黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

沖縄 #10:首里城2

2012-04-26 18:14:42 | ロケリポ・旅
シリーズ沖縄。
前回に引き続き首里城です。

首里城
首里城/御差床

正殿の外観は殆ど真っ赤でしたが、
内部も同じ色で塗られています。
首里城正殿は、首里城の中で最も重要な建物。
1階と2階の中央にある国王が座る場所は、
御差床(うさすか)と呼ばれ、
両階にあるのは珍しいそうです。





首里城
首里城/玉座

玉座の肘掛をはじめ、
御差床の周りにも沢山の龍がいます。
いずれも左は口を閉じ、右は口を開けた、
阿吽一対の龍です。





首里城
首里城/国王の玉冠

正殿の中には幾つかの王朝にまつわる物品が展示されています。
その中でも一番目につくのは、
冊封(さっぷう)によって中国(明や清)から戴冠される王冠。
展示されているのはレプリカですが、
本来は生地の部分は絹で、
金や銀、水晶や珊瑚の玉が散りばめられているそうです。





首里城
首里城/琉球国王印

冠の隣には清の国王から送られた琉球王の王印がありますが、
こちらも展示されているのは玉冠同様レプリカです。
ひょうきんな顔をしたらくだの持ち手が、
国王印というイメージに違和感をあたえる印象ですが、
琉球王朝崩壊の時に消失してしまったという、
謎を孕んだ印です。





首里城
首里城/御庭

正殿からながめる正殿前の御庭(うなー)。
奉神門と正殿を中央で繋ぐ赤い道は浮道とよばれる神聖な道。
その両側の縞模様は、各種儀式に際に、
士官たちが奇麗に並んで座れるためのガイドがわりだそうです。





首里城
首里城/冊封

隣接する博物館には、
御庭で行なわれる冊封の儀式の様子が、
ジオラマで再現されています。

冊封は中国が近隣諸国とかわすゆるやかな主従関係で、
中国の国王が従国に冊封使とともに訪れ、
その国の国王に戴冠して王位をあたえることで、
国王として認められたそうです。

この様子はドラマ『テンペスト』の第1話でも、
実際の御庭をつかって撮影されたシーンが流れていましたが、
それはまだ中国が、
現在のように地球外独立国のようになってしまう前の、
アジアの頂点に君臨していた時代の話だと思います。



NHKテンペスト  CDテンペスト

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3 Comments

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 (non)
2012-04-29 11:17:20
首里城/玉座の龍
今年の干支でもあるけれど、
なぜか龍好きです。
年男になる息子います。
大学も中途半端で一人暮らし
何やってるやら・・・
龍のように強く舞い上がって生きていって
欲しい。
そうだ、一緒に首里城いったんだ、11年前
彼はおぼえてるのでしょうか、
今年一緒に行こうと誘ってみようかな・・・

娘とは何かの転機に東大寺に行くようになった。
奈良は近いけど
沖縄は遠いですもね。

この龍とっても素敵です。
私情はさんだコメントになり
ごめんなさい^^
返信する
▼nonさんへ (KLO@廃墟徒然草)
2012-04-29 22:37:59
干支の中で唯一空想の動物が龍。
なぜ干支に龍が入っているのかは知りませんが、
空想のわりにはとっても身近な龍は、確かに気になりますね。

龍のように強く舞い上がって…親心ですね。
私も高校を中退し、その後なんとか大学には入ったものの、
今度は就職せず、離婚もし、と紆余曲折の人生。
親には相当心配をかけたと思います。
龍の様に生きられたら、カッコいいのですが(笑)

沖縄へいかれたら是非久高島へ行かれることをお勧めします。
次の沖縄の記事でアップしますので、
ご覧になって頂ければと思います。
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Unknown (non)
2012-04-30 09:09:04
そうですね。龍は架空の動物なのね。
だから勇ましくも感じ
夢がたくせる気がして、するのかも。
親に心配かけた人生、私もかもです。
でも素敵なプログ、お仕事にも頑張って
られる。

久高島UP楽しみにしています。
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