うまさいと

お馬さんは好きですか?

非ステロイド系薬物の誤検出について。

2006-04-05 22:01:05 | 競馬
Kentucky officials issue warning on naproxen(Thoroughbred Times)

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ケンタッキー州競馬統轄機関は最近の三例の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であるNaproxen(ナプロキセン)の陽性反応について罪を免除した。これは、月曜日にケンタッキー馬薬物審議会がケンタッキー州の「48時間の使用中止」というガイドラインについて、レースを走った場合は馬の体内から薬物が抜けることを保証するのに十分ではないと警告を発したからである。
ケンタッキー州の新しい薬物規則はレース前24時間以内まで、三つの内一つの非ステロイド性抗炎症薬(phenylbutazone, fluxin, ketoprofen)が投与されていることを許している(phenylbutazoneの商品名はビュート。これなら馴染みがあるはず)。この規則は他の全ての非ステロイド性抗炎症薬が少なくともレース前の48時間に与えられていることを意味している。薬物審議会の最新の研究成果によると、Naproxenは他の類似した薬物よりも代謝、排泄が遅いことがわかった。「この薬物投与方法はレースまでの一連の大きな投与量に関係がある。彼らはレースの48時間前には投与していないが、我々は残留物を見つけ出す。そこで、我々は『もしその薬物を数日間に渡って多量に使用するならば、レースの5日前には確実に使用を中止するべきだ』と忠告したい。」とケンタッキー州競馬統轄機関の理事長であるJim Gallagher氏は述べている。
月曜日の薬物審議会では満場一致でケンタッキー州競馬統轄機関が通告したホースマンと獣医がレースの5日以内に陽性反応を避けるためにNaproxenを使用しないように勧告することを可決した。ペナルティーとしては、Naproxenを含んでおり、初犯の場合は$500の罰金に決定した。競馬統括機関はこの決定を4月17日から考慮することにした。その間、薬物審議会はKeeneland競馬場で水曜の朝にホースマンと獣医にこの発見についての通知を行うことを予定に組み込もうとしている。Keenelandの春開催は金曜日に始まる。「陽性反応が出た後では、全員がこの問題に焦点を当て、我々は少なくとも5日間は使わない方がよりよい結果を得られると考えた」と馬薬物審議会の座長であるConnie Whitfield女史(競馬統括機関の副議長でもある)が述べている。また、ケンタッキー州の担当官はNaproxenの閾値を明言していない。「閾値はありますが、公にはしません。研究機関が絡んでいるので」とConnie Whitfield女史が言っている。

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ということで米国では最近、色々と薬物で話題になっています。これまでもステロイド系のドーピングに関して色々と取り沙汰されていました。私の以前の記事にも何か書いているかと思います。
どーぴんぐかっこわるい!(05/7/12)
さて、今回は非ステロイド系の薬物ということですが、ケンタッキー州での規制の審議というのは以前にも
ケンタッキー馬薬物審議会、厳しい罰則の承認を求める(アメリカ)
(JAIR 05/6/23)(Thoroughbred Timesより)

などの記事があります。今回のようなケンタッキー州で言うところの「B区分(馬の競走成績に影響を与える合理的な可能性があり、レースのない日に馬の体内に存在する根拠のありうる薬物)」に相当する非ステロイド系薬物への規制というのも段々と厳しくなっていることと思います。

さてさて、今回の記事を要訳すると
新規則施行後にNaproxenが検出されて失格なりになったお馬さんについては冤罪であった可能性が大いにある
Naproxenに関してはレースの5日前までに使用をやめとけば大丈夫でしょってことに決めてみた
ということです。例えば競馬統括機関の副議長も兼ねているConnie Whitfield女史がいるように、複数の機関が協力し合い問題の迅速な解決に至るというのは日本ではあまり見られないのかも・・・とか思ったりします。