「快走爛漫Ⅱ」

アウトドア大好き人間です。 (since2005.10) 

女王ヶ岳

2014年05月05日 05時27分52秒 | 山歩き

 5/3(土)    仙丈ヶ岳、  “女王”  に会ってきました。

 自由になる2日間、 家でゆっくりもいいかな、 なんて軟弱虫が頭をもたげかけ・・
 これじゃいかんと思い直し 「やっぱ外っしょ」 と。

 今自分にできること、  やっておくこと、  を思いに出かけることにしました。

 親の看護は病院に任せここは一発自分への褒美にとGW中自由になる2日間を思う存分使ってきました。

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 2日間。     さて、 どこ行こうかな、  どの山登ろうかなと一思案。

 候補はいろいろあったが (槍ヶ岳等) どこも北ア奥は最低3日かかるので行程長い所はNG。
 で決めたのが移動さえ我慢すれば (夜中走りは得意とも言う) いける! ということで
 仙丈ヶ岳となりました。  この時期の仙丈は山梨県側でなく長野県側から登ることになります。


 ということで、  全身無垢の真っ白な女王に会いに行ってきました。



 5/2(金)

 登山口までの移動ルートは、  
 R50で太田、 R407熊谷、 R140秩父、雁坂峠、 R20甲府、 R152杖突峠 ~ 高遠市で
 美和湖先を左折し民宿仙流荘があるバス停無料駐車場着、 仮眠。    (南アルプス林道バス発着場)

 このルートも昔走ったツーリングコースのひとつ。   あの時は夜中千葉を出て明け方静岡着、
 その後日本のチロル、 しらびそ高原抜けゼロ磁場越えて中央構造線を見学し杖突峠、 最終的に白馬に泊った。

 懐かしい道。  なので真夜中走っても全然怖くはない。    ホント根っからの走り屋です。 (爆)

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 5/3(土)    女王に会う。

 変な人たちいっぱい。(笑)     仙流荘バス停発車。
 

 朝の空気はシンとしていて冷たく気持ちいい、  気合い入るしね。

 歌宿バス停着。    ここから2時間弱林道歩き。
 

 この時期は残雪のため最終停車場の北沢峠まで林道全コース通っていいためここで降ろされる。
 上まで林道7キロ弱、足慣らしにはちょうどいい。   ・・が、 17kgのザックはちと重い。。  (^^;

 

 歩け歩け大会。  (笑)
 

 他者と話しながら歩くので全然苦にならず。    むしろここにいる者だけの特権で会話も弾む。

 雪の回廊を歩きやっと長衛荘着。
 

 薪を燃す煙と匂いがいい。     小屋から上がる煙とあの匂い、 好きなんですよ。

 長野側から来たのは初めて。   今年もよろしくです!
 

 まずは駒仙小屋テン場に行きにテント張って・・。    (水はまだ出ていないのでその辺の沢水を汲む)
 

 懐かしいテン場、 今回で3度目。      雪の中に家から持参のお宝を埋めました。  (^^v

 休憩もそこそこに登山口へ。      (行程時間長いので一気に登り出す)
 

 北沢峠から合流の2合目を過ぎ樹林帯の急登をいく。    段差大きく足が上がらなくなる。 
 

 そして森林限界へ。
 

 今日は長野側から登ったので甲斐駒 (山梨県側の山名) ではなく、   “東駒ケ岳”  の雄姿が。 

 ここからが辛い登り。
 

 小仙丈岳直下の急登。     写真じゃわからないけど息も絶え絶えの急登です。
 

 大腿四頭筋の悲鳴が聞こえてくるような登り。   この辛さこそ山登ってる実感やね!   (オレってM?)

 

 小仙丈岳。
 

 ここで下山者と立ち話。     「ここを拠点に往復2時間半みた方がいい」   だってさ。 (泣)

 マジすか。   往復2時間半?  ってことはテン場下山着何時や?    もうそんなに足残ってないよ。

 そんなことより目の前の小仙丈岳カールの美しさ。    足腰の痛さ辛さが一気に飛んだ。

 「ギーギー♪」   と声がする。     んんっ?    もしや、、   あ、やっぱり!

