しかし毎度の事だし、雨で涼しくなるだろうと思っていたら、夜9時過ぎ頃この世のものとは思えない、今まで聞いた事もないような凄まじい轟音と空気の振動が伝わって来た!と思った次の瞬間、全ての物がシャットダウン!
  部屋の明かりが落ち、全ての電源が切れて真っ暗になっていた。それで我が家に雷が落ちた!と思ったが、窓外を見ると、何と町の明かりが全て消え、岩舟町全体が真っ暗になっていたのだった!・・・どうやら近くの送電線に落雷したようだ。VHSをHDDにダビング中だったが停止してしまったし、以前近くの親類の家に落雷があった時、冷蔵庫の生物が全滅したので、いつ復旧するか分からないので心配だった。
   ・・・しかし幸い、約15分程で復旧、電源も再起動して明かりが灯ったので、ビデオや自働湯沸かし器のマイコン中のタイマー用時間データが消えているので入力し直す。が、ぬわんとパソコンの、インターネットとメールが使用不能になってしまった!・・・後日、業者の方に診てもらうと、モデムの所まで雷撃が入って来て、モデムが完全破壊されてしまったそうだ、落雷のパワーは測り知れない。瞬時に同時にいくつものケーブルラインに電撃が流れ込み、機材の同時破壊もするのなのだろう・・・恐るべし!大自然の驚異!!よく映画やドラマの演出みたいに火花を噴いたり爆発したりしたら凄かっただろうな!・・・モデム破壊だけでなく、あと少しでPC本体まで電撃が入っていたらオシマイだったそうだ、オソロシイ・・・(汗)
 雷には慣れてるつもりだったが、まさかこんな事になるとは、思ってもい なかった。まったく想像を絶する出来事だッ!そもそもここいらへんはいたる所に「雷電神社」が祀ってあるので、古来よりそれだけ落雷で死んだ人の数が多いのだ。たとえ落雷の直撃を受けて助かっても、東宝キングコングのように帯電体質になってしまうかもしれんなァ・・・(汗)
            
  ・・・とはいえ雷のエネルギーは、イナズマ一撃で発電所2~3基分のパワーがあるとか・・・そういうエネルギーを直接抽出する技術が開発されたら、もっと効率良い発電技術が生まれるだろう。原子力発電ですら直接の発電技術は水蒸気によってだから。反物質による対消滅エネルギー抽出式エンジンとか、SF世界の物が誕生出来たら効率良くなるんじゃないかな?
  
 ・・・そんなワケで、しばらくネット、メールが使えず、5日後やっと復旧。栃木県は関東で一番、雷の発生率の高い所だそうなので、こりゃあもっと雷対策を考えなければなりませんなァ・・・。
 
  続いて、芸能事務所「BFP」の社長・越氏の「栃木県御当地紹介雑誌」取材協力で、私は再び現地コーディネーターを担当、各名所を案内する。
  「戦隊シリーズ」ロケ地などでおなじみ「岩船山」は前回ですでに紹介済みなので、弘法大師(のちの空海)ゆかりの地や、足利尊氏が日本で初めて建てた学校「足利学校」や、上杉謙信が対北条軍戦のための騎馬訓練を行った「謙信平」がある「太平山」、「雨月物語」に語られている「七不思議」の云われがある「大中寺」などを紹介。
  「謙信平」からの関東平野の眺めは「陸の松島」と呼ばれる名所なので、ここの出店でソバを注文、越社長達と関東平野大パノラマの絶景を眺めながら美味しくいただく。
   田舎町な分、それなりに名所は多いが、まあ「負」の部分もあり、平家の落ち武者狩りを行った地でもあるから、首を獲られた武者の胴体を葬った「首無し塚」も多く点在してあるのだが・・・。

 そして夕方には佐野市葛生町で行われている「くずう原人まつり」に、越社長の事務所と企業提携している会社のタレントがライブコンサートを行うというので手伝いに行く。
 「くずう原人まつり」とは、葛生町で古代人の人骨が発見された事から、葛生町にも原人が生息していたのだろうと考えられ、町起こしイベントとして1988年から開催されたと云う。
 ライブコンサートはバンド「JoinJoin」。ギターやドラムと共に、ぬわんと三味線や琴も使ってロックを演奏!この和洋折衷とは予測想像だにしなかったぞ!またボーカルASami嬢は、「恋の季節」や「亜麻色の乙女」など60年代~70年代のGSソングをメドレーで唄ってくれたのは、ワシらオジサン世代にも合わせてくれて嬉かったぞ!

