アルツハイマー病に共通的に起こる症状に、「怒りっぽくなる」というのがあります。最近、Kもアリセプトの服用をはじめてから、怒り出す回数が増え、怒りの度合いも大きくなり、その都度家を出て行こうし、私をてこずらせました。
アリセプトの副作用として、「怒りっぽくなる」ということも聞いていましたので、私の判断で服用を一時中断しました。しかし、「怒りっぽくなる」ということをアリセプトの副作用として、片付けてしまうのはどうなんだろうと思っていたところ、先生から電話をいただき、服用を続けるようお話がありました。
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朝食後、Kはソーセージを茹でるのに使った鍋を洗って、私のところへ持ってきました。私は「ありがとう」といって、鍋を受け取り、「じゃあ、ここにかけておこうね」と、所定のフックに鍋をかけました。
「ここにかけておこうね」といった私の一言が、Kを怒らせてしまったようでした。 . . . 本文を読む
家族の会の世話人をされているHさんに、以下のメールを送信しました。
(第1信)いつもお世話になります。
ここのところ、私が朝食の準備をして、「食べようか」声をかけると、Kは「いいから(=いらない)」と云って、とても怒り易くなっています。
私が朝食の準備をすべてやってしまうことが、よくないのかもしれないと思い、一部を手伝ってもらったりもしましたが、どちらの場合も、怒り出してしまいます。
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ここのところ、私は胸を抑えつけられたような、ドーンとした疲れを感じています。それは身体的というよりは精神的な疲れだと思います。
その原因は、「いつでもどこでも常に二人一緒」という、異常と思える私たちの生活パターンにあります。
この生活パターンを始めた裏には、私の外出中に、Kがひとりで外へ出て、道に迷った時、言葉が不自由なため、自分の名前や住所や状況を的確に伝えられなくなり、その結果自宅に戻れず、徘徊へと進展するであろう確率が極めて高くなってきたことがありました。
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先日開業医の先生に、アリセプト服用について、相談したところ、まず2週間3mgからやってみましょう、と云っていただきました。
そこで昨日、散歩の途中、アリセプトをもらいに、Kと一緒に医院を訪ねました。KにはKのために来たのではない、私の薬をもらいに来たと話しました。医院の中へ入りましたが、Kは嫌がって靴を脱ごうとしませんでした。そして、Kは何かを感じたのか、一言「怖い」と云い、外へ出てしましました。 . . . 本文を読む
シャープのフルハイビジョン液晶テレビ「AQUOS」32V型とハードディスク・DVDレコーダーが届きました。
Kは演歌が大好きで、NHKの「BS日本のうた」などの歌番組を見ながら、歌手と一緒に口ずさんでいます。これらの歌番組を録画して、後で観せてあげることができれば、きっと喜んでくれると思っていました。
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数日前のこと、Kは何かイライラしながら、しきりに背中のあたりに手をやり、部屋の中を行ったり来たりしていました。
「どうしたの?」と聞いてみたけど、Kは言葉ではうまく伝えきれません。 . . . 本文を読む
家族の会のIさんが、「奥様の介護に、参考になると思います」といって、一冊の本を貸してくださいました。
タイトルには「バリデーション」、サブタイトルには「認知症の人との超コミュニケーション法」、帯には「バリデーションは、すべてのお年寄りの行動の裏には、必ず理由があるという考え方に基づいています」と書いてあります。 . . . 本文を読む
電話のベルが鳴った。
「西友のカネボウでございます。いつもごひいきいただき、ありがとうございます。奥様はいらっしゃいますでしょうか?」
Kが電話口に出て、受け答えできなくなってしまったので、私は「ちょっと出ております」と居留守の返事をしました。 . . . 本文を読む
Kは洗濯物をたたんで、私のところへ持ってきて、「ハイこれ」と云います。
その先どうしていいのかが分からないからでしょう。
私は「ありがとう」と云って、受け取り、Kを伴って、所定の場所(タンスの引出しなど)へ収納するようにします。 . . . 本文を読む