 ちーッス。
 

 目の前には小仙丈岳カール。     来て良かった。
 

 涸沢や白馬、 唐松と違ってここは至って静かだ。  
 こんな奥の山に来る人はホント物好きな奴しか来ない。

 この時間 目の前30メートルくらいの所にいる他者とボクが最後の登山者。  
 下から上がって来る人はいない。   なので静かな静かな山を堪能できました。   

 上へ。
 

 またしも彼 (彼女) と会いました。       (別の個体、 これはメスか)
 

 キミ、  カッチョええやん。   

 この後 最終登山者のボクを心配してか彼が夢先案内鳥 (人) になってくれました。

 ライ子ちゃん大好き!!   
 

 わかった そっちだね、  どうもありがとう。   って、 そこ、 左斜面は行けないなあ。 (爆)  
 

 最後にギーギーと言葉を交わしお別れしました。      「ギーギー♪」

 オオ!!!      今行くからな。
 

 ちょっとだけナイフ?   厳冬期ここ通過はヤバイかも。
 

 そういや山ちゃん厳冬期に仙丈登ってたなあ、  この辺はトラバースしたのかな。

 またまた下からギーギーと。      んだがらあ、、   下には行けないって。 (笑)
 

 抜きつ抜かれつの後続者。    
 

 お互い10歩登っては足が止まり息を整えを繰り返し。  隣に立っていても言葉交わす余裕なしの場面も・・。
 それでも暗黙の了解&互いの息使いで体調を分かり合える、 そんな二人になってました。  (男同士、 イヤン)

 最後の登り。
 

 女王に会えました。
 

 背負ってきた鯉登りたちも女王に恋をしたようです。

 ぐるりと360度の大絶景。
  
 中央アルプス、 鋸、 東駒&摩利、 鳳凰、 目の前に北岳、  南に続く仙塩尾根はまだ厳しい。

 

 以前来た時はあの仙塩尾根を見ながらコーヒー飲んだっけ。    いつかは塩見へ!  と思いを馳せて。。 

 昼間暑かったので午後からにわかに雲が出てきた & 帰りの時間も押してたのでそろそろ下山。

 「女王、 また来るよ」     

 宿題の仙塩尾根をやるにはまたここに来るしかない、  というかまた来たい、  イヤ絶対来る!!     

 さっきの小ナイフを渡り、、
 

 小仙丈へ。     もう完全足パンパン。
 

 最後の眺め。     樹林帯に入る前に目に焼き付けた。
 

 ここで大事をとって小休止。   

 この時間の下りが一番危険。   後ろには誰もいない、 ここで怪我したら多分・・
 変な事は思わないがあえて推測するのも生き抜く手段。  行動食水分補給ストレッチ。  
 そして下山へのはやる気持ちを抑えつつ雪上に仰向けになり5分間目を閉じじっとした。

 回復。      樹林帯へ。

 ここ結構核心かも。  見た目より左右落ちている。
 

 力の無くなりつつある太腿に意識を集中しバランス取りながら確実に下った。  
 下りの雪はグサグサでアイゼン効かずズルズル滑り落ちるだけ、  慎重に下りました。

 あと少し。
 

 無事着。
 

 お宝発掘。    これを心の支えに下りてきました。    それ、 ちゃうやろ!  
 

 至福なう。         
 

 歌宿バス停から10時間。     男なら一気に登りそして飲め。

 この後爆睡となるハズが昼間の行動で筋肉が興奮してか なかなか寝付けずシュラフの中でモゾモゾ・・。
 幾度か寝返りしたり起き出しストレッチしたり、、  下山後間もない時間軸での就寝はよくあるパターン。(笑)

 それでも無やり寝て?  朝ー!       マイナス4℃、  テント凍りつき。
 

 隣のテントが3時半頃からゴソゴソし始め・・。

 「ええいままよ!」    とボクも起き出し撤収し始めました。

 
 お陰で朝一 7時35分の歌宿発のバスに間に合うハメに。 (爆)

 で、 5時過ぎから歩き始めます。      北沢PASS、  また来るよ。 
 

 この時間絶対下から誰も上がって来ない (バス走ってないので来れない)、 後ろも誰も来ない、  ボク一人。

 静かな林道歩き。    こんな時間も好きですねー。    7キロ歩き全然OKです。
 

 足、 長げー。
 

 歌宿着。       目の前は鋸岳。
 

 寒い、  0℃です。     バス来るまで小1時間、 昨日と今日の山行を頭の中でじっくりトレースして・・。

 南アルプスの女王、 仙丈ヶ岳。    今回もボクに優しく微笑んでくれました。    


 以上です!


  仙丈ヶ岳
 



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