黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

【特集】台湾 #05

2006-01-31 04:16:38 | 臺灣旅行記


仕事ですこし行った台湾の話です。
昨日の記事でアップした日月潭(sun moon lake)の真ん中に浮かぶ島、
拉魯(ラルー)島の名前を付けたいい感じのリゾートホテルが湖畔にあります。
涵碧樓大飯店 The Laluという、
アマン系のGHMグループのホテルです。
アマン・グループは、世界最高のリゾート・ホテルのチェーングループで、
その廉価版を展開しているのがGHMグループといったところでしょうか。

今回台中へ来たのは、
この The LALU 撮影のためのロケハンの同行だったので、
私には直接関係がなく、
スタッフがミーティングしている間、
せっせと画像撮影に専念してました。
まあとにかく、スキのない造りで、
世界標準のリゾートホテルの一端をかいまみました。



建築設計はオーストラリアのケニー・ヒル、
証明設計は同じオーストラリアのネーザン・トンプソンという人たちですが、
特に時間やシーンに応じて7種類の効果が用意されているという照明は、
半端ないです。
建築のほうも、素材を全て現地で調達するといった、
地に足のついた哲学が反映されているようです。

内装も、どこをとっても絵になるようなところばかりです。



左:
湖畔の急斜面を利用しているので、
フロントは最上階にあり、
階下にいくに従って客室や共同プールがあり、
一番したの階に、プール付きガーデン・ヴィラなどがあります。
右上:
フロントの横にはラウンジ・バーがありますが、
とても落ち着いた雰囲気のスペースです。
右下:
エントランス横の飾り付け。
蝋燭が随所に効果的に使われています。
昼になると行灯がはずされ、鳥籠に代わっていました。

昼は昼で、夜とは全く違った表情になります。



左上:
1階カフェ『池畔茶館』のデコレーション。
ピータンか紹興酒の瓶でしょうか。
ジャスミンミルクティーが美味しかったです。
左下:
エントランス横の蓮の花。
エントランスの両側には、
水を張った堀が切ってあって、
間隔をおいて浮かぶ漆黒の丸皿に蓮の花が乗っています。
夜になると蝋燭にかわります。
右:
1階共同プール。
湖が見える位置に設置されたプールですが、
湖側にプールサイドがないので、
画像や映像で撮影すると水が繋がってみえます。
曇り空と多少晴れた空のもとで見ましたが、
いずれも翠がかった日月潭の湖面の色と同じ色に見えるのが、
不思議です。



台湾はかなり暖かく、
さすがに温水ですが、プールサイドに水着でいても、
別に震えることはないだろうと思うくらいの気温で、
実際、泳いでいる人が結構いました。

このホテルの細かな説明はサイトに詳しく出ているので、
わざわざ書く必要もありませんが、
もともと蒋介石の別荘だったところ、
そして中国名の「涵碧樓」は、
大正5年(1916)に日本人が日月潭の畔に建てた、
後にリゾートホテルのように使われるようになる、
豪邸の名前からとったそうです。

昨日の記事で、日月潭を日本の芦ノ湖の様と書きましたが、
芦ノ湖畔のホテルを思い出してみると、
残念ながら涵碧樓 The LALU の足下にも及びません。

ところで、画像に部屋のシーンが無いのは、
泊まったのは別の湖畔にある、景聖楼飯店という所だったからです(泣

ちょっと廃墟から離れてしまいましたが、
明日から大廃墟シティ台北ヘ行きたいと思います。

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【特集】台湾
・#01 高速からの光景
・#02 原住民・邵族の村
・#03 原住民・邵族と拉魯島
・#04 日月潭
・#06 台北の廃墟
・#07 『アキラ』の世界
・#08 ボーダーレスな台北の廃墟
・#09 大繁華街の完全廃墟
・#10 台湾の廃墟感覚
・#11 活気ある廃墟的光景
・#12 檳榔売り
・#13 最終回


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