リナンの全肯定理論。

いわゆるリナンのブログ。

好きさ大好きさ

2008-11-27 21:27:09 | 日記
相も変わらず「村上春樹」を読み続けて、ついには具合が悪くなってきた今日この頃である。それでも中毒のようにやめることができない。しなしながら、文章の中で、何度も「なるほど。」と思う部分があって、少なからず救われた気分にもなっている。悩める人間の気持ちがほんとにわかっている人なのかもしれないな、と思った。それはさておき、というか、今日読んでいた部分に、心にヒットしたくだりがあって、少しそれに関連しているのだが。
アタシはこう見えて気が短いので、地道な努力、というのが苦手だ。すぐにモノにできなければ、イライラして何かを壊したくなる。すぐにモノにできることしかやらないから、モノにしたらやらなくなる。だからあまり練習もしない。したがって当然、何事もあまり上手くならない。そして、ホメられなければやる気が出ないタチなのだが、あまり上手くならないから誰もホメてくれない。それでやる気も出ない。という、ものの見事な「負のスパイラル」なのである。
しかしながら、スパイラルの中でくるくる回ってるのもさすがにしんどくなってきたので、ついに、今週からピアノを習い始めた。センセーはスナヲさんである。こないだの月曜がうれしはずかし初授業だったのだが、モジモジしながらも一応真剣である。あまりのアタシのダメさに、驚くかと思ったが、スナヲセンセーは根気強く指導してくれた。記念すべき初回の授業に何を習ったか、というと、8小節のソロである。えんえん、それだけ、である。
というわけで、それから毎日8小節だけをえんえん練習し続けているのだが、普段のアタシなら「この8小節だけできてもしょうがないんだよな」と思うことだろう。そしてそう思っている自分も確かにいるのだが。
そこで例の「村上春樹」である。今日読んだ中で、成功する秘訣みたいなもので「まず気になること、やるべきことにAからZまで優先順位をつけたら、まずZからやれ。」というようなことが書いてあった。ようするに、一番簡単な、どうでもよさそうなことからじっくり時間をかけてやれ、というようなことだった。アタシが今までやっていたことの逆のことを言っていた。
とにかく、これでアタシが成功するか、練習が楽しくなるのか、はまだわからないが、今日、えんえんとトリップしそうなくらい例の8小節を弾いていて、アタシはハタ、と「セブンス」が好きだ、ということに気づいた。ものすごく些細なことだし、それ以上に今更すぎる、とおっしゃる方もいるかもしれないが、トリップしてるのでしょうがないのである。なぜか「すごい、すごい好きだー」と思っちゃったのである。えんえんと8小節と、なんでもいいからセブンスを弾いてその響きに恍惚となり、「アタシはセブンスが好きなのさ、好きさ大好きさー」
と練習しながら叫んでいました。そんな毎日です。
あ、でも勉強したてなので、自信ありません。「ナインス」かもしれません。なんでもいいんです。
そんな毎日です。