杵屋六郎ブログ

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「口伝は師匠にあり、稽古は花鳥 風月にあり」

2015-10-30 01:35:50 | 日記

義太夫の元祖 竹本義太夫の言葉です。芸事の本質を突く意味深長な言葉です。芸術を開花させるには口伝と花鳥風月による両方の稽古が必要であり、口伝だけでも不足であり、花鳥風月だけでも口伝が必要になることを意味しています。
いずれにしても長い年月の修行を経て成し遂げられる悟りの境地です。
花鳥風月については万物を芸に繋げて行く考え方を身につける。自然を注意深く観察することだけでなく、自然に身をおいて五感を研ぎ澄ませる感覚を磨く。あらゆる物が芸の肥やしになると教えています。すべての芸事に共通する言葉であり義太夫だけでなく、長唄、清元、常磐津、古曲等にも同じことが言えます。
芸事では自分の師匠と自分以外は認めない人が多い傾向があります、視野を広くしてあらゆるところにヒントがあると自覚したほうが大きな進歩につながります。