「失禁」の始まり？

今朝起きて、Ｋはフトンの上にある黒いごま粒のようなものを、
手で振り払っていました。

私がその正体を確認すると、他に黒くて丸い固まりもみつかりました。
臭いからして、それはすっかり乾燥した便でした。

そういえば、Ｋは昨日の昼にお小水をした際、
便のついたペーパーを手に持っていました。

ずーっと便秘で悩んでいたので、
私は「やっと便が出てくれた」と一瞬喜びました。

しかし、普通に便が出たわけではなく、お尻の回りに、
軟らかい便が漏れてくっ付いているだけでした。

その時は、私がＫのお尻の回りをきれいに拭いて終わりにしました。
昨日はお風呂を休みとし、Ｋは下着を取り替えずに、
その上にネグリジェを着て、そのまま寝ました。

今から思えば、便をすべて拭きとっていなかったため、
一部分が下着のどこかに残されていたのです。
それが、昨日のお昼から今朝までの約20時間で、
すっかり乾燥し、粉末化、固形化したものと思われます。

今朝のハプニングの後、念のために、Ｋの下着をチェックしました。
乾燥した便の他に、
軟らかい便がお尻の回りについていることがわかりました。
この便は、昨日のお昼のものではなく、睡眠中か起床後のものと思われます。

お風呂に連れて行って、汚れた下着を脱がせようとしたら、
Ｋは嫌がりましたが、しばらくして応じてくれました。
お尻の回りを蒸しタオルできれいに拭いて、きれいな下着を着てもらいました。

もしかしたら、これは「失禁」の始まり？・・・と思いました。
辞書によれば、失禁とは「抑制力を失って、大小便をもらすこと」とある。

ということは、今回のは「便失禁」なんですかね。
ここ１ケ月ほど、便秘対策として、下剤や座薬を投与してきたので、
それが今回の便失禁につながったのかもしれない。

シーツ、タオルケット、ネグリジェ、下着類の洗濯、フトン回りの掃除で、
午前中が終わりました。
どんなにふき取っても、フトン回りの臭いは消えませんでした。
仕方のないことです。

失禁対策として、介護の先輩のみなさまからお勧めの
「安心パンツ」の着用を早急に手配したいと思っています。

テレビで、仏教経典の話を聴きました。
「お経を唱えると、ご利益（ごりやく）が得られるといいますが、
のしかかってくる苦しみや悩みを取り除くことはできません。
しかし、お経を唱えると、仏様がそれを乗り越えていく知恵と力を
与えてくださるのです」と話されました。

介護の苦しみや悩みを乗り越えていく知恵と力を、
与えてくださるように、お経を唱えていこうと思いました。