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ゲームシナリオライターMistaの制作メモ@将棋ミステリー「千里の棋譜」PS4/Switch

将棋ミステリーADV「千里の棋譜」PS4、Switch版をリリース!
ゲーム制作、将棋、投資などの話題

レビュー:Switch版ドラゴンクエスト2

2020-01-29 | 作品評
起きたことをありのままに書くと、Switchの調査のためショップを眺めていたら
懐かしのドラクエ2があったのでつい衝動買いをして
最初のフィールド曲が好きなのでそれだけ聞きたいと思って始めたら
サマルトリアの王子くらいは仲間にしようと思って進めていたら
今はシド-の前まで来てしまった。


いやー、面白い。
ノスタルジーだけではなくてゲームバランスとかRPGとして必要な要素が
詰め込まれている感じで参りました。


◎思っていたより自由度が高い。これはその後のドラクエというか日本のRPGは基本的には一本道シナリオになるのだが、当時はまだ自由度が大切にされていたのだろう。
序盤から銀の鍵などはいつ取ってもよくて飛ばして先に行けるという状態はワクワクする。色々できて選択が自分に委ねられているという感覚が大事ですね~
船を手に入れてからもどこでも行けるので、ついつい冒険に出てしまった。


◎序盤でチラ見せして後から回収できるのもよい。鍵がないと開けられない場所に宝箱を見せたり、バリアつきの意味深な場所を設けたり、旅の扉でザハンの街だけが見えたり等。こういうのを見せられて後から強くなって回収に回れるのがいいですね。
ゲーム作っていると大変なのでこういった丁寧な一手間がなかなかできないもの、
それを33年前にできているというのが凄いですね。


他、雑感想
・サマルトリアの王子は最初の洞窟で仲間になると勘違いしていた。この辺の焦らし方も良い!ホイミを使えるのが頼もしく、ゲーム史上最も仲間になってうれしいキャラといっても過言ではない。


・キャラ3人のバランスが絶妙。ただ、リメイクによってムーンブルグの王女がザオリクを覚えるなど、緩くなった。確かに昔はサマルトリアがすぐ死んで大変だった記憶が…


・サマルトリアのギラが複数対象化していたのもやや気になった。というのは、ムーンブルグの王女がバギを覚えた時に初めてグループに当たる威力を見せつけられ、それまで防御キャラだった王女が一気に強力な攻撃者に躍り出るという印象があったので、できればギラは単体のままが良かったなという郷愁。


・ふくびき券もこの時代にこういう発想があるところがすごい。
・大灯台でついに攻略サイトを見てしまいました…。以降は攻略サイトを見ながらロンダルキアの洞窟を進むという体たらくぶりでせっかく楽しく冒険していたのが一気に作業みたいになる。この現象はいったい何なのか?
・みずのはごろも2つ入手や破壊の剣+はやぶさの剣のバグ的な裏技がなくなっていたのはバグ修正とはいえ寂しい
・お城の地下にいる地獄の使いが悪魔神官になっていた。このイベントは今でも面白い。
・武器や防蟻が少ない分、新たな武器防具を手に入れたことでキャラのバランスが変わって戦い方が変わるのが面白い。スロープのように強くなるのではなく、階段状に強くなった方が面白いんですね~


・ロンダルキアのモンスターたちはかっこいい、色褪せないですね~
 アークデーモン、デビルロード、ギガンテスなどなど…
・アトラス、バズズ、ベリアルを攻撃した時に銀色にシュッとなるのは残してほしかっ
・ベホイミと間違えてリレミトを選んでしまいガックリなことに…。Switchのコントローラのせい?


・昔はレベルを1つ上げるのに1時間くらいかかっていたのだが、今はサクサク上がる。しかも復活の呪文もなしでいつでもセーブできる。苦労しての感動というのもいずれも時代に合ったバランスという感じですね。


先日発売日から33年という記事が出ていたが、当時は父親が出張中にどこかのお店で並んで買ってくれたのだが、人の多さに驚いていたが、何とか買えたと話していた。
この次のドラクエ3で社会問題になってしまったのも頷けるゲームだった。
私自身もドラクエ2をやってなければ、今みたいな仕事の方向に進んでなかったかもしれない。
さて、次はドラクエ3…ではなくドラクエ11を遊ぶつもりで購入済。


