尿失禁、便失禁の対策

今朝５時、Ｋは起きていました。
いつもより３時間も早い目覚めに、
どうしたのかなと思いつつ、日曜日だし、
「まだ早いから寝よう」と声をかけました。
しかし、どうも様子が変。臭いがしました。

リハパンの中に、便を漏らしていました。
それだけでなく、居間のジュータンの上に、
緩い便がありました。
パンツに漏らした後、自分でパンツをおろし、
残りの便を出したのかもしれません。
さらに、便を踏みつけた足で歩いたらしく、
ジュータンに点々と便が付着していました。

認知症が進んでくると、排泄の障害（失禁）
が起こるようになると、聞いていましたが、
ここのところ尿失禁、便失禁が続いています。
症状が進行しているのだと思われます。

風呂場に連れて行って、パンツを脱がし、
おしりを洗い流してやりました。
しかし、Ｋは体をよじって、私から逃げます。
私としては、風邪を引かれたら困るので、
早くやり終えたいが、うまくいきません。
いつものことで、手を焼いていました。
仕方なく、母親が子供にやるように、
おしりをピシャリとやり、股間に手を入れ、
排泄物をシャワーできれいに洗い流しました。

Ｋの体がきれいになったところで、
急ぎ着替えを済ませました。

次に、ジュータンの便のあと始末に移りました。
熱湯を掛け、専用のタオルで便を絞り取る。
この行為を何度か繰り返し、ようやく汚れは
消えたようでした。
でも臭いはなかなか消えそうにもないので、
花王リセッシュを噴霧しました。

次は、便で汚れたリハパンの処理を行いました。
汚物をトイレに流した後、新聞紙で包み、
ビニール袋に入れ封をしました。

続いて、汚れ物の水洗い。
便を拭き取ったタオルを専用のバケツに入れ、
水を張り、ハイターを少量注ぎ除菌をして、
手でごしごしと洗いました。
このときの汚水は、トイレに流しました。
これを３度繰り返しました。

フトンのシーツ、ネグリジェ、ももしきも
汚れていたので、軽く水洗いしました。
これらの汚れものは、普段の洗濯ものと
別洗いとしました。

ここまで、男手で４０分かかりました。
きょうが日曜日でよかったと思います。
Ｋは、なにか申し訳なさそうな顔をして、
私を見ていました。

杉山孝博Dr．が、認知症の人には、
「自己有利の原則」が働くと書いています。
能力低下や、生存に必要なものの喪失を
認めない傾向のことですが、Ｋが私から
逃げようとした行為も、そのひとつの表現
だったのではないかと思います。

失禁が起きてしまったことは、仕方ないこと。
おだやかな気持ちで接しながら、
受け入れるしかありません。

認知症が進んでくると、排泄の障害（失禁）
が起こるのは避けられないとしても、
それを未然に防ぐことができれば、
Ｋも私も安らかな状態を維持できるので、
なんとかしてその智恵を知りたいものです。

排泄のケアをていねいにすることだと
思いますが、まだまだ勉強は続きますね。

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