・・・だが、「葛生原人の骨」とされる物はその後の鑑定結果で室町時代の人骨と判明。葛生町に原人は生息してはいなかった結果となっちゃったが、強引にイベントは続行され町起こしイベントとして存続して、「原人ロード」や「原人の里」とかも出来ちゃった。・・・でも、「昔、葛生町に原人が居ました。」と言えないので、外来客には「なんでこの町は原人を祝ってるの?」と疑問が起きる、まったく芯になる部分が抜け落ちたイベントになって(笑)ナニを記念して開かれてるのか、いったい何のお祭りかわかんなくなっちゃったけどネ!
  来年の祭りには、「宇宙猿人ゴリ」ならぬ「くずう原人ゴリ博士」のコスプレで参加しようかな(笑)

Pマンと「人形の家」

2006年08月16日 23時49分10秒 | Weblog
  翌日は「Pマン」スタッフが横浜「人形の家」シアターにて上映会を行っているというので、SAKAMA君と一緒に応援に行く。「人形の家」へは初めて来たが、世界の民族人形が展示され、しかも触れる物があるのが良い。他には懐かしいキャラクター物の人形や、石ノ森章太郎先生、藤子F、A先生、赤塚不二夫先生、つのだじろう先生らが「トキワ荘」時代に寄せ書きしたカーテンなど、大変貴重な展示物もあるのに驚かされた。
  外では客引きキャンペーンとしてPマンと、「人形の家」のキャラクター[ドルティちゃん]という着グルミがチラシ配りをしていたが、Pマンは口が出ているキャラなので呼吸はラクだが、ドルティーの着グルミを被ったスーツアクターは2時間もの長時間被りっぱなしで頑張っていたのには感心した。ゴジラのように重くはなく通気性も良さそうだが、真夏の昼間に着グルミを被る大変さ、苦労は良く分かる。
 お客の反応では故郷横浜のヒーローであるPマンは大人気だ。しかも日本人だけではなく、外国の観光客にも大人気で、これが日本のフェイマス・ヒーローと勘違い(笑)いや、日本スーパーヒーローの代表に思われていた。特にアジア系外国客に受けていたので、「人形の家」代表者が、「『日本的超人英雄・P男性』という看板を作ったほうがいいな。」と話していた(笑)

06年夏コミケと地元の祭り

2006年08月13日 23時46分05秒 | Weblog
今年も06年夏「コミケ」に参加。といってもほとんど見学に行っただけのようなもので、昼過ぎに会場入り。

 いつものPマンの「創映会」目指し特撮ブースエリアへ行くと、内藤よしひろ君のヒーロー「ブルバースト」や東宝映像美術のイベント映像で商業監督デビューも果たした今井聡君の「舞映」らの隣りに居た。今回スタッフも少なく女の子のキャラもいないでPマン一人でなんだかさびしそう・・・。 しかし最近のコミケは規制が大変厳しくなり、マスクを被るのも禁止、当然着グルミ系もご法度どころかアイパッチを付けるのさえ禁じられてしまっているので、特に特撮系コスプレはほぼ全滅状態なのが残念だ。むしろワンフェス方は規正が緩やかなので、特撮系コスプレは今後ワンフェス方へ移行してゆくだろう。

  それから島本和彦さんのトコロや中里融司さんのブースに挨拶廻りした後、企業ブースからコスプレ広場へ行くと、北の将軍様がいたぞ!これには大受けで、女の子のコスプレより多勢の人達から写真を撮られていた(笑)
 と、突然!スコールのような激しい雨と轟音と強烈な光の雷がっ!・・・あわてて何とか再び会場内へ避難。


  終了後、Pマンの野村君が「Pスーツをなくした!」と大騒ぎ!ヒーローなのに肝心のヒーロースーツをなくすとは、ヒーロー失格だぞ!・・・てなやりとりをやってると、内藤よしひろ君から連絡入る。どうやら間違って彼のヒーローの荷物の中にPスーツも混じってしまったんだって(笑)無事見つかって、野村君良かったね。


