先月(8月)22日にマリアナ諸島付近に発生した台風10号は、偏西風に乗れず、
10日以上もウロウロとしながら、列島の多くの地域に豪雨をもたらし、ようやく
熱低に変わりながらも雨を連れているうち、今年も9月に入りました。 水害、
土砂崩れなどの災害、交通機関のマヒなど多くの人々に困難を与えています。
それでも、越中八尾では、台風を気遣いながら、「風の盆」は開催されました。
風の盆 (昨夜 9/1 午後7時ころ)
(北日本放送より)
「ながつき」・・何が長いのでしょうか?
以前の拙ブログにも引用しましたが、 拾遺和歌集の雑下第九に、「春と秋とは、
いづれかまされる」 そんな内容で始まる中で、藤原伊衡の和歌の問いかけに、
凡河内躬恒が答える部分がありました。 二人の問答の最後のところに・・
「また問ふ」
夜昼の 数は三十(みそぢ)に あまらぬを など長月(ながつき)と
いひはじめけむ 藤原伊衡(これひら) 拾遺集522
(夜と昼の数は三十を 越えないのにどうして長月と言い始めたのか?)
「答ふ」
秋ふかみ 恋ひする人の あかしかね 夜を長月と いふにやあるらむ
凡河内躬恒 拾遺集523
(秋も深く 恋する人は 明かしきれずに 夜の長い月と 言ったのでしょうか)
そうなんですね、夜長月が長月となったというのが最有力説だそうです。この
ほかにも「稲刈り月」「稲熟月(いねあがりづき)」が転じたという説や稲が長く
成長する月という意味の「穂長月(ほながづき)」が略されたという説などがある
とあります。 ま、旧暦の9月は、今の10月頃ですからもう少し涼しかったでしょ
うね。それに、稲刈りは最近では早くに行われているようですね。
(ネット画像より)
好ましい流れを遮って、突然無粋な話になりますが、9月は英語でSeptember
ですが、このSept-というのは7を意味しているのですね。なぜ9月なのでしょうか?
もともと古代ローマ歴では、年の1~4番目までは神の名前を付け、1番目は
Martius(軍の神)、2番目はAprīlis(美の女神)、3番目はMāius(豊穣の女神)、
4番目はJūnius(結婚生活を守護する女神)とし、5番目からは、ラテン語の数詞
(quīnque,、sex、 septem、 octō、 novem、 decem)を付していました。
そして、10番までで、それ以降(約61日)は名無しのままだったそうです。なので、
septemは数字の通り7番目の月だったのです。
つまり、年の初めが、今でいう3月で、10月で終わっていたのです。そして無名
の60日あまりがあり農作業などにも不便であり、紀元前153年の大改暦によって、
年の1、2番目にJānuārius(時間の神)とFebruārius(浄罪と贖罪の神)を設けて、
それまでの月をずらし1年を12か月としたのです。なので、改暦前の月の順序は2か
月づつずれましたが、名前はそのままとされているのです。(現在の7、8月の名は、
その後、ジュリアス・シーザ―、アウグスチヌスの名が付されたのです。)
9月1日は防災の日に指定されていますが、これは101年前の相模トラフ地震に
よる「関東大震災」に因んでいますが、このところ、先の南海トラフ地震による
初めての警報が発せられ、1週間の臨時情報が流れました。 これ迄より一層防災
意識を高めることとなりました。
記録的猛暑、記録的豪雨など・・地球温暖化の影響が如実に日常生活に割り込ん
で来ています。気候変動だけではありません。漁業への影響、米作はじめ農産物
など多方面への影響を及ぼしています。
まだもう少し暑さが続くようですが、それでも何とか今年の夏は乗り越えられ
ましたが、来年はどうなるのでしょうか? 心配性でなくても気になるところでは
あります。
またしても台風のタマゴが・・
(YAHOOニュースより)
September Song (1999 Remastered)
水害や土砂崩れの直被害に会われた方も多いのではないかと案じますが、
そうでなくても、交通機関の不通などでも難儀された人が多くいたようです。
本当に迷惑を振りまいた台風ですね。しかし、自然は
人間のことなどは
全く関知していないのでしょうね。人間は、人それぞれに勝手ですから、
いちいち合わせて行けない・・いやでも自然に従わざるを得ないのでしょう。
お疲れさんでした・・!