蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

異常気象  (bon)

2024-06-08 | 日々雑感、散策、旅行

 突然のテーマで失礼します。
 しかし、以前からずっと、このところの異常気象については関心がありました。
昔は、暑い夏といっても、昨年のような埼玉の7月で、35℃を超える日が15日も
あり、30℃を超える日が27日もあったのは、やはりよほど温暖化が進んでいると
しか思えないですね。また、集中豪雨なども、昔は経験しなかったような凄い降り
方が常態化しているように思っています。

        昨年7月のさいたま市の気温です。
              (2023.8.2の拙ブログより)

 

 少し前に手元に届いていた会報に『異常気象がニューノーマルに、春と秋が消え
「二季」に?』(立花美裕氏、三重大学大学院生物資源学研究科教授)の記事が
あり、まさしくこのことだと興味深く読ませていただいていました。 内容が少し
難しいので、拙ブログ記事としてしばらく温めていましたが、ネット記事や立花氏
ご自身の研究内容などを拝見しているうちに、どうしても取り上げてみたくなった
のです。

 立花氏は、1973年生まれとありますから、未だお若い研究者ですが、私が拝見
した会報記事の他、テレビや講演会などかなり広く活動されている御仁で、この
分野の論文も多数発表されています。そして、高校教育にも心を注いでいるようで、
若い研究者の育成にも積極的であるようです。

                 

 前置きが長くなりましたが、最近の異常気象は、つまるところその原因は北極の
著しい温暖化が日本の異常気象を頻発させているというのですね。 この状態は
もはや「異常」ではなく「ニューノーマル」であるかもしれないと指摘されてい
ます。四季がなくなり、長い夏と冬だけの「二季」になるかもしれない‥と警鐘を
鳴らしています。

 この異常気象の主な要因に地球温暖化が取り上げられています。つまり、地球
沸騰化は未来の話ではなく、もはや人類にとって大きな危機であり、戦争などして
いる暇はないと警告されています。

 極端な猛暑は偏西風の異常な蛇行が原因なのだそうです。 どういうことかと
いえば、北極圏は地球全体の温暖化をはるかに上回るスピードで温暖化している
というのです。氷河や海氷の激減がそれを物語っており、北極と低緯度との温度差
が減り、その間(寒気団と暖気団の間)を流れる偏西風の速度が遅くなり蛇行が
起こるのです。川の流れも平地のような高低差が緩やかなところでは流れが遅く
なり蛇行するのと似ているのです。
 日本の上空あたりで偏西風は北極方向に押し上げられるように曲がって、ちょうど
日本は暖気で覆われてしまう状態になるというのですね。蛇行していますから、
日本だけでなくヨーロッパの上空も偏西風は北に上がってしまい、暖気の中に入り
猛暑となるのです。 遠い北極の話ではなく、日本やヨーロッパの異常気象に直結
した話であるのですね。
       

 日本近海の海水の温度も上昇しているため夏の猛暑で温められた海面水温は、
なかなか下がりにくく秋になっても残暑は厳しく長く続き秋を縮めるのです。

       偏西風の蛇行 
       (ANNテレビ放送より)

 

 豪雨も温暖化の影響で最近では広域で長時間続く災害型の豪雨が頻発しています。
この理由も、地球温暖化の影響で海も激しく温暖化しているのです。 しかも、
日本近海を北上する黒潮は世界有数の流量の多い海流で、海水温上昇の世界平均に
比して約2倍の速度で温暖化しているとあります。 この海からの蒸発量が増える
ため水蒸気量の極端な増加をもたらし、各地に豪雨をもたらすのだそうです。

                

 冬の豪雪も偏西風の蛇行と水温上昇が原因だそうです。 猛暑で一度高まった
海水温はすぐには下がらず冬まで持続し、冬でも水蒸気が大量に発生するのですが、
そこに大陸から来る寒波が日本海で水蒸気を大量に吸収して昔よりも強力な雪雲に
成長して豪雪のリスクが増えるというのです。
 極寒のシベリア大陸からの冷たい北風が朝鮮半島北部の山脈で二つに分かれ、
日本海に抜けた後に合流しながら暖かい日本海の水蒸気を取り込むことで帯状の
雪雲が発達するのです。これは日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)つまり線状降雪帯
と呼ばれているのです。

 黒潮が流れる暖かい海に囲まれた日本を北極寒気団が好んでやってくるのですね。
北極海氷の激減による冬の偏西風蛇行によってアラスカ沖の北の上空の大気は異常
に暖かく、その反動で北極寒気を東西に引き裂いて東アジアと北米に寒気団を南下
させるのです。

        (ANNテレビ放送より)

 異常気象が常態(ニューノーマル)化すれば、夏が長引き、四季が「二季」に
なってしまいそうだというのです。 そうならないためには、地球温暖化や異常
気象にもっと関心を傾けるべきだと締めくくられています。

 記事でも述べられていますが、北極は遠いけれども、この遠い北極の温暖化が
日本に異常気象をもたらす大きな原因となっていることを、そしてその原因が温室
効果ガスの増加による地球温暖化であることをもっと認識しておく必要があるの
ですね。

 

 

 

【報ステ】「異常気象が普通に、四季は二季に」“温暖化”で異常台風が起きる理由(2023年8月3日)

 

 

 

 


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