  帰りは私が恒例にしている水上バスへ案内する。これなら混雑したり長く並んで待たされたりしないし、クルージングという程ではないが、船旅で帰るのも良かろうというもの。
  水上バスに乗船するのは初めてだという二人だが、お蔭様で気に入ってくれたようだ。 それにJR駅に着いたら、落雷事故で電車の運行が停止していたそうだから、やはり海上を船旅で帰って正解だったな。
  今回の「Pマン」は「ゴールドラッシュ」が一番売れたそうで、この作品に登場したデジタル共子とデジタル有子にも興味を持って、「サイバー美少女0指令」も買ってくれたら良いなと思う。ただのロボットだと思ったら、元は人間の女の子二人だったので、それぞれのロボットになった経緯と因縁ドラマにも注目してほしい。そして代表の樋口君のはからいで売り上げから、ささやかな祝いとして料理をご馳走になり打ち上げとしたのだった。

    そしてコミケに続いて本日は地元のイベント「さの秀郷まつり」があった。今日は朝から晴れ渡り良い天気だ!祭りの出店のカキ氷が上手い。「お代わり自由」だったので、三杯くらい喰っちまったぞ!(笑)
                       
  「秀郷」とは地元の時代ヒーローで、平安時代の武将・俵藤太こと藤原秀郷の事である。栃木県にはもう一人の弓の名手の武将・那須与一がいるのでキャラが被っている・・・というより栃木県には弓の名人が多いのかな?まあ、那須与一は「源平合戦」の時のヒーローだから、時代がチョッと下るのだけど。
  藤原秀郷、彼は自ら新皇と称し、朝廷の命令を聞こうとせず背いていた平将門の軍を、天慶の乱で討伐した事でしられる武将だが、延長5年(927)に下野国(栃木県)の警察にあたる押領使という役に任ぜられ、佐野市の「唐沢山」に城を築いて地元の英雄の一人となった。
  しかし藤原秀郷には、まつわる伝説のほうがすさまじく、「怪獣退治」をしたヒーローとしても称えられているのだッ!
  その昔、京都の三上山に巻き付き生息する超巨大ムカデ怪獣に、琵琶湖に住む龍神一族が苦しめられていて、秀郷は龍神の娘に依頼されて超巨大ムカデ怪獣を退治したと云われる伝説が残っているのだ!巨大化もせず、スーパーヒーローにも変身しないで生身の等身大のままで巨大怪獣を倒したのだから、昔の武将はなんて強かったのだろうかッ!まるで「ウルトラQ」の岩怪獣ゴルゴスを倒した樹海の王者タケルのようだ(驚愕!)
           
  対怪獣戦の内容は、弓の名手である秀郷は弓矢で立ち向かうが、矢がことごとく弾かれて最期の一本になった時、ムカデは唾が弱点な事を思い出し、矢じりに唾を塗って 見事大ムカデの額を射抜いて勝利したと云われている。この伝説の設定は将門討伐にも引き継がれ、竜神の娘がアドバイスして、秀郷は将門の首を射抜いて討ち取った事になっている。
  ・・・でも、竜神の娘も正体は白い巨大な大蛇なのだから、手伝うなら直接合戦に参加しろよ!と言いたいね(笑)・・・しかしそもそも竜神でもかなわない超巨大ムカデ怪獣退治を、人間に頼むのもなんだかな~(笑)

