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黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

池島炭鉱 #番外 角力灘

2010-01-23 07:32:59 | ロケリポ・旅
前回まで長崎県にあった九州最後の炭鉱、
池島炭鉱をシリーズでアップして来ましたが、
番外として池島と対岸の間に広がる角力灘(すもうなだ)を、
アップしておこうと思います。



画像は対岸から池島方面を見たところで、
右に写るのが池島ですが、その左に写る2つの島が、
池島へ行くたびにいつも気になっていました。
本当は更に左にもう一つあって、
そのもう一つと、画像左端に写る島が、
それぞれ小角力、大角力と呼ばれる島、
中央に写るのが母子島です。



画像は池島へ渡るフェリーから、
一番接近している時に撮影したものです。
左が母子島、右が大角力。
大角力は島というよりは大きな岩礁のようですが、
この地球外的とも見える奇妙な島を、
どうしても近くで見たく、
普段は池島と神島を結ぶ海上タクシーをやっている、
進栄丸さんにお願いして、行ってみることにしました。



港を出て最初に行くところは、
最初の画像で切れてしまった小角力です。
平たく切り立った岩礁は、
対岸から見ると蝋燭の灯りのような形に見えますが、
横から見るとナウマン像です!
(対岸からは右側を正面からみた構図になります)
時空を飛び越えて忽然と現れたような印象です。



次は大角力。かなり接近してもらいましたが、
思いのほか大きく、肉眼で迫力のある距離だと、
カメラには納まらないので、全貌がわかる画像です。
中央の穴は、小さな釣り船だと通過できるそうですが、
高速船の進栄丸さんの大きさだと、
ちょっと摺ってしまうので、通過は出来ませんでした。
中央の穴の下の海水は深翠色で、
引き込まれそうな程奇麗です。



ぐるっと回って池島側からっ見ると、
人が2人、体を組んで相撲をしているように見える事から、
角力岩と呼ばれているそうです。
この距離で見るとゴツゴツした岩だな~
という印象ですが。。。



さらに間近でみると、その岩肌が凄いんです!
細長い石を大量に組み上げて、
少しずつ曲げながらバランスをとっているような、
そんな作りです。
そしてその隙間に申し訳なさそうに、
草や花がしょぼく生息しています。



そして大角力のすぐ隣にある母子島。
2枚目の画像のように、これだけ接近しているにもかかわらず、
その岩質は全く違う物で、
こちらは砥石の原料になる岩で出来た島だそうです。
一直線に斜めに傾斜する岩肌、
上だけにこんもりと乗っかった密林、
母子島も角力岩に負けず劣らず、
不思議な島です。



周遊してくれた進栄丸と船長。
最初に池島へ行った時にもお世話になりましたが、
池島航路の運行以外の空き時間で、
角力灘周遊へ行ってくれます。
一見いかついルックスですが、
お願いすると丁寧に説明しながら周遊してくれる、
とっても優しい船長です。
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■シリーズ:池島炭鉱■
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明日萌驛 #02

2008-02-14 02:42:47 | ロケリポ・旅
昨日アップした留萌本線、明日萌驛の続き。



駅周辺にも撮影の為のセットが残されています。
駅舎を背にして左側に建つ待合室も、いい感じです。







ホームからの眺め。
ホーム、草、山、以上。
というシンプルな光景が魅力的です。

この画像を撮影した頃は、まだSLが走っていた頃でしょうか。
その後SLは走らなくなったと聞きます。
いまではどのくらいの観光客が訪れるのでしょう。

◆ 明日萌驛 [1] [2] [3]

明日萌驛 #01

2008-02-13 03:08:50 | ロケリポ・旅
昨日まで北海道の話題だったので、
今日もついでに北海道を。

昨日までアップした築別炭鉱よりは少し内陸に入った沼田地区に、
かつてあった雨竜浅野炭鉱や昭和炭鉱の、
産出炭を輸送する為に使われた路線、留萌本線。
その中の駅の一つ、恵比島 (えびしま) 駅。



看板を見ると「明日萌驛」(あしもいえき) とありますが、
これはご存知の方も多いかと思います。
NHKの連続ドラマ「すずらん」の舞台として作られた駅で、
そのセットを駅舎として残し、観光化したためですね。
もともとの駅舎は昭和末期に解体され、
簡単な駅舎に作り替えられると同時に、無人駅になったそうです。







それにしても良く出来ています。
以前崎戸炭鉱へ行った時に偶然遭遇した、
映画『バトルロワイヤルII』の撮影現場
そこでみたセットは遠目には凄かったですが、
実際近くで触ってみると、発砲スチロール等を使った、
セットらしいセットでした。
しかし、この明日萌驛の造りは、
とてもセットとは思えないしっかりした造りです。

内部は撮影しませんでしたが、
内部も外観通り、どこをとっても素晴らしい造りで、
昭和初期の駅舎というに相応しい雰囲気を出しています。

◆ 明日萌驛 [1] [2] [3]