K-World (Kの世界)

アルツハイマー型認知症の妻K、
発病後18年目になります。
現在は介護療養型病院に入院中。
(夫Route463)

認知症になってもやさしい町づくり

2008-03-20 17:11:35 | ケア日記
4年半前「奥様はアルツハイマー病です」
と告げられたとき、俺ひとりで面倒をみる、
そんな思いが私にあったのは事実です。

現実は、分からないことばかりで五里霧中。
そんなとき、「認知症の人と家族の会」に
めぐり合い、介護者の心身の健康が第一だ、
ということを教えていただきました。

今は、まわりの皆様からいただくご支援の
ありがたさを深く感じております。
まずは最初に感謝申し上げます。

最近、認知症について、テレビ、新聞、
書籍、雑誌、映画、ブログ、Webサイトで
取り上げられ、関心度が高まっています。
ほんとうにありがたいことだと思います。

こうした啓蒙活動が、ご近所、市町村、
そして国の政治を司っている方々の心を
揺り起こして、認知症の人と家族が
安心して暮らしていける環境の確立に
結びついてくれることを願っています。

そんななか、私が住む所沢で、
「認知症市民フォーラム」サブタイトル
(認知症になってもやさしい町づくり)
が開催されました。定員700名満員。
皆様は、明日はわが身ということもあって、
認知症に強い関心を持っておられるのか、
真剣に講師の話を聞いていました。

以下は、私のメモからの抜粋です。
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○平沢記念病院における認知症高齢者を
抱える家族会の取り組み
臨床心理士 桐谷優子様
・96名入院可。
・家族会は、3、7、11月第一土14~16時。
・外来・入院患者の家族が対象(50名)。
・主旨は介護者の心身の健康が第一、
 知識、息抜きも必要、スタッフに会う。
・誰かがムリや我慢するのではなく、
 協力しあってサポート。
・心の不安を誰かに話すことで、本人への
 心も変わる
----------
○認知症にやさしい町を
認知症の人と家族の会 宮下房江様
・まずはご近所に公開してください。
 そして手助けを依頼する。
・ある人に打ち明けたが、共感が得られず、
 悔しい思いをした。家族の会に入ったら、
 共感してもらえた(こういう例もある)。
・どのようにフォローしていったらいいか、
 相談してほしい。
・何もかも分からなくなるわけではない、
 ということを知ってほしい。
・方向感覚がなく、やりたくないこともある。
 そんなときは助けてほしい。
・うまく言えないため、暴力になって出たり、
 周辺障害となって出るだけ。
・フォローしてくれる医師がほしい。
 診断後にもアドバイスしてもらいたい。
・家族の会は、ボランティアでやっている。
 やってくださる方が不足している。
・町の人が理解してくれると、ありがたい。
 それが早期発見につながる。
・社会的支援、福祉サービス(デイサービス、
 ショートステイなど)の充実が必要。
・症状の激しい人を断るサービス施設がある。
 そういう人を是非支援してほしい。
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認知症、若年認知症の本人と家族の物語
南魚沼市ゆきぐに大和病院院長 宮永和夫様
1.医療の問題
・認知症を診断・診療できる医師が少ない。
・認知症を扱わない医師が多い。
 CTやMRIなどの画像検査をしない精神科医、
 心療内科医など。
・アリセプトは、細胞がなくなってくると、
 効かなくなる。
・たんぱく質をなくすワクチン療法(免疫療法)
 が期待される。
・ピック病は、若い人に多い。毎日アンパンと
 缶コーヒーしか食べなかった人が、環境を
 変えたことで、改善された。
・レビー小体型認知症は、まぼろしが見える。
2.家族・地域の問題
・徘徊か散歩かの区分は難しい。
 本人が希望することをさせるのがいい。
・介護者は、なかなか病気を受け入れられず、
 精神不安や落ち込みがみられる。
・介護疲れで燃え尽き・うつ病になる。
・本人が何をしてほしいのかを時間をかけて
 でもいいから、聞くこと。それが一番。
・家族だけでなく、公の力も借りること。
・人に知られたくない、認知症に嫌なイメージ
 をまわりも持っていると思っている。
・遺伝ではないかとの不安があるが、むしろ
 生活習慣病的なところがある。
3.福祉の問題
・40~64歳まででも、介護保険は適応される。
・40歳以下の場合は、障害者自立支援法。
・精神障害者手帳の申請(市町村の福祉部)。
・認知症の増加に対し、施設が相対的に減少。
・地域の中で社会参加してやっていきたい。
・認知症の人は、普通の人である。
 内科の先生が診るようになるだろう。
・認知症は疾患でなく、障害である。
 軽度:就労(ジョイント、社会参加)
 中度:デイケア、サービス(社会参加)
・家庭、地域内で本人の安定した居場所。
・ターミナルケアについては、本人自身が
 決められないので、早めに本人に確認。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kiko)
2008-03-23 21:10:08
明日はわが身、、、
例え認知症にならないとしても老いは確実にやってきます。老いれば認知症と殆ど同じ様な状態になるでしょう。其のときわが身と家族がどう向き合うかを今から考えておかなければならない
色々教えて頂いて感謝しています
今後とも注目させていただきます
頑張ってください
返信する
Unknown (Route463)
2008-03-24 00:26:39
kiko様

おっしゃるとおりですね。
なかなかできないことなんですが、
今から考えて、準備しておくことが
高齢者にとって大切だと思います。
返信する

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