今年はほどなく終わろうとしているが、
思い起こしてみれば、この1年妻Kは、
気分・感情ともに穏やかであった。
私や周りの人達に見せる美しいの笑顔は、
介護している者に和みを与えてくれる。
腕を補助すれば歩ける。足腰は大丈夫だ。
まだまだ寝たきりになることはない。
食べものを口元まで運ぶと、唇の先を
突き出して食べたいとの意思表示を示し、
口の中にほうばり、丈夫な歯で咀嚼し、
それをごっくんと . . . 本文を読む
先日、所沢市高齢者支援課が主催した
「キャラバン・メイト」養成研修に、
家族の会から私が選抜され参加した。
キャラバン・メイトは、自治体と協働して
地域や職域・学校などで、認知症サポーター
と呼ばれる人を育成する先生のことである。
具体的には、キャラバン・メイトとは、
認知症サポーター養成講座を企画開設し、
参加者を募り、自らが講師となって、
1人でも多くのサポーターを世に送り出す
という極め . . . 本文を読む
認知症で言葉を失った妻と一緒に暮らしている
私の頭を、いつも支配しているものがある。
それは、コミュニケーションツールとして、
彼女にとってなくてはならないはずの言葉が、
この病気によって奪い取られてしまったこと
への悔しさである。
「認知症で言葉を失った人と、どのように
コミュニケーションすればいいか?」を、
ネットで調べてみたが、私の欲しい答えは
そこに見出すことができなかった。
妻Kの . . . 本文を読む