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我が名は鶴亭

2016-02-27 | アート
ラジオCMコンテストの金賞受賞のお礼参りをしに諏訪神社に行ったついでに、
長崎歴史文化博物館の企画展「我が名は鶴亭」に行ってまいりました。

長崎・聖福寺で黄檗僧(おうばくそう:禅宗の一派「黄檗宗」の僧侶。中国・明朝の禅宗の様式を伝える)となり
その修行の一側面としての絵画・・・先師の肖像や花鳥画、水墨画などを学んだ鶴亭(かくてい)。
師の没後、還俗して京都・大阪に移住し、長崎で学んだ中国画の技術を画家として発揮。
江戸時代の関西画壇に大きなインパクトを与え、一躍人気画家になります。
伊藤若冲、池大雅も憧れる「大阪第一の画家」としての名声を得た後
再度得度して禅僧へと戻り、江戸にも進出しました。

この展覧会では、彼の花鳥画を「かっこいい花鳥画=かっちょいいが」として、
その鮮やかな色彩、大胆な筆致、そして花鳥画というジャンルのお約束ともいえる
モチーフにこめられた吉祥性(縁起の良さ)を中心に紹介しています。

主に縦長の掛軸として描かれる花鳥画。
枝や茎などの構図や形、そして鳥の配置などが縦長の構図にうまく映えるよう考えられた
鶴亭の花鳥画は「アート」であるとともに「イラストレーション」でもあるな、と思うし
多くの作品が結婚や子供の誕生などの際に依頼を受けて、演技のいいモチーフを盛り込んだ
(大抵「長寿」「出世」「子宝」などのモチーフが盛り込まれる)作品が制作される、という点においても
イラストレーション的性格が強い作品であるなぁ、と思いました。

色彩の美しい花鳥画、筆致のスピード感を楽しむ水墨画、それぞれに味のある作品でしたし
鶴亭に影響を受けた関西の画家たち・・・池大雅、伊藤若冲の作品展示も楽しめる
(大雅、若冲の展示は2月28日まで 3月1日からの後期は曾我蕭白、与謝蕪村の作品が展示に)
そんな展覧会でもありますので、長崎近郊で若冲たちの作品が好き、という方なら
その原点ともいえる鶴亭の作品を見てみるのもおすすめです。

企画展示の最後に「ながさき地域シリーズ 平戸の花鳥画」という松浦史料博物館の江戸絵画の展示も行われており、
平戸領主たちが集めた花鳥画(中には元平戸藩士が描いた壮麗な孔雀図も!)の数々も展示されているので
こちらもじっくりお楽しみくださいませ。


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