 
 

mishmash*Julie Watai/リバーブの奥に

2016-07-06 | 作品評
先月、写真家、シンガーのジュリワタイさんのラジオ番組にゲスト出演させていただきましたが、その際に出番待ちの時に番組で流れていた曲が聞こえてきて、すごく好みだったので、収録が終わった後に聞いてみたのですが、Julieさんご本人の曲とのこと。ご好意に甘えて、CDアルバムを送っていただきました!
改めて聞いてみるとやはり私好みで、好みとは「透明感のある女性ボーカル」「マイナー調でやや寂しげ」「幻想的な歌詞」「それなりのテンポ感がある」という感じで、特に「リバーブの奥に」は大当たりでした。曲も歌声も歌詞も儚げで美しいです。
坂本龍一さん作曲、中谷美紀さん歌の「私生活」というアルバムがあるのですが(「クロニック・ラブ」や「フロンティア」を収録)、それを思い出しました。それをお伝えするとJulieさんも好きなアルバムだったとのことでした。

アルバムは大暮維人さんの描きおろし漫画つきでデラックスなものになっています。
Amazon
https://www.youtube.com/watch?v=ahxoMra7i_w
映像も独特の雰囲気でいいですね!

それにしてもジュリワタイさんには「人形の傷跡」をすごく気に入ってもらえていてとてもうれしいです。
ラジオ出演も新鮮な経験で自分を見つめなおす良い機会になりました(笑)

八重の桜より「八重のテーマ」

2013-10-31 | 作品評
最近よく聞いているのが、大河ドラマ「八重の桜」より「八重のテーマ」という曲です。
メインテーマではなく間奏曲の方でドラマを見ている方なら分かると思いますが、
前半の会津戦争の時に悲しいシーンなどでよく流れていました。
しかし、単に悲しさだけでなく運命のはかなさやそれに立ち向かう人の強さまで表現した
美しい旋律だと思います。

良い旋律に出会うといつも思うのですが、音楽とは不思議なもので、
音は12音とそのオクターブしかないわけで、それを駆使して
古今東西の無数の作曲者たちが音楽を作り続けてきているわけで
もう、良い旋律は出尽くし枯渇するのではないか?と思ってしまいますね。
しかし、それでも良い音楽は次々と出てくる、それを発見した時に
うれしい気持ちになりますね。
八重のテーマもむしろシンプルな作りと思うのですが、
そうか、まだこんなメロディーがあったんだなとドラマのシーンと共に
感慨にふけっています。その後の和音もいいですね。
作曲は坂本龍一さん、メインとこの八重のテーマ以外の曲は
中島ノブユキさんという方が作られていて、サントラはお勧めです。

ただ、ドラマは人気は無いようで半沢直樹などにすっかり押されているようです。
個人的にはかなり好きなのですが、史実とはいえ会津戦争は大変な悲話で
今の世相で求められるドラマには合わないのでしょう。


八重の桜とあまちゃん

2013-06-25 | 作品評
大河ドラマの「八重の桜」を見ているのですが、中盤のクライマックスに差し掛かり、
これまで幕府に忠義を尽くしてきた会津藩に対して、新政府軍の侵攻が始まります。
二本松少年隊や白虎隊など、悲劇がてんこ盛りになっており、悲しいのですが
最初はそれほど食いついてなかった私も最近は見入ってしまっています。
少し前になりますが、会津の忠義に対して、松平容保が孝明天皇から
直筆の和歌を賜ったシーンなども、非常に胸が熱くなりました。

しかし、どうも人気はなさそうで、やはり暗いのが世相に受けないのかもしれません。
朝ドラのあまちゃんは逆に私は見てないのですが、絶好調のようで人気抜群。
確かにあのオープニング曲だけで元気になりますが、やっぱり、今一般的に受けるには
明るいことが必須なのかな、という印象は持ってしまいます。
もちろん、明るいことやコミカルなことは作品の質には中立ですが、
作り手側全体があまりにその方向に偏ってしまうと、明るい話ばかりになり、
シリアスな話の良作が出にくくなって、これはこれで良くないでしょう。
その意味で内容の暗さゆえに視聴率が低くても、質が高い作品は評価される下地が
あってほしいなと思います。これは作り手もそうですが、受け手側の意識も重要でしょう。


黒書院の六兵衛・最終回

2013-04-17 | 作品評
前回書いた新聞小説「黒書院の六兵衛」が本日最終回でした。
毎朝楽しみにしていたので残念ですが、特に昨日は感動して、
思わず、新聞を切り取りました(笑)
六兵衛をずっと見続けて右往左往してきた、主人公の加倉井隼人と六兵衛の間で
ようやく会話がなされるんですね。一年間見続けただけに読む側も隼人に感情移入しており、
その月日の分だけ、シーンの感慨も増すなあという感じで、
少しずつ読む連載小説の良さをまた感じた次第です。

同時に少し物足りなさも。というのは、中盤からミステリ色を強めて、
果たして正体は?という謎を提示する展開で引き込んでいただけに
その点に関してはもっとオチが欲しかったとは思いました。

ただ、最後は時代小説に戻って、美しい終り方をしたので、
やはりそうあるべきなのかもしれませんね。
色々と勉強になりました。