  そんな超人武将ヒーロー・藤原秀郷を称えるべく、毎年盆時期に「さの秀郷まつり」が開催される事となった。
  佐野市以内に神輿や山車が出たり、イベント会場では町内会の婦人会による日本舞踊やハワイアン・ダンス、地元インディーズ・バンドによる演奏が行われ、歩行者天国となった道路ではブレイク・ダンスなどのパフォーマンスが披露されている。
  昨日のコミケと違い今日は天気にも恵まれ楽しい祭りとなった。こうなると私的には武者行列なども欲しいトコロだと思うが、甲冑を複数用意するには予算調達が大変か・・・などと考えていると、イベント会場での次の出し物は、我が母校「佐野日大」の後輩達による「古武術同好会」による演武だそうだ。古武術同好会・・・?いつの間にそんなモノが母校に出来たのだ?と思いつつ見学すると、男女会わせて十名程のメンバーが、古流剣技の型を演武していった。
 若い後輩学生達が、古い物に取り組む姿は中々頼もしく思え、かつて私も佐野日大で空手同好会を発足させ、現在正式の「空手部」として存続させてきた経緯があるので、この「古武術同好会」もやがて正規の「古武術部」となって末永く存続してもらいたいと願うのだった。
  それにしてもこの「秀郷まつり」も、巨大ムカデ怪獣の着グルミと、秀郷をメタルヒーロー姿にアレンジした甲冑着グルミを造り、「藤原秀郷ショー」のアトラク・ショーを開催すればいいんじゃないかな?よしっ、佐野の市役所に進言してみよう!と、決心した頃、イベント最期の出し物ハードゲイ芸人・レーザーラモンHGが登場し、自分の唄を歌って終わったのだった(笑)。

真夏の格闘技観戦

2006年08月05日 23時18分47秒 | Weblog
 今夏も「K-1」「HERO‘S」やってたから観る。まず「K-1」でグラウべへの武蔵のリベンジ・マッチだが、キャリアは武蔵のほうがあるのに、グラウべのルール対応とトータルな成長が速いようだ、最期武蔵は前蹴りのカウンターに合わせられたというより、ガードが降りて完全に油断したところにパンチを入れられてしまったな。
 武蔵はテクニシャンだが、武蔵流にかなり無理が見えてきて、私見では毎回悲壮感が漂ってカワイソウなのだ。逆にK-1デビューの頃はいいトコ無しだったグラウべが、武蔵を超えてしまった進化ぶりにオドロカされた。
                           

 ボビー・オロゴンVS藤本祐介では、ボビーは無理してK-1ルールに合わせるより、総合の試合で頑張ってほしい。
 藤本ブンブン丸は体格・パワー・打撃力共に世界に通用するポテンシャルを持っていると思っているので、技術向上して強くなってほしい。そしてもっと技術向上して武蔵に続く者になってほしい。

 ホンマンVS曙は、興行側として組むメリットがあったのだろうか?本当に三度もカードを組む必要があったのだろうか?もう二度も戦って結果が出ているし、観客も「相手はホンマン以外にも全試合負け続けているから、どうせ曙はホンマンには・・・」という気持ちでまったく期待していなかったし、やはり試合はホレ、それみたコトか!の内容で、ホンマンの実験台にされて最後はホンマンに起こされる仕末。今回のK-1には疑問が残った。
 曙は総合の試合でも負けて、相撲には相手を仕留める決め技も少ないという事まで露呈させてしまった。一方ホンマンはハードパンチャーとやったら派手な殴り合いになるだろうが、本当はローキックの上手い選手を相手にしたらもっと苦労するし防御技も覚えると思えるが、3ラウンドのK-1ルールの中で利かせるのは難しいだろう。
 
  しかし今回の試合は故アンディ・フグに捧げる大会というフレコミだったが、アンディ亡き後K-1では必死に「アンディスピリットを継ぐ者!」として様々な選手を喧伝してきたが、ついぞアンディに代わる選手は現れまなかった。やはり前にも後にもアンディは空前絶後の選手だった・・・。

  次は総合の試合、ま、「プライド」がアレだから「HERO'S」か。かつてヒクソン・グレイシーが高田相手に二度「プライド」に出場した後、「ジャパニーズ・マフィアが云々」と言って出場しなくなった時に「プライド」の闇社会との繋がりが黒い噂として出ていたが、遂に表面化してしまったな。
 「HERO‘S」と闇社会との関係はまだ何とも言えないが、「プライド」のような事の繰り返しにはなってほしくないと祈る。  
 
  しかし「亀田興毅VSランダエタ戦」は 亀田がダウンを取られたのに判定勝ちしたので批判の声が高まってる。まあ、路上の喧嘩なら警官が止めに入るまで潰しあいになるし、初期の「UFC」の試合ならギブアップ決着なので分かり易いが、ボクシングはしっかりとしたルールで確立されたスポーツだから仕方ないか。
 でも亀田選手のヤンキー臭すぎてイタイ子になってる反動からの批判だな。まあ、亀田選手は練習熱心だし努力して、ビッグマウスを連発して自らを追い込みながら戦っていたし、K-1デビュー当時の魔裟斗選手も似たようなキャラだったが、イケメンな魔裟斗選手と違い、ヤンキー然とした亀田選手はよけいアナーキーさが目立つんだろうな。
  私としては、亀田興毅選手の対戦相手・ランダエタ選手の母国ベネズエラにある日本大使館のホームページあてに日本のファン達が「君が本当の王者だ」などと称賛、激励するメッセージが大量送信され、3日までに約1500通に達したそうだから嬉しい限りだ。
 そういったボクシング・ルールと比較すると、「K-1」や「HERO‘S」といった新興格闘技興行などは分かり易いルールだな。と思いつつ「HERO‘S」を観る。

 所英男VSアイヴァン・メンジバー、両者テクニシャン同士で接戦だった。
所は何度も足を取ろうとしたが、単純に脚のほうが腕の数倍力が強いから、芯が極まらない限り外され易い。メンジバーの上からのパンチとパワーボムによって意識が薄れ、正常な判断力が弱まって苦戦した事が判定に響いてしまった形だ。しかしそんな状態からも腕拉ぎを極めにいった健闘精神は素晴らしい。だが、メンジバーの防御技術力の高さが上回っていたようだ。

  宇野薫VSブラックマンバ、前回、所を膝で瞬殺してしまったのでブラックマンバの技術力がどれほどのものかが見られなかったが、タックルに膝を合わせる打撃のヒットポイントの高さに驚かされた!宇野のタックルにまでカウンターで膝蹴りを浴びせてしまうとは!しかしその後も宇野はパンチを恐れてか、胴タックルではなく片足タックルを仕掛け、タイミングでタックルするしかないようだった。
 ブラックマンバはヒョードルと同じ、グラウンドでも打撃の上手い選手のようだが、ヒョードルほどの防御力は備わってはいなかったようで、宇野の総合のキャリアとテクニシャンぶりが上回っていた。
  とはいえ、古流柔術もグレイシー柔術も決め技は絞めか関節技で、打撃は補助的役割だったが、最近の総合の試合では、スタンディングで打撃で決着がついたり、シウバら「シュートボクセ」の選手達やヒョードルといったグラウンドでも強力な打撃が打てる選手が増えてきたので、宇野やグレイシーといった古参の総合の選手は、打撃防御への対応強化が今後の課題だと思う。

  セーム・シュルトVSキム・ミンス、現「K-1王者」がまさか総合ルールで戦うとは思ってもみなかったが、更に打撃選手なのに柔道家相手に柔道技「三角絞め」で勝ってしまうとは思わなかったぞ!

  桜庭和志VSケスタティス・スミルノヴァス、凄いッ!最初の殴り合いでパンチがアゴに入りダウンした桜庭は、もう終わったと思ったぞ!ここ数年負けが続いて良いトコなかった桜庭だったので限界説もささやかれていただけに、序盤で早くもダウンを奪われた時、もはや桜庭はピークの過ぎた終わった選手かと思った。しかしそこから意識を失いながら、超脱力パンチで逆転するとはもう、予備電子頭脳だけで動いている8マン状態というか、劇画「空手バカ一代」での、ヘンリー・アーサーのパンチ一撃を喰らって意識の無いまま大山倍達が戦ったシーンが現実に再現されたじゃないか!
 「シュートボクセ・ジム」でいつも練習していたままの様子をそのまま試合リング上でも再現した動きで、横四方固めを取った時なんかもう、操り人形みたいだった。というか、脳は気絶していて体だけ自働運転で動いてる感じだ。そして見事な一本勝ち!・・・かつて佐竹雅昭VSキモ・レオパルド戦も同様の状態に佐竹がなって勝利したが、桜庭は佐竹以上だ!
 今回の奇跡的な逆転勝利は長く語り継がれる試合になったと思う。いや~、桜庭はまた新たな面を魅せてくれた。