樵(きこり)の日記

福岡県の奥八女に棲む一人の樵が、田舎から発信する「自分発行き先不明」の情報切符。

青山繁晴氏、参院選出馬(@_@)

2016年06月23日 | 社会の出来事

どうにも驚いた。
あの保守本流の大家ともいえる青山繁晴氏が参院選に出馬するんだから。しかも出馬を検討していると言った記事は一切無かったし、唐突な感じを受けたのが正直な感想だ。

民主党政権時代の、まさに左傾化した時代にウンザリしていた国民、特にインターネットを利用する国民は、このままでは国がおかしくなると危機感を持ち始めた。そして、徐々に保守系の論客達が声をあげ、少しずつ支持を集めるようになってきたが、まさにその中心にいて発信し続けたのが青山繁晴だとボクは思ってる。
たまにテレビに出演することもあったが、今までの保守論客達のような遠慮がちな態度では無かったため、どちらかというと過激な右翼と印象付けられるような感じだった。

確かに彼のような論客が国政の場で直接意見をぶつけて欲しいと、保守指向の多くが望んでいた事ではあるが・・・果たしてどうなんだろうという思いも、正直ある。かつて橋下大阪市長が大阪都構想の賛否を巡って住民投票を実施して失敗したことを思い出す。彼はこれまでの既得権益に対して真っ向から挑み、正攻法で大阪を変えようとしたし、実際変えてきた。が、あまりに性急な変革についていけない住民が叛旗を翻してしまった。今思えば、もっと時間をかけて都構想を説明するべきだったし、国政政党なんかに足を踏み入れず大阪の行政に専念していれば、あるいは違う結果になっていたかも知れない。

人は急激な変革には抵抗する。
確かに青山繁晴氏の理念は崇高で共感出来るが、彼一人が国会議員になったからといって世の中が変わるだろうか?
改革を行うには、少数では出来ない。
ましてや強力なリーダーシップ、理念を持っていたとしても、これまでぬるま湯に浸かっていた大勢の議員や官僚を動かす事は、並大抵な事では無い。
彼の場合ある意味舛添さんと同じで、自分の意見を言うのは得意だが、周りを巻き込んで大勢を創り上げるようなタイプには見えない。これまでは利害関係の無い熱心な信奉者が支持してるに過ぎない。 ヘタすれば総スカン食らって浮いた存在になりはしないか、それが不安だ。

今日本はこれまでの自虐史観から少しずつ脱却する過程にいる。
これまでテレビ新聞でしか受け取ることの出来なかった様々な真実が、今やネットを介して情報を得ることが出来るようになったからである。ただまだまだ過程に過ぎない。いまだテレビ新聞を盲信する国民も多い中、もっと大きな声、勢力になっていかなければいけない。そのオピニオンリーダーとして、青山氏はまだまだ市井で活動すべきであると思うのだが。

今彼が国政に参加したとしても、大海に投げた小石に過ぎない。しかも一期しかやらないと明言している。今ネットを中心に動いている保守系勢力は、世論を動かすほど成熟しているとは思えない。やたら日の丸を掲げ、左翼を罵倒し、在日朝鮮人を卑下する。これで世論が動くはずは無いのである。一般国民は戦争法案反対を唱える左翼と同等の極右としか見ないのだ。
節度ある日本人としての矜恃を持ち、成熟した政治活動を行うことで世間の注目を浴び、考えさせる事に繋がると思う。その時こそ、多くの憂国の士が国政に討って出て、それなりの勢力を以て主導権を持っていくべきだと考えるのだが・・・。

青山氏が当選したとしても、一参議院議員でしかない。
橋下氏とは全く立場が違う。
彼が今独りで国政に立ち向かう意味が、ボクにはいまいち理解出来ない。
何か戦略があるのか。

今後を見守りたいと思